第二部 最終話 後編 僕の好きな人
前日の準備を経て、いよいよ、部活動交流会の日、当日になった。
既にグラウンドや体育館は賑やかで、ちょっとお祭りじみた雰囲気になってる。
そんな中で、理科棟の外れにも、少し人だかりは出来ていて。
「なんか展覧会の時とはちげーキンチョーだな」
「あっちオデッサだとするとコッチジャブローだわ」
「普段通りやってんの見せりゃ良いんだよ」
「ですね!」
「ヨシ!若人達を呼ぶぞ!」
青戸先生の合図で、声を合わせて、呼び込んだ。
『どうぞー!!!』
ぞろぞろ入って来てくれた中学生達。
予め中学校の方から渡された参加人数だと、15人ほど。それぞれ4〜6人ずつの受け持ちって感じで、進行してく予定だ。
みんな穏やかそうな感じの子達で、のんびり出来そうかな?
「えっと、今日は皆さん、家政部の交流会に参加してくれて、ありがとうございます。部長……一応やらせてもらってる、黒井裕美子です。短い時間だけど、参加してみて良かったって思い出に、なったらって思います。よろしくお願いします」
『よろしくお願いしまーす』
「んじゃ服飾チームコッチなー!」
「手芸部隊……班はこちらだよ〜」
新鮮な、裕美子さんの部長らしい挨拶と共に、交流会がスタート。
真白さんと姫奈さんもそれぞれ中学生達の前に立って、説明し始めた。
やっぱり好きな事での話は凄く堂々としてて、かっこいいな。
ちなみに男女比としては男の子3人に女の子12人。青戸先生含めたこの家政部と同じく4:1だ。男子達頑張れ。
「じゃあ、料理班は4人だから、コッチのテーブル二つ使ってやるね。皆んなとりあえずエプロン着けたら手ぇ洗っといて」
『はい』
お行儀良く返事する中学生達。勿論、その中には。
「……」
玲奈ちゃんも居て。
あんまり見た事ない、真剣な表情で、準備を進めてた。
「出来たら始めるね。今日はクラブサンドを作ります!ただサンドイッチっても、中の具材は色々手を加えたモノを入れるから、出来上がりは結構豪華だよ」
「と、という訳なので!最初にチリカンコンコン?を作ります」
「チリコンカンな。トンチンカン壱正」
「あっ、そ、それですぅ!」
『あははは』
決して狙ってボケた訳じゃないんだけど、裕美子さんの突っ込むタイミングが絶妙だったから、みんなリラックス出来たみたいで、玲奈ちゃんも笑ってる。
僕は今日は、食器とか調理器具の小間使いを頑張る役割だから、こういうのも多分必要?だよね?
「うん。一旦火を弱めて香辛料入れて」
「弱火にするんですか?」
「そ。その方がレンズ豆に辛味が浸透し易いし、旨味も残るんだ」
「へ〜」
「面白いっしょ?」
「はい!」
裕美子さんが、テキパキと中学生の女の子達に作り方の手解きをしてる。
説明するのもやっぱり上手な裕美子さん。メニューやレシピもしっかりノートに書き留めて、文字にしてるから、言葉として伝わり易いんだろうな。
そんな中で、一人。
「……よし」
「………」
「おに……結城先輩、見てなくても大丈夫だから」
「ごめん!綺麗な焼き色だね!上手だね!」
「これくらい出来るし」
裕美子さんが、玉子焼きも挟むから誰か焼ける人って言ったら、率先して手を挙げてくれた玲奈ちゃんが、集中して玉子焼きを焼いてた。
片面焼いて、ひっくり返して、溶き卵を入れて、また片面焼いてってのを、何回も繰り返して、綺麗な焼き目の厚焼き玉子が出来上がった。
「とりあえずこんくら「上手に焼けてんじゃん。玲奈」黒井先輩…」
「料理、続けてくれてたんだな」
「せっかく教わったんだし、忘れたら勿体ないじゃないですか」
