第28話 実験 〜見た目をどうにかしてほしい〜
「リクさーん! リクさーん!」
ぼくが
よし、ぼくも!
「ウミー! ウミさーん! ウミちゃーん! ここだよー!」
呼びかけると、すぐにウミの声が聞こえてきた。
「リクさんの声がしますっ!」
「こっちだよー!」
「こっちって、どっちですかー!」
「それはぼくも聞きたいよー!」
カオス。これぞカオス。
ウミがどこにいるかだけじゃない。
「くそっ、ここは一体どこなんだよ……」
モワワワワーンッ!
ぼくの
煙は、
「うわっ!」「きゃあっ!」
ウミとぼくは、同時に
もわもわの中から、
女性は、ヒッヒッヒと笑い、
「いらっしゃませぇ〜!」
と言った。
「……は?」「……はい?」
またもや同じリアクションをするぼくとウミ。
ここでようやく、
パチンッ!!!
目を
女性は、ステッキをくるくると回しながら言った。
「何よそのリアクション。ここは、れっきとした飲食店よ。まあ、ランチメニューは一つしかないけれど——」
ウミに気が付いたのか、言い
「お、王女様……こっ、こんなところに……」
ウミは、ドレスを整えて、
「ランチを二人分、お願いできますか?」
「も、もちのろんですっ!!!」
女性は
ウミの力、すげえ……。
改めてウミの
この女性……いや、魔女さんには、色々
「あのー」
「何ですかい?」
「魔女さん、さっきの
「ギミックです、お客様に楽しんでいただきたくて。ちなみに、私は魔女ではなく、魔女見習いです!」
「なるほど……」
隣に座るウミは「楽しかったー!」と
これはぼくの
ドンッ!!
「へいお待ちっ!」
テーブルに置かれたのは、カレー……に見えなくもない緑のドロドロとした何か。ところどころに紫色の何かが
うぇぇえ……。
ぼくは、ウミに「どうする……?」と言おうとするも……。
「美味しいですっ!!!」
ウミちゃんめっちゃ食ってるよぉぉおおおおっ!!!!!
しかも美味いのかよぉぉおおおおっ!!!!
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