第2話犬に出会うまでの長い長い道

※ この記事にはペットがストレスで死んでしまう話や、共食ともぐいで死んでしまう話などが出てきます。苦手な方はご注意ちゅういください。「どうしてもペットを、それも犬をいたい」とせがむ子どもが実際じっさいに色々(いろいろ)なペットを飼って、犬を飼うに至るまでの長い話です。六千字。


***


 ウチには小型犬こがたけんがいた。

 いや、「小型犬がいた」なんて他人事ひとごとな書き方をするべきではない。

 私がゴネにゴネてゴネ倒したのち、うちに犬を招いたのだから。


 大体の女児は犬やら猫やらを飼いたがり、なんとしても親の許可を得ようと頑張がんばるものだ。

 私もその例にもれず、団地住だんちずまいなのに幼稚園時代から犬が飼いたくて飼いたくて仕方なかったし、親を説得するのに必死だった。


 父上が車を駆るたびに国道ぞいの商業施設に付属ふぞくした書店に入り、お小遣いやお年玉を全て突っ込んで犬図鑑や犬の飼い方本を買い集めた。


 本から学んだことを元に、ルーズリーフに『うちで犬を飼う二十個のメリット』みたいなやつを書いて、父親に提出ていしゅつした記憶もある。


 しかし、両親はがんとして首をたてらなかった。


 母親は子ども時代に可愛がっていたインコが原因不明のストレス(?)により狂死するというトラウマ体験を持っていたし、父親も子ども時代に可愛がっていたシーズーがドアをあけて家から出てしまい、シーズーを交通事故で死なせてしまった……という痛恨つうこんの思い出を持っていた。

 二人とも、もう二度とペットなんか飼いたくないと思っていたようだ。

 少なくとも、犬なんて子どもが飼えるようなものではないと思っていたし、実際その考えは正しかったと自分が大人になった今は思う。


「そんなに犬が飼いたいなら、まずはカブトムシをきちんと飼って、天寿てんじゅまっとうさせなさい」


 しつこく犬犬犬犬犬犬とさわぐ小学一年生の私をしずかにさせるために、父上はついにペット・可を宣言せんげんした。

 私が彼のスウェットを引っ張り、ホームセンターのペットコーナーに引きずり込もうとしていた時のことだった。

 私は服から手をはなし、かみなりに打たれたような気持ちで父上を見上げた。


 ……この男は何を言っているのだ?


 カブトムシと犬は……全然違ぜんぜんちがうではないか。

 自分が欲しいのはフワフワフカフカした生き物であって、黒光くろびかりしてギチギチうご昆虫こんちゅうではないというのに……。


「虫なんて嫌だ。せめてウサギとかハムスターがいい」


 と、私は抵抗ていこうしたが、父上は、


「お前は普段ふだん川沿かわぞいでカタツムリやトノサマバッタやコオロギをつかまえて飼っているだろう。

 その次に飼うものと言ったらカブトムシだ。

 フカフカした生き物は何かあったら赤い血が出るんだぞ?

 あれは実際に見るとかなりショックを受ける。お前の叔母おばなんか、ひいばあさんが食べるためににわとりめ殺している現場げんばを見てしまって以来、一生鶏肉が食べられない体になってしまったんだぞ」


 と、聞いてもいないのに叔母の鶏恐怖体験談にわとりきょうふたいけんだん~農家の現実編げんじつへん~を語りだす。

 鶏の話はどうでもよかったので、すくいを求めるように母を見たが、彼女も同じ意見のようだった。


「あなたはまだ小さいから、血を出したり人間にも分かるような苦しみかたをする生き物を飼うのはまだ早いわね。

 私も可愛がってたインコがおかしくなった時はショックだったし、妹はもっとショックを受けていたわ。あれがきっかけで動物全部嫌いになっちゃったみたい」

「そんなに……」

「もともと妹はかなり潔癖症けっぺきしょうで、不潔ふけつな動物は好きじゃなかったんだけどね。

 でも、インコが苦しんで飛び回ってるのを見てそれに拍車はくしゃがかかったみたいよ。

 ストレスでいきなり頭の毛が全部抜ぜんぶぬけて、おかしな行動をとるようになっちゃって、最後はかべ激突げきとつして死んじゃって可哀想だったわ」


 母のインコはだいぶ衝撃的しょうげきてきな死に方をしたらしい。


「そうだそうだ、鳥もこわいから駄目だッ!」


 父上が会話の輪に戻ってきた。


「どうしても血が出る生き物を飼いたいのなら、金魚にすればいい!」

「赤い血が見たいんじゃないんだよ。

 私はフカフカした可愛いのが飼いたいんだよ」

「フカフカしたのは血が出るから全部駄目だ! とにかく、まずはカブトムシだ!」


 私は不服に思ったものの、父上の宣言は絶対だ。

 犬の本ついでに他のあらゆるペットの飼いかた本も読んでいたので、カブトムシを飼える自信はあった。

「いずれは犬を飼わせてもらう」と何度なんども何度も念押ねんおししながら、私は父上の話を受け入れた。


 父上はそのホームセンターで一匹いっぴき三百十五円のカブトムシのオスとメスを購入こうにゅうし、私に与えた。水槽すいそいとか止まり木とか腐葉土ふようどなんかは私が買った。


