第3話 竜騎ゴブリン国との戦い


 小雪が,この世界に来て1ヵ月が経過した。



 女王の元に,国境から応援の要請が相次いでいた。ハーフ女性の治療が完了したこともあり,女王は,リスベルと小雪に辺境での支援をお願いした。


 リスベルと小雪は,その依頼を断ることはできなかった。これまで,さんさんお世話になってきたからだ。


 小雪とリスベルは,颯太の引率で辺境に転移した。



 ーーーー

 辺境警備基地


 次郎「この辺境警備担当の次郎です。最近,ゴブリン亜種の騎竜ゴブリン族が活発に動いていて,村々を焼き討ちして,ゴブリンの女性たちを奪っていくのです。これまでは,誘拐すると言っても,1人か2人程度だったのですが,最近は,10人以上と,大規模になってきました。

 どうやら騎竜ゴブリン族の居住環境がますます悪化して,女性の出生率が極端に低くなったようです」


 リスベル「彼らの戦闘力はどんなものでしょう?」


 次郎「火炎魔法が基本です。ですが,その火炎魔法に特化しているので,威力がすごいです。魔界のランクでいうと,大将クラスはSS級の魔法士クラスです。兵卒は中級から上級で,分隊長クラスはS級でしょう。われわれゴブリン女王国は,火炎魔法以外に,リスベルさん考案の合体魔法や,魔力吸収魔法陣,魔力吸出魔法陣を駆使して,なんとか追い払っていますが,敵も必死なので,苦戦をしいられています。敵を絶滅させる覚悟でないと,この戦は終わりません」


 小雪「そうですか。敵の大将は何名くらいですか?」

 次郎「10名です。10部隊になります。1部隊は,1000名と少ないのですが,それぞれドラゴンに乗っています。そのうち,空を飛ぶドラゴンは,3部隊です。昼間は飛びません。夜飛んで来て,村を襲います。周囲の地形ですが,険しい山々に囲まれているので,彼らが来るルートは1本道です。罠をしかけやすいのですが,いつも事前に見破られます。ドラゴンには,なぜか魔法攻撃は効きません。魔法耐性があるのかもしれません。ですから,火炎攻撃は有効ではないです。

小雪「わかりました。とにかく,相手を全滅させればいいのですね。一万体のゴブリンを殺せばいいのですね」


 次郎「そうです」

 小雪「はい,最前線に案内してください。敵をみたいです」

次郎「では,この高台に登りください。見えますか?村人を避難させていますが,あの村が襲われています。徐々に前線を引き下げている状況です。このままでは,この基地が落ちるのも時間の問題でしょう」


 小雪「わかりました。では,あの前線にいきます。だれか,一緒にいってくれる人はいますか?

 次郎「では,連絡係として,三郎をつけましょう。三郎,小雪さんとリスベルさんを最前線に案内しなさい」

 三郎「了解です。では,こちらにどうぞ。ここから転移します」


 小雪とリスベルは最前線に転移した。3km先には,敵の最前線の拠点があった。敵も正面攻撃はしたくない。そのため,夜間の隠密行動で,女性をうまく奪う方法を考えている。女性たちを避難させればいいのだが,それでは,逆に総攻撃を受ける可能性がある。そのため,多少,女性を犠牲にしてでも,敵が総攻撃にでるのを緩和している状況であり,なんとか,この辺境警備基地を死守しているギリギリの状況だ。


 小雪「リスベル様の魔法レベルはどの程度ですか?」

 リスベル「この地は,幸い魔力が豊富のようだ。魔力吸収魔法陣を発動している。魔力を地中から吸収し続けている。魔力量だけなら,SS級魔法士のレベルになっている。火炎も使えるし,魔法攻撃無効化結界,センサー式物理無効化結界も起動している。自分を守ることは充分にできるレベルだよ。小雪は遠慮なく,どんどん,敵を殺していけばいい」

 小雪「それは,ありがたいです。わたしは,歩いて,敵に向かいます。リスベル様はどうされますか?」

 リスベル「小雪の後ろからついていくよ。歩くスピードなら,ついていけるしね」

 小雪「わかりました」


 小雪が先頭で,リスベルが後ろから,のんびりと敵の最前線基地に向かって歩いた。敵の基地まで100mのところに来たところで,敵も気が付いた。敵は魔族語でしゃべった。


 敵の兵隊A「止まれ。何しに来た!」

 小雪「あなた方を殺しにきたの」

 敵の兵隊A「敵!来襲!!来襲!!全員戦闘体勢をとれ!!!」


 敵の兵隊がどんどんとテントから出てきた。敵の分隊長が,号令した。攻撃開始!!