「ははは…それもそだな」
「(なんか、良い雰囲気だなぁ)」
かつてを懐かしむ様な雰囲気の、玲奈ちゃんと裕美子さん。
言葉は多く無いけど、こうやってまた話せる様になったのを、お互い喜んでいる様に見えた。
「お、裁断上手いじゃん!おっけーそのチョーシ!」
「そ〜そ〜。裏打ち付けといた方が、捲ったトコもカッコいいよ〜」
真白さんは服飾でポンチョを。
姫奈さんは手芸でスマホケースの制作を教えてる。
二人とも、時間内に完成させて、それでいて実用的なモノをしっかり考えて来てくれたんだ。
「よし。とりあえずチリコンカンと、厚焼き玉子、ペパロニソーセージの辛子マヨ和えは出来たから、後はレタスとトマトとチーズ切って…あ、やば…」
「どしたんですか?」
「いや、紫キャベツ…忘れた…店の冷蔵庫入れっぱだわ…」
そんな中、あとは挟むだけってなった所で、裕美子さんが忘れ物に気付く。
彩りと見た目をしっかり計算してメニューを考えたであろう裕美子さんだから、多分、良くは無い事だ。
「僕、取りに行っ…(時間が無いか…)買って来ます!裕美子さんの良く行くスーパーにありますか?」
「いいよ壱正。無くても出来る。慌てて行っても危ねーから」
「食べ物運ぶのは、この間お店で練習しましたから」
「でも「裕美子さんが考えた一番美味しいもの、見てもらいたいじゃないですか」……わかった。お願いする。ホント気をつけてな」
「はい!」
交流会終了まであと45分。スーパーまでバイクで10分足らずだから、買い物して帰って来れば、試食の時間までに間に合う筈だ。
「後はトマトとレタス、切りましょ。先輩」
「玲奈……うん」
「玲奈ちゃんありがとう」
「いーよ。ていうかホントに気をつけてね」
「はーい!」
良かった。コッチには玲奈ちゃんが居てくれるから、心強いや。
本当に、僕は色んな人に助けてもらってる。
だから僕も、出来る事をして、誰かの助けになりたい。
そう思ってるから、僕はーーー。
「バイクに……乗ってるんだろうな」
無事にスーパーに着いて、残り3、4個で地味にギリギリだった紫キャベツを2つ買って、リュックに詰め込んだ帰り道。
真夏の炎天下で、顔も身体もとても熱い。
だけど、今は凄く、頭の中が落ち着いてて。
買うだけじゃなくて、買ってちゃんと無事に帰るって気持ちを、冷静に頭の中で処理出来てる気がした。
「ありがとう…僕を皆に引き合わせてくれて」
信号待ち。返事は無いけど、その言葉を一緒に走るマシンに掛けた。
僕はこの後、大事な話を、大事な人にしなきゃならない。
だから、先に、彼に、感謝を。
「よし…あと少し………っ!?」
発進した僕の右横っ腹に、迫り来る、信号無視の車。
このままだと、多分轢かれる。
大騒ぎになる。
頭を過ぎる、玲奈ちゃんから聞いた、裕美子さん達の中学時代の話。
何かしらの尾鰭を付けられて、絶対に迷惑が掛かる。
何より。
「裕美子さんが……悲しむんだよッ!!!」
身体が、勝手に反応した。
それは多分、おじいちゃんにスパルタで叩き込まれたモノでもあって、もう一つ、何が何でも轢かれてたまるかっていう、僕の意地だったんだと思う。
「ッ……のぉぉォォっ!!!!」
左にハンドル切っても、間に合わない。
そこで出たのは、瞬間的に全体重を右に掛けて、『反動で一気に左に車体を振る』事だった。
同時にアクセルを全開で開けて、左斜め前に、全力の脱出をした。
確かおじいちゃん曰く…カウンターステアっていうんだっけ。
「ーーーっ……よし。行こう」
