第5話
「あっ、ダンジョン攻略の作戦を考えなくちゃね! 」
ミーシャンは思い出したようにポツリと言う。
俺達は市場の隅の方にある酒場で作戦会議を開く事にした。
中には客は殆ど居らず話し合いするには良さそうな雰囲気だ。
俺達は席に着きコーヒーを飲みながらこれからの事を話し合った。
「そういえばパシリ屋はダンジョンについて何も知らなかったのよね? 」
「初めてなんだから仕方ないだろう! 知ってる事を全部教えてくれよ。」
「ハイハイ、仕方ないわね。このダンジョンは6階層になってるの。テッペンの6階に宝の部屋があるの。ソコに入ることが出来たら勝利よ。」
「ナルホド・・・ それで? 」
「それで?って? 」
ミーシャンの目が不自然におよいでいるのがなんとなくわかった。
もしかして・・・
ミーシャンも『迷宮婚活』については殆ど知らないんじゃ・・・
「ねぇミーシャン、この迷宮はどんな魔物が居て宝を護っているの? 」
「それは・・・ とにかく恐ろしい魔物が宝を護っているのよ! 私が説明するよりも、高い金払って『迷宮婚活のアンチョコ』買ったんだから見てみようよ! 」
明らかに挙動不審だった。
「そうだね。ソレを見てから作戦を考えようか? 」
俺達は二人で並んで『迷宮婚活のアンチョコ』を読み始めた。
∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
①『迷宮婚活』は第6階層になっていて最上階の6階に宝の部屋がある。
➁宝の部屋には鍵が掛かっている。その鍵は何れかの階層の宝箱の中に隠されていてその鍵でしか開ける事は出来ない。
③宝の部屋のドアノブはLEVEL100以上の者しか回すことが出来ない。
④各階層最深部にはサイコロ型のルーレットが設置してあり、そのサイコロの目で次の階層が決まる。
⑤迷宮の4,5,6階層にはそれぞれ青龍(水龍)、黒龍(地龍)、赤龍(火龍)が階層を護っている。
⑥青龍は水の属性、黒龍は地の属性、赤龍は火の属性を持っていて、ジャンケンの関係の様な三すくみの関係になっているので他の階層に移動することが出来ない。
⑦青龍は地のアイテム、黒龍は火のアイテム、赤龍は水のアイテムでしか倒すことが出来ない。
⑧迷宮内には数多くの宝箱が置かれているが中にはミミックと呼ばれる罠が存在する。
➈迷宮内の構造はマッブにて確認してください。
∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
俺とミーシャンは迷宮婚活のアンチョコに一通り目を通すと互いに目配せをする。
そして店を出て市場を抜けてダンジョンの入口へと向かった。
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