 バババババババーーーーーー


 20名以上の敵が一斉に火炎攻撃をした。リスベルは,小雪の前に,2m四方もある大きな魔力吸収結界を構築した。そこに,火炎攻撃が次々と当たった。そしてそれらは,もともとの魔力に変えられて,リスベルの指輪に吸収された。小雪は,リスベルの冷静な対応にしょっとびっくりした。


 小雪は,目の前の結界を迂回して,ゆっくりと敵のほうに向かった。敵の分隊長は,小雪に向かって火炎攻撃を加えた。


 ボボボボボーーーー


 火炎は,小雪に当たって跳ね返った。小雪は,霊力による防御結界を構築していた。敵兵は,千雪に向かって一斉に火炎攻撃を浴びせた。彼らの火炎攻撃は,レベルが高いものだった。魔界の火炎攻撃のレベルよりも,一ランク高い精度と質を有していた。


 ブブブブブーーー,ボボボボーーーー,ブブブブブーーー,ボボボボーーーー,ブブブブブーーー,ボボボボーーーー,ブブブブブーーー,ボボボボーーーー,

ブブブブブーーー,ボボボボーーーー,ブブブブブーーー,ボボボボーーーー,


 しかし,小雪の霊力の防御を突破することはできなかった。小雪は,ゆっくりと敵に向かって歩いた。敵の分隊長は,小雪が化け物レベルの強者だと判断した。


 分隊長「撤収!即時撤収せよ。転移ゲートから逃げろ!ドラゴンは捨てていい!!」


 分隊長は,優秀だった。的確に敵の力量を判断した。敵は,転移ゲートから姿を消した。小雪は,敵を見失った。


 小雪は,見捨てられた一体のドラゴンに向かった。そのドラゴンは,小雪の強さを理解した。抵抗しても無駄だと。


 小雪は,魔界語で言った。「あなた方の主人が逃げた場所に行きなさい。わかりましたか?」


 ドラゴンは,小雪の言葉が理解できなかったが,何をいいたいのかは理解して,恭順の姿勢を示した。


 小雪とリスベルは,このドラゴンの背に乗って,敵のいる場所に移動した。このドラゴンは飛べない種類だった。のそのそとゆっくりと歩いて移動した。


 小雪はドラゴンの頭に額を接触させて,ドラゴンの記憶を読み取ることにした。その結果,このドラゴンが行こうとしている場所まで,丸1日かかることを知った。

 

 小雪とリスベルは,このドラゴンの背でのんびりすることに決めた。


 ドラゴンの体長は5m。背の部分は,5人ほど余裕で座れるように,柔らかいカーペットが設置してあった。そこで,小雪とリスベルが,いちゃいちゃするには,充分な広さがあった。仰向けの正常位でも余裕だ。


 リスベル「小雪,久しぶりに抱かせてくれ」

 小雪「最近,抱いてくれませんでしたし,今は,Bカップしかありません。この体でいいのですか?」

 リスベル「そうだな,,,せめてDカップ程度のおっぱいにしなさい。それなら,戦闘でも影響ないだろう?」

 小雪「はい,それくらいなら問題ありません」

 

 小雪は,ドラゴンの側面にぶら下がっている水筒を見つけて,その水をのみ,素の霊力と混合して,ゼリー状にしたものをおっぱいの下層にある袋の中に流し込んだ。


 小雪はDカップのおっぱいに変化した。そして,服を脱いでそのDカップをリスベルに見せた。

 

 小雪「リスベル様,これくらいのおっぱいでいかがですか?」

 リスベル「おお!!いいねー!やぱり,巨乳よりも美乳がいいな。うんうん」


 リスベルは,適当なことを言って小雪を抱いた。ドラゴンの背中とはいえ,あまり揺れないので,ベッドでエッチするのとほとんど変わらなかった。リスベルは,丸1日,小雪を性奴隷として,逸物を舐める咥える,肛門,膣に指や拳を入れる,おっぱいに逸物を入れるなどなどの性の奉仕をさせた。