 母親がカブトムシの裏側うらがわの部分のあまりのキモさに失神しっしんしそうになったり、祖母そぼ冷蔵庫れいぞうこに置いていたカブトムシ用のゼリーを間違まちがえて食べるなどといった事件は起きたものの、カブトムシの飼育しいく繁殖はんしょくはおおむね上手くいった。

(カブトムシ用のゼリーはおいしかったらしいが、原料げんりょうしつあやしいので人間が食べることはおすすめしない)


 最初は『犬へのみ台』程度ていどに考えていたカブトムシだったが、私はなんだかんだでじょうき、カブトムシに夢中になって、そのまま繁殖はんしょくにハマってしまった。


 大切に育てたカブチャン達が死ぬたびに、大号泣だいごうきゅうしながら団地の合同の庭に埋めた。

 カブトムシは二年ほど繁殖させて飼い続けたが、いかんせん虫なのであんまりかわいげのある動きはしない。いつもギチッ…ギチッ…ブブッ…と不気味ぶきみな音をさせて動いているし、夜行性やこうせいなので日中は大体寝だいたいねている。

 きてしまった。

 私はますます犬が欲しいという気持ちをふかめて行った。

 やはり犬だ。犬が欲しい。本当は猫も結構けっこう好きなのだが、父上は猫が大嫌いなので犬で譲歩じょうほしてやろう……という尊大そんだいな気持ちさえあった。


「……分かった。お前が真冬に幼虫の面倒めんどうを見て、成虫にまで育て上げた実績を考慮し、哺乳類ほにゅうるいの飼育を許可する。

 ただし犬は駄目だ。ハムスターにしなさい」


 と、言われたので、私はハムスターを購入した。

 ハムスターは三年ほど、全部で五匹飼った。

 ナンシー、レベッカ、ちびっち、花子……そして、花子と二匹で一緒に展示てんじされていたのを購入したのに、家に連れ帰ったその日の夜に花子に食われた名もなきハムスター……。(どうやら環境の変化がストレスになってすぐに死んでしまった子を、花子が食べてしまったらしい)


 親が飼っていたインコもだが、生き物というのは環境の変化に弱く、人間が作った環境下かんきょうかではあっさりストレスで死んでしまうことを学んだ。


 血まみれのハムスターに遭遇そうぐうしたのは小学三年生あたりだっただろうか。

 私はカブトムシ(とついでに飼っていた金魚)のおかげわりとグロ現場げんばれていたが、そういう体験たいけんナシであの原因不明げんいんふめいのハム共食ともぐ大流血事件だいりゅうけつじけんを見てしまったら、相当キツいトラウマ体験たいけんになってしかったかもしれない。

 両親がフワフワの (血が出る)生き物を幼児が飼うことに反対したわけである。


 親さえも不気味がって近づかなかった血まみれのハムスターのはかを作りながら、私は動物に適応てきおうされるべき倫理りんりというものについて考え始めていた。

 犬は飼いたい。

 でも、こんな風に血まみれにしてしまったら……たとえばケガや不注意ふちゅうい事故じこなんかで、気の毒な死に方をさせてしまったら可哀想だ。


 それに本によると、人間の勝手で繁殖させられて、売れなかったら殺されてしまう犬という存在もいるらしい。

 それもなんだか子どもなりに「ひどい」と思って、なんとかしたいと思った。


 私は保健所ほけんじょで犬を引き取るという提案ていあんをしたが、これは両親に却下きゃっかされた。

 育ち切って、おそらく人間不信方面で性格がかたまってしまい、しつけによる矯正きょうせいも難しい成犬を飼うのは初心者しょしんしゃには無理むりだという。

 そうではない犬もいるだろうが、そうでない犬を見つけることが出来る人間は、うちにはいないと両親は言った。

 私は納得なっとくして、保健所案を諦めた。(ちなみに里親募集会さとおやぼしゅうかいみたいなやつはうちの地域ちいきではやってなかった。私が見つけられなかっただけかもしれないが……)


