第5話 移動 〜魔法ってヤバいだろ〜
「行くぞ」
ヴィシュヌさんは、ニヤリと笑って、右手を胸の前に出した。
ヴァン!
手の中から、青色の
「ハアァァアアッ!」
とヴィシュヌさんが声を上げた。
叫び声に
ヴァン!
ぼくらの
魔法陣が大きくなっただけではない。
青色がやがて光を
「……
ぼくが
「リクさんは初めてなんですね」
「もちろん初めてだよ。そもそも、ぼくらがいた世界には魔法なんてものがなかったからね」
「魔法は便利ですよ。とは言っても、私はほとんど使えませんが、お父様の魔術は
会話の
ふわふわー、ふわふわー。
鳥になったみたいで、
異世界バンザイ! 異世界サイコー!!
ぼくが
「それじゃ、ローレライ城へ向かうぞ。
ぼくは、ウミと
改めて、この子がぼくの奥さんになった。
その事実が幸せでたまらない。
もはや、胸が苦しい。幸せが
ぼくの
「行こう! ここから、始めよう!」
「はいっ!」
とびきりの笑顔でこたえてくれるウミ。
夫婦の会話の後、僕ら三人はお城へ急発進した。
グォーーーッ!
ガァーーーッ!
全身で風を切る。ぼくら確かに、空を飛んでいる。
目にも
お城はもう、すぐそこだ。
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