ーーーー

ー 敵の本陣 ー


 分隊長および仲間は,全員,本陣に転移した。急ぎ,一番大将に事態の報告をした。一番大将は,至急に他の大将を呼びつけて,10名の大将および軍師,軍師助手らと善後策を練った。


 分隊長「敵は2名。一名は女性です。魔界語を話します。火炎攻撃ではまったく歯が立ちません。魔力攻撃の防御結界をした様子もないです。もう一人は,男性です。火炎攻撃を結界に受けて,その魔力を指輪に収納していました。我々とはレベルが違いすぎます。今,ドラゴンに乗って,ここに向かってくる途中です。ドラゴンは,足がのろいので,丸1日の猶予があります」


 一番大将「軍師,この敵をどうみる?」

 軍師「これはやっかいな敵が現れたものですね。伝説に聞く,超人になることのできる霊力使いでしょうね。魔界でも失われた技術です。誰かが魔界で蘇らせたのでしょう。魔界とここの世界はときどき交流がありますから,魔界から来たと考えていいでしょう」

 一番大将「では,その超人には,どう対処するのだ?」


 軍師「超人と言っても人間です。寝ることも必要ですし,休息も必要です。今から,敵の2名を休息させないように10部隊の陣地を順繰りとめぐってもらいましょう。この場所は,すぐに引き払います,歩くドラゴンを1体残します。1時間で移動できる場所に,20名の魔法士を配置します。


 そこで長距離の火炎攻撃をしてください。われわれは,すぐに次の1時間先の転移場所に移動します。そうして,1時間ごとに彼らに攻撃していきます。もし,彼らが休息するなら,彼らに火炎攻撃や重力魔法で攻撃すればいいでしょう。


 とにかく,彼らに休みを与えないことです。幸い,われわれには,隠蔽映像魔法陣があります。かれらの動きを追うことができます。適宜,的確な作戦を立案できます。持久戦でいきまましょう。1週間でも2週間でも1ヵ月でも,じっと耐えましょう。敵は,個の力に頼りすぎています。こちらは,非力かもしれませんが,組織の力があります。組織の力を味合わせてあげましょう」


 その後,軍師は,より具体的な戦略を立てて,小雪らを待ち伏せていた。



 ーーー

 翌日,小雪とリスベルを乗せて,のろのろと歩いていたゴラゴンは,とうとう目的地に着いた。そこは,本陣のあった場所だ。すでに敵は引き払ったようだった。


 小雪「あら?ドラゴンが止まったわ。目的地に着いたみたいです」


 小雪は,リスベルの抱擁を受けながら言った。リスベルは,見捨てられたテントを見ながら言った。


 リスベル「どうやらそのようだな。でも,遠くに一体のドラゴンがある。さて?どうして残しているんだ?」

 

 その時だった。

 

 「全員,火炎攻撃開始!!!」


 ボボボボボボボボーーーーーーーーー,ボボボボボボボボーーーーーーーーー,



 岩陰や穴に隠れていた敵が一斉に火炎攻撃をしてきた。小雪は,すぐに霊力の層で防御した。リスベルは,最初は,魔法攻撃無効化結界を起動して防除したが,すぐに魔力吸収結界を起動して,火炎攻撃の魔力を指輪に吸収させた。


 小雪「リスベル様,ここにいては標的になるだけです。ドラゴンから降りましょう」

 リスベル「わかった!」


 全裸の小雪とリスベルは,ドラゴンの背から飛び降りた。


 ブーーーーーーン,ブーーーーーン。


 そこには,重力荷重魔法陣が仕掛けられていた。小雪やリスベルの体重は,ともに50kg程度だが,急に10倍の500kgにもなった。これでは,まったく歩けたものではない。加速も使えない。小雪は,四つん這いになることもできず,その場でうつ伏せの姿勢になった。


 そこに,また,火炎攻撃が始まった。しかし,発射する人は,一人だけだった。ほかの人は待機していた。体力の温存だ。


 ボボボボボボーーーーーー,ボボボボボボーーーーーー,


 小雪やリスベルは,ただ,それを防御し続けるだけだった。


 リスベルは,足元に魔力吸収結界を構築した。


 フィーーーーン!!


 魔力吸収結界は,重力魔法陣の魔力を吸収し始めた。5分後に,重力魔法陣の効果は消滅した。


 やっと,小雪とリスベルは,重力魔法陣から解放された。だが,火炎攻撃は,続いた。


 ボボボボーーーー,ボボボボーーーー,ボボボボーーーー,


 でも,こんな火炎など,小雪にはまったく効果はない。小雪は,裸体を晒して,立ち上がった。反撃開始だ!!