 動物の倫理に配慮はいりょするなら、無理のない繁殖をしている善良ぜんりょうなブリーダーから子犬を買うという手段もいいと本には書いてある。でも、信頼できるブリーダーなんて一体どこで探せばいいのか、そこまでは本に書いてないから見当もつかない。


 ウンウンと悩んでいるうちに、知人から生後六カ月のオスのゴールデンレトリーバーを預かることになってしまった。

 なんでもその犬は祖父そふ犬が何かのショーのチャンピオンドッグだったそうで、室内で飼われている子らしい。

 私は狂喜乱舞きょうきらんぶした。


 ところで、生後六か月のゴールデンレトリーバーと聞いて多くの人はどんな大きさの犬を想像そうぞうするだろうか。

 ネットを見ると、成犬は二十九キロから三十四キログラム、生後六カ月では二十一キログラムくらいというのが普通ふつう……と書いてある。


 うちにきたゴールデンレトリーバーは二十一キログラムなんて可愛い大きさではなかった。はっきりとは覚えていないが、プラス二~四キロくらいは確実にあったと思う。準成犬だった。


 この犬の祖父はショーでチャンピオンドッグだった……という情報じょうほうを思い出して欲しい。

 一般的いっぱんてきに、ドッグショーにおける大型犬は、その体の大きさで価値をはかられる。毛並みなども大事だが、大きければ大きいほどいいのだ。

 つまり、うちには、将来有望の、子犬の時点でかなり大きめのゴールデンレトリーバーが来てしまったのである。


 しかも、このゴールデンレトリーバーは性格こそフレンドリーだが「お手」「おすわり」以外のしつけが全くされていなかった。

散歩さんぽのときは人間に歩調ほちょうを合わせて歩く」という基本的きほんてきなことさえ出来ていないありさまだ。しつけようにも、ちからがつきすぎてしまっていて不可能だ。

 犬は力任せにどんどん歩き、ついていけない人間は全力疾走ぜんりょくしっそうになる。ご近所きんじょさんも「大丈夫?」と声をかけてくる有様だ。このままでは事故が起きる。


 ということで、日中の散歩は母と私で引き紐二本を使って綱引き状態でおこない、朝と夜の散歩は力の化身である父上が紐一本で済ませていた。


 ゴールデンレトリーバーは散歩の礼儀がなってないことを除けばとてもフレンドリーでいいやつで、夜の公園では家族とボール投げをして遊んでくれた。たった二週間かそこらだったが、彼が去って行った時には私は大層悲しんだものだ。


「犬……」


 父親が複雑そうな顔で呟く。

 私だけでなく、彼もまた、ゴールデンレトリーバーと過ごしている時は楽しそうにしていた。


「大型犬は力が強くてお金もかかりそうだが……小さいのなら、ウチでも飼えるかもしれないな」


 その言葉に、私ははじかれたように顔を上げた。


「飼ってもいいってこと!?」

「大型犬じゃなくて、高くなければな」

「じゃあドッグブリーダーをめぐろう!」


 と、いうことで、我々はブリーダー(?)から直接子犬を買うことを考え始めた。

 といっても、ブリーダーなる存在と連絡を取る手段なんて当時は存在しなかった。

 とりあえずタウンページを開いて、山奥にある犬繁殖所・田中みたいな名前の所にかたっぱしから行ってみるしかない。


 ……結論から言うと、ここで犬と出会うことはできなかった。


 タウンページに載っていた犬繁殖所はどこも犬を劣悪れつあくな環境で育てており、母親が「これはよくない」と難色なんしょくを示したのだ。

 室内犬も室外犬も屋外の犬用の監獄かんごくみたいなところに入れられて、トイレの躾もされていないのか、おりの中は尿にょうふんながしになっていた。中にいた犬たちは我々を見るや、理性りせい宿やどしていない目でえまくっていた。子犬を産む道具としてしか扱われていなかったのだ。


(※ これはツイッターのフォロワーさんを通じて知ったことなのだが、こういった犬は繁殖犬とよばれ、繁殖能力がなくなった繁殖犬が処分されないよう、里親を募集する運動もあるそうだ。


 ただ、繁殖犬たちはあらゆるしつけや人間との信頼関係の構築こうちくがされないまま大人になってしまっているので、飼う側に相当技量が必要らしい)



