第2話

 今日も結婚の話になった。今日は昨日よりさらに近くにというワードがあるのが目に見えてる。心の中にある不安が段々と大きくなるのがわかる。


           ***


 今日は婚姻届と一緒に出す戸籍謄本というものについて話していた。彼の場合、本籍が私と一緒では無いため、必要であった。

けーくん「抄本実家から取り寄せよう。」

風花「抄本じゃなくて謄本な。」

ざっくり違いを説明すると、謄本は戸籍が全部載っており、抄本は一部を抜粋したものである。けーくんはその意味を知らずに親に頼もうとしたのだ。危ない危ない。風花はそのことを教え、

けーくん「教えてくれてありがとう。」

風花「危なかったね笑間違えて違うの出すとこだったじゃん。私がちゃんと調べておいてよかった〜!」

こういうのはほんとちゃんとお互い調べるべきだと私は感じた。


           ***


 そして、けーくんの親に連絡し謄本の必要性を聞かれた。

けーくん「何に使うのだって〜。」

風花「とりまなにか言い訳テキトーに言えばー?」

けーくん「市役所で使い道聞かれるってよ。」

そんなの知らなかった。これじゃ嘘言ったらだめだよねと思った。親に言うのを躊躇っていたけーくんは勇気を出し、こう言った。


けーくん「結婚の話で。」


えぇ?!もう結婚の話するの?私からは焦りでしかなかった。もう、結婚するしか道は無いと。そこで道はシャットダウンされた感じがして、少し寂しかった。いつの間にか結婚は幸せのゴールではなく、逃げ道を防ぐものだと気づいてしまった。そんな風花であった。

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