5話 義史の相談事<1>
「まぁ、わざわざすみません。さぁ、どうぞ」
学生時代に出会って、卒業してすぐに結婚した二人。
妻の
「あれ、今日は
「まだ学校なんです」
「学校……。あ、そうか、あれからもう四年になるんか。そりゃ、学校にも行くわな」
一人気ままに過ごしているせいか、
客間の一室を借りることになり、荷物をほどいて一張羅からつなぎの部屋着に着替え、お土産を渡して一呼吸、
「それで、今回呼び出したんはなんでや?」
「今回は俺も少しは関わっとるけど、どっちかっていうとつーちゃんの相談なんや」
「私自身の事でというより、私の友人のことなんです」
「つーちゃんの学生時代のゼミ仲間や。まぁ、俺も少しは面識があったんやけどな」
「最近彼女の様子が本当におかしくて」
明るく朗らかで、少しぽっちゃりとした見た目もあり、愛されるマスコットのような存在でもあったらしい。
「卒業してから、
いつも元気でパワフルでありたいという事もあってか、自らが疲れていることを表に出し、疲れていると悟れることを嫌っていたようだ。
だが、
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