 車内には重苦おもくるしい空気が流れていた。

 詳しくないなりに動物の価格と倫理に配慮して最善の選択肢をとったはずが、動物繁殖市場の闇の面ばかりを見て回る羽目になってしまったからだ。


「犬は難しいかもしれないなあ」


 そんな父上のつぶやきを聞きながら、我々は山奥から街に帰還きかんした。

 そして、なんてことのない路地ろじに古いペットショップがあるのを私が見つけた。

 タウンページにもそのペットショップが写真付きで載っている。

 ピンク色の看板かんばんにミミーショップみたいな店名が書かれており、とにかく老舗しにせであることをウリにしている店らしい。


「父さん、あの店にも行ってみたい」

「デパートみたいに高い価格のは無理なんだが…まぁ、見るくらいなら」


 父上はそう言いながら路肩に車を停めて、我々はペットショップに乗り込んだ。

 店長らしき爺さんはサングラスにポロシャツに金のネックレスといういかにも怪しげな見た目で出迎えてくれたが、そんなものは私の目には入っていなかった。


 ……店の一番奥に、運命の存在がいた。


 生後四か月で、他の兄弟は全員売れてしまったらしいヨーキーと書かれている。

 やたら四角い顔だった。毛の生え方がまだヨーキーぽくない。

 まっくろクリクリした目で、それは私を見ていた。


 あの子がいい!


「お父さん! あのヨーキーがいい!」

「えっ? でも値段が……あれ、他のより安いな」

「売れ残ってるからだよ! 子犬は大体生後二か月から三か月で売れちゃうから!」


 店長が近くにいることも忘れて、私は興奮気味に言った。


 サングラスにポロシャツ金ネックレスというめちゃめちゃ怪しい姿をした店長は、ニコリと笑いながら営業トークを開始する。


「ガハハ、その通りよ。それでも指定のワクチンは全部打ってあるから安心してな。ワクチン代含めてこの価格じゃぞ、オトクじゃぞ。

 老舗じゃけんアフターフォローもばっちりよ。

 なんかあったら何度でも相談に来ればええ。ついでに首輪やリードを買っていってくれると嬉しいのう~」



 父上は価格を見て、店長を見て、犬を見て、店長を見て、しばらく考え込み……そして、うなずいた。


 父上は、うさんくさい空気を纏った気さくなオッサン爺さんのたぐいが結構好きなのだ。


 ──のちにチャムチャムチャンと呼ばれることになる犬は、可愛い店員のお姉ちゃんにメロメロになりつつ、今は小さな体で一生懸命エサを頬張っている所だった。



***



 大人になった私は日当たりのいいリビングで、ソファーに座って犬のぬいぐるみを見ていた。

 今日は夫の家に帰省していた。

 夫の母、つまり義母ぎぼに当たる人が私に紅茶を出してくれて、となりすわる。


可愛かわいいでしょう。そのぬいぐるみ」

「はい、とても。……この犬種がぬいぐるみになっているのは初めて見ました。めずらしいですね」

「何年か前に飼っていた犬が死んじゃってね。その代わりに置いているの。 ……この犬種だけを作っているぬいぐるみ職人さんがいてね。写真を見せて、何度か打ち合わせをして、とても丁寧に作っていただいたのよ」

「それでこんなに素敵なぬいぐるみが出来たんですね」

「ええ。


 ……あの子はとても素直でいい子だったわ。

 しつけの本を私がたくさん読んで、頑張ってしつけたの。

 ペットショップで飼うのは倫理的に良くないって思っていたから、善良なブリーダーさんに連絡を取って……」


 と、義母様が言い終えた時、私は思わずソファーから立ちそうになった。


「善良なブリーダーさんが、この世に実在するんですか……!?」

「ええ。動物病院とか、図書館で犬の専門雑誌から探して……」

「動物病院とか、図書館で犬の専門誌から……!?」


 私は動揺のあまり大声を出しそうになるのを必死に我慢して、ソファーに座り直した。


 ──善良なブリーダーさんが実在したのだ!

 それも、知識さえあれば手が届く現実的な範囲に!


 ちなみに夫の実家のワンチャンと我が家のチャムチャムチャンは、大体同じ時期に産まれ同じ時期に亡くなっている。


 それなのに、かたやいたずらにペット産業の闇部分を見て回った後に絶対そういうのと繋がりがあるであろうペットショップで犬を買い、


 かたや完全なる賢人の行動をとって善良なブリーダーさんと繋がり、ワンチャンを譲ってもらうことに成功しているのだ!!


(動物病院。犬の専門雑誌……)


 頭の中で、義母様から聞いた言葉を繰り返す。


 どっちもノーチェックだった。唖然とした。私のサーチ能力が足りなかったせいだろう。なんということだ。


 自分が完全に見当違けんとうちがいな努力どりょくをしていたこと、犬に限らず人生の大部分でそんなことばかりしていることなどに思いをせながら、私は義母様を不安にさせぬように落ち着き払った様子を偽装ぎそうした。

 今はなきチャムチャムチャンのことを思い浮かべ、考えても無駄なことをつらつら考えながら、温かい紅茶に口を付けて、日差しがおどるフローリングの床に目を落とす。

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