第36話 曖昧 〜フォローの練習はお早めに〜
ガチャ。
ぼくは、ペーパーを半分受け取り、テーブルに置く。それに続くようにして、スワオンさんもドサッと紙を置いた。
スワオンさんは、
「これがサービスの計画を
「ほー」「へー」
ぼくとウミは、
どれどれ。
○基本情報
ご利用者名:ハビット・レンジ様
性別:男性
生年月日:××××年××月××日 89歳
○サービスの計画と内容
サービス内容:毎日一回訪問して、一緒に買い物をしに行く。
……ああ……うーん……そうか。
「良いじゃないですかこれ!
「あ、ありがとうございます」
そう言ってスワオンさんは
ここでぼくも
ウミが
「……それで、サービス内容の見直しはどうしてるんですか?」
「それは……
「良くない。良くないですね。確かにご利用者の声もお聞きして、サービス内容を
「サービス中に、ですか……なるほど……」
「それにこの計画自体、
「……」
スワオンさんからの返事がなくなって初めて、ぼくはハッとした。
良くない良くないと
笑顔がトレードマークのウミちゃんさえ、
ま、まずい。何か、フォローの言葉を。
「えっとですね……まあ……うん……うんって感じです……」
フォロー下手すぎるだろぉぉおおおおっ!!
ってか、フォローにすらなってねえだろぉぉおおおおっ!!
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