 重力魔法の効果が消滅したことを理解した分隊長はすぐに命じた。


 分隊長「撤収。転移ゲートに集まれ!!!」


 敵の行動は,素早かった。彼らは,1箇所に集まって,そこから転移ゲートを起動して消えた。


 残されたのは,乗ってきたドラゴンと,この基地にはじめからいたドラゴンだ。あたかも,このドラゴンに乗ってきてくださいと言わんばかりだ。


 小雪「リスベル様,このあと,どうしますか?また,別のドラゴンに乗っていくのですか?」

 リスベル「それしかないだろうな。小雪,ドラゴンの記憶を読んでくれ。どれくらい乗るのか探ってくれ」


 小雪は,そのドラゴンの顔に自分の額を接触させて,記憶を読み取った。


 小雪「だいたい1時間くらいのようです」

 リスベル「行くしかあるまい。乗っていこう」


 この基地にいたドラゴンは,全裸の小雪とリスベルを乗せてゆっくりと歩いて移動した。もっとも,先ほどの火炎魔法で,彼らの服は灰になってしまった。着る服もない。ドラゴンの背で,リスベルは,前に跨って座っている小雪のDカップになった巨乳をもみもみしながら。小雪のバックから攻めた。


 彼らの映像は,このドラゴンの後頭部に設置されてある隠蔽映像魔法陣によって,鮮明に敵の参謀本部にある画面魔法陣によって映し出されていた。


 今,参謀本部には,軍師と女性の助手しかいない。助手は,映像の情報を逐次,前線部隊に連絡する係だ。


 軍師「前線には連絡したか?」

 助手「はい,あと45分くらいで第2基地に着くと連絡しました」

 軍師「よし,では,次は30分後に連絡しすればいいな。助手よ,私のもとに来なさい」

 助手「はい。師匠。(パタパタと駆け寄った。)なんでしょうか?」

 軍師「私の膝の上に座りなさい。あの映像と同じことをする」

 助手「今,戦時中ですよ。こんなことしていいのですか?」

 軍師「ああ,相手の気持ちを理解するには,同じことをするのが一番だ」

 助手「うまい言い訳を考えますね。もっと作戦でその才能発揮してください。はいはい。どうせ,私は,軍師の性奴隷ですから」


 軍師は,膝の上に座った助手を羽交い絞めにするように抱いて,助手の乳房や乳首をいじめた。そして,その姿勢で,男性自身を助手の陰部に挿入した。


 助手「あーー,気持ちいいです。軍師,いつ結婚してくれるのですか?私は,一生,日陰の女で終わるのですか?」

 軍師「あああ,出すぞ。うっ!うっ! ふーーー。すっきりした。ああ,その件か。待て,今,離婚を協議中だ。もうすぐだ」

 助手「また,同じ言葉。もう2年も同じことば聞いてますよ。軍師の子供,もう12人もいるのですよ。男ばかりが,,,周りの子供も男ばかり。この国はどうなるんでしょう??」


 このゴブリン亜種の騎竜ゴブリン族は一夫一妻制だ。近年,女性が圧倒的に不足しており,一妻多夫制にするのは,時間の問題だった。その解決手段として,やむなく他国からゴブリン族の女性を簒奪する行為をしてきた。近年,騎竜ゴブリン族の生息地域では,気温の上昇が続いている。それが女性の出生率を下げていることは,うすうすわかっていた。だが,気温を下げる対策が皆目見当がついていない。


 ーーー

 小雪たちは,いちゃいちゃしている間に,第2基地に着いた。待ち構えていた敵側の分隊長は,テキパキと部下に命じた。


 分隊長「よし,重力魔法陣を起動せよ」

 兵卒「了解です」


 ドラゴンの背の中央よりもやや右側よりにいちゃいちゃしていた小雪とリスベルは,急激な重力の加重によって,ドラゴンの背から転げ落ちて,地面に衝突した。リスベルが下敷きになり,その上に小雪がかぶさった格好だ。


 リスベルは,そのまま激突して気を失った。下半身を出したままだった。火炎攻撃が3方向から向かってきた。小雪は,霊力を自分とリスベルの体にも流して,火炎攻撃に耐えた。リスベルは,小雪と体を接触させている間は,安全だといえよう。


 小雪の攻撃スタイルは,高速移動だ。このように,重力で行動が封じ込められると,防戦一方になってしまう。


 小雪は,リスベルに意識を取り戻すため,リスベルの逸物を強く握って,引っ張ったり左右に振ったりして刺激を与えた。


 5分後くらいに,やっとリスベルが意識を取り戻した。


 バーーーン! バーーン!


