7話 義史の相談事<3>
「その次のときは町中でデート中の
それですぐに
「とにかく頬はこけて明らかに痩せたんじゃなくて、やつれているんです。私が作った食事も殆ど食べなくて。それもダイエットだからだって言うんですけど、とてもそうは見えませんでした」
喋っていてもうつらうつらしてきて、すぐにベッドに横になった。
そうして夕方になった頃、
「その時です。歌が聞こえてきたんです」
「歌って、
「同じかはわかりませんけど、でも何処から聞こえてくるのかわからず、しかも、なんというかとても綺麗な声なんですけど、感情がないというかすごく恐ろしくて。それに妙に頭に残るんです」
そう言って、
ひととせ、ひとりあらわれて。
ふたとせ、ふたりみちをゆき。
みとせ、みをなげしはえんじょうに。
よとせ、よいしてししはいずりを。
いつとせ、いつえのかかくじょうじゆし。
むとせ、むしはどこをかつぼうせん。
ななとせ、なしはからだをむしばみて。
やとせ、やくやそうこつささやきよ。
ここのとせ、こははたいしうらもなし。
ととせ、とうとううらがれこうしはて。
「聞くところだと数え歌のようやけど、知らんな」
「私も聞いたことがなくって。不思議な歌ですし、声も聞くほどに背筋が寒くなるような美しい声だったんですが、その時は誰かがどこかで歌ってるんだろうと思いました。歌よりも
暫くの間、
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