第2話 私の名前は...
そして気が付けば私は知らない部屋に立っていた。
どうやらここはどこかの部屋のようだ。
周りを見てみると壁にたくさんの写真があることに気づいた。
そこには自分と両親の姿もあることからこの家が誰の家なのか理解した。
この家は恐らく自分が産まれる前に一度来たことがある家だ。
となると目の前にいたのは......。
(あれは......)
そう思い写真を眺めているとある人物に目が留まった。
その人は女性でとても綺麗な人だった。
だが何故かその顔を見た瞬間に涙が止まらなくなり始めた。
理由はわからないまま涙を流し続けていると突然女性がこちらを向いた。
そして女性は私に気がつくと笑顔を見せてこちらに走ってきた。
そしてその次の瞬間私の意識は暗転した。
気がついたら俺は森の中にいた。
何故ここにいるのかなど疑問はあるがひとまず考えるのは後回しにしよう。
とりあえずここがどこだか知りたいところだがその前に今の状況を整理したいところだ。
そう思って目を瞑り記憶を振り返ってみた。
俺の名前は天宮 奏太。年齢は16歳。性別男。
家族構成は父・母・妹がいる五人家族の一人息子。
趣味はゲームやアニメを見ることだ。
友達はほとんどおらず学校ではいつも1人で本を読んでいることが多かった。
特技は料理を作ること。
まぁ、なんで俺がこんなところにいるのかもわからないししばらくは情報収集をするのがいいだろう。
それからしばらく経つとどこからか声が聞こえてきた
『聞こえますか~?聞こえていたら返事してください~!』
どうやら誰かを呼んでいるようだ。
おそらく俺に向かって言っているのだろう。
だとしたらこのまま無視するのは悪いよなと思い返事をすることにした
『はい!聞こえますけど......どちら様ですか?』
『良かった~!やっとお返事してくれたー!私ですー!』
するといきなり目の前の光景が変わった。
さっきまで森の景色だったのに一瞬で街らしきところに変わったのだ。
あまりの出来事に驚いているとまた声が聞こえてきた
『あ、あれれ~!?もしかしてまだ記憶があやふやだー!?』
『ご、ごめんなさい。突然のことでビックリしちゃっててつい忘れちゃってたんだ』『そうだったんだ~じゃあ説明してあげるね~ここは君の夢の中なんだよ~だからさっき私がここに入れたんだよ~』
なるほど、それでさっきから声が聞こえるわけかそれにしても夢だとわかったからかだんだん落ち着いてきたな。
『わかりましたありがとうございます。でも何で急に俺のこと呼んだんですか?』『実はね~私も今君に伝えなきゃいけないことがあって呼ばせてもらったんだよね~』
『伝えたいこと?一体何でしょう?』
『それはね~今からこの世界にはとんでもないことが起きるのそれを阻止してほしいから来てほしいの~私はそれがどんな内容なのかわからないけど世界を救うことができるならどんなことだってするよ~だからお願いできるかな~?』
そんなことを言う彼女に思わず笑ってしまった。
世界を救うだなんてそんなこと出来るわけないだろうと思ったからだ。
だがその願いに対して彼女の真剣な眼差しを見た瞬間嘘ではないと確信した。
『任せてください!必ず世界を救ってみせますよ』
『そっか~ありがとう~よろしくね~それじゃあ早速始めるよ~今から行く場所は君が一番よく知っているところだよ~それじゃ頑張ってきてねー♪』
その言葉を最後に彼女は消えていった 。
世界樹と彼女 ~the world of the places~ パソコン @meganepapadoragondesu
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