 散発的に火炎攻撃は続いている。だが,彼らを殺すほどの威力はない。それは敵側も充分に知っている。


 意識を取り戻したリスベルは,自分の身の周りに魔法攻撃無効化結界を起動し,地面に魔力吸収結界を起動した。


 シューーーン!!


 5分後に,重力魔法陣の効果は消失した。


 小雪は,今度こそ敵をやっつけるつもりで,立ち上がった。



 だが,分隊長の行動は早かった。


 分隊長「全員,転移ゲートに集合,撤退ーーー!!」


 敵は余裕で転移していった。


 小雪は,このままでは,負けるのではないかと不安になった。小雪とリスベルは,この第2基地で待機していたドラゴンの背に乗った。ドラゴンは,何も命令されていないが,のそのそと歩き出した。


 小雪は,このままでは疲れが出て,いずれは負けてしまうと思って,リスベルに妙案を求めた。


 小雪「リスベル様。何かいい方法ないのでしょうか?このままでは,われわれの

体力が尽きて殺されてしまうかもしれません」

 リスベル「そうだな,ドラゴンの背中でイチャイチャしてないで,ドラゴンが止まる前にドラゴンから降りれば,重力魔法は避けると思う。まずは,そこからだ」

 小雪「つまり,いちゃいちゃする時間を短くすればいいのですね?」

 リスベル「まあ,そういうことだ」


 彼らの行動と音声は,ドラゴンの首の後ろに設置された隠蔽映像魔法陣によって,作戦参謀本部の軍師と助手に見られていた。助手は,バックで責められながら,彼らの作戦内容を第3基地に伝えた。


 助手「軍師,第3基地に彼らの作戦を伝えました。彼らは移動中はイチャイチャ中です。他に作戦内容はないのですか? ああ,----あああーーーー!」

 軍師「そうだな。時間がありそうだから,自動転移装置でも設置して,彼らを魔力発動防御結界の檻にでも転送しようか」

 助手「でも,その檻の結界が解除されたらどうするのですか?重力魔法陣も解除できるのですよ。私を抱くことしか考えないから,もうーーー。うううううーーー」

 軍師「そうか。でも,それは,相手と話すチャンスかもしれないな」

 助手「相手と話すなら,この隠蔽映像魔法陣でも相手と会話できますよ。お話でもしたらいいんじゃないですか?どうせ,向こうもこっちも変な行為しているんだし,話が合うと思いますよーーー」


 軍師「そうか,,,一応,10人の大将に連絡してくれ。相手と交渉する機会をつくるが,反対者がいるか確認してくれ」

 助手「はーーーい。(しばらくしてから返事が来た)返事がきました。全員,反対はしないそうです」

 軍師「では,先方と連絡を取る」


 ーーーーー

 小雪は,ドラゴンの背の上でリスベルに攻められていた。その時だった。ドラゴンの後頭部にある隠密映像魔法陣がボーーと光った。そして,そこから声が聞こえた。



 軍師「霊力使いの者とその仲間よ。私は,騎竜ゴブリン族の軍師だ。君たちと話がしたい」


 この魔法陣から聞こえてくる音声に,小雪とリスベルは,特に驚かなかった。


 リスベル「今,ちょっと忙しいが。もしかして,その魔法陣はわれわれを映しているのか?」

 軍師「ああ,見ている。そのまま続けてもらって結構だ。君たちは,このままわれわれを攻撃してきても,あまりよい成果はえられないと思う。お互い,メリットのある話をしたいのだが」

 リスベル「例えばどんなことだ?」

 軍師「現在,われわれの居住地では,女性の出生率が大幅に落ち込んでいる。だから,あなたの国の女王国にいる女性ゴブリンを一定数提供してほしい。こちらは,男性ゴブリンを労働者として,一定数提供しよう」

 リスベル「ということは,あなた方の国では,女性ゴブリンは男しか産まなくなったの?」

 軍師「簡単にいうとそうだ」

 リスベル「その原因はわかっているのか?」

 軍師「たぶん温暖化が原因だと思うが,こんなことは初めてなのでよくわかっていない」


 リスベル「そうか,,,低温下する魔法陣は,確か,魔法書に記載があったな,,,もしかしたら,低温にできる環境を提供できるかもしれん」

 軍師「なに?それはほんとうか?」

 リスベル「降雪魔法の解読にはさほど時間はかからないだろう。一定地域で,低温状態をつくれば解決すると思う」

 軍師「そうか。そうしてくれると有り難い。一度,国王に会ってくれないか?」

 リスベル「それはかまわないが,われわれへの報酬は?」

 軍師「何がほしい?」

 リスベル「黄金と処女の女性かな?」

 軍師「わかった。そのままエッチを続けてくれ。国王と相談してから,また連絡する」


 軍師は,国王と連絡を取り,国王の了解を得た。


 軍師「国王の了解はとった。すまないが,あなたたちと私の国とで,相互安全保障の宣誓契約をしたい。今から,私がそこに転移する。攻撃しないでくれ」

 リスベル「了解した」


 軍師は,助手をつれて,ドラゴンの背の上に姿を現した。


 軍師たちと小雪たいは,お互い自己紹介をしたあと,本題に入った。


 軍師「リスベルさんは,精力がありあまっているようだな」

 リスベル「ふふ。どうせ映像でずーーとみていたのだろう?軍師もその傍らの女性と楽しくやっていたのだろう?お互い様だ」


 リスベルは,小雪のDカップのおっぱいをもみながら言った。



 軍師「まあ,その話はいまはもういい。まず,相互安全保障の宣誓契約をしてくれ。それからだ」


 小雪とリスベルそして軍師と助手の4名は,相互安全保障の宣誓契約を締結した。その後,軍師は,彼らを連れて,竜騎ゴブリン国の王宮の中庭に転移した。王宮と言っても,テントがあるだけだ。軍師は,助手に適当な服を用意させて,小雪とリスベルに着てもらった。国王に会うのに,裸ではまずいからだ。


 ー 国王のいるテント ー


 国王のテントは,普通のテントの5倍ほどの大きさだった。王妃や妾など,10名ほどが一緒に住んでいるが,彼女らは,カーテンの仕切りのある部屋で生活している。


 小雪とリスベルは,国王に会った。


 国王「われわれの状況は理解していると思う。女王国の村から女性ゴブリンを奪ったのも,やむを得ない選択だった」

 リスベル「あなた方の苦境は理解しております」

 国王「そうか,それはありがたい。あなたがたには,この国で,女性が生まれるようにする手立てがあると聞いたが,ぜひ,手を貸してほしい」


 国王自ら頭を下げた。


 リスベル「その前に,われわれの報酬を決めてください。それでどうするか判断しましす」

 国王「われわれが出来る範囲のことなら何でもしよう。希望を言ってくれ」

 リスベル「ふふふ,,,そうですね,,,まずは,金塊ですね。それと処女のグラマーなゴブリンかな?毎日,2名ずつ提供してくれればいいでしょう」

 国王「金塊はないが,金鉱脈の場所はわかっている。そこを紹介しよう。処女の女性の件も,なんとかしよう。でも,2日で1人にしてほしい。この基地の近郊の住民にお願いするので,多くを集めることはできない」

 リスベル「処女の件はそれで結構です。それと,金鉱脈から金塊を集めてください。リュックサックに一杯になるくらいの量で充分です」

 国王「わかった。他に要望はないか?」

 リスベル「われわれの身の世話をする美人ゴブリンを1人つけてください。できれば,優れた魔法士がいいですね」


 この話を聞いて,軍師が口を挟んだ。


 軍師「では,わたしの助手をあなたがたにつけましょう。彼女は,この国でも指折りの魔法士でもありますから」

 リスベル「それで構わない。低温下の方法については,すぐには解決できないが,逐次進捗状況については,その助手に連絡することにしよう」

 軍師「それで結構です。あなたがたがここにいる間は,女王国と停戦協定をむずびましょう」

 リスベル「そうしてくれ」


 リスベルは,女王国側に連絡して,両国の停戦協定の橋渡した。


 小雪とリスベルは,ひとつのテントをあてがわれた,助手は,その隣のテントに住み,当然のように軍師もそこに住むことになった。



 


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