怒りとか色々思う以上に、兎に角間に合わせたい気持ちが、一番強かった。
「お待たせしました!」
「サンキューな壱正!……なんか汗凄いから拭きな」
「すみませんへへへ…」
冷や汗も入ってるかな。でも今は勘付かれて心配かけるより、サンドイッチを完成させなきゃだ。
「じゃあ…最後はアタシが切っとくね」
そう言って、紫キャベツを瞬く間に千切りにした裕美子さん。
その正確で速い包丁捌きに、料理担当の中学生たちだけじゃなくて、服飾や手芸の子達も見入ってた。
もちろん玲奈ちゃんも、尊敬の眼差しで見つめてて。
やっぱり、裕美子さんはカッコいいな。
後は軽くトーストしたパンに具材を挟んで、ワックスシート?っていうツルツルした包み紙に包んだら、最後は紙ごと包丁を入れて切ったら…。
『わぁ〜〜!すごーい!』
「今のうちに写真撮っときな」
「やった〜!インスタ上げよ〜」
「めちゃ映えますね!」
赤、黄、緑、紫、茶、色んな具材が沢山カラフルに挟まったサンドイッチの断面が、とても綺麗で、それでいて美味しそうで。
裕美子さんが、中学生達に喜んで貰える様に考えたのが、見ただけで分かる一品だった。
「……あの頃より、もっと美味しそうになってるなぁ、先輩」
「そりゃ、作った玲奈も、あの頃より上達してるもんな」
「っ……そうですよ。先輩が居なくなってからだって、ちょこちょこやってたんですから…」
「そっか。ありがとうな。玲奈」
「っ………」
ちょっと言葉に詰まる玲奈ちゃん。
多分、言いたい事も沢山あるとは思う。
だけど、サンドイッチの前に、言葉はもう、多くは要らないのかもしれない。
後は、昔みたく、仲良く食べてくれれば………?
「えっ、玲奈ちゃん?」
「お兄ちゃん、私のやつ、食べてみてよ」
「あっ…うん。ありがとう」
差し出されたのは僕で、だけど玲奈ちゃんの表情には、恥ずかしさはあっても、何かをはぐらかそうとしてる感じは無くて。
僕に……食べて欲しい、のかな。
「いただきます……うん!玉子焼きがちょっと甘めで、チリコンカンの辛さと相性良くて、とっても美味しいよ!」
「そっか………良かった!」
「玲奈ちゃん…?」
「ううん。大丈夫。ちょっとお手洗い行ってくるね」
そう言って、玲奈ちゃんは小走りでトイレに向かった。
真白さんが、それを見て、そっと後をついて行ったんだ。
ーーーーーーーーーー
「玲奈」
「ついてこなくて良いですよ黄山先輩……」
「片付け姫奈に頼んだから大丈夫」
ドア越しに、優しく話しかける真白。
奇しくも出会った時と似た様な状況に、お互い心の中で苦笑いしていた。
「でも私も……片付け行かなきゃだし…」
「な、イッチー、美味そうに食ってたな。良かったな」
「…」
「何処がどう美味いとかちゃんと言ってさ、アイツさ、ホント何でも素直だよな」
「……」
「……こないだファミレスじゃ言わなかったケド、ホントにさ、救われたんだよ。イッチー来なかったら、あーしら先に進めてなかった」
「っ……」
こういう時は、壱正より良い男なんて沢山いると励ますのが、定石だなという気もあった真白。
ただ、振り返るとどうしても、結城壱正という男の、良い部分ばかりが、思い起こされてしまって。
「それがお前の幼馴染なの、なんか納得だわ」
「…どういう意味ですか」
「良い後輩の幼馴染だから、良い男って事だよ。玲奈、めちゃくちゃ良い男に、惚れたな」
「っ………黄山せんぱいっ…」
「すげー男見る目あるぞ、お前」
「そうですよね……私もそう思います…!」
「ハハハ……ん!」
くしゃくしゃになるまで、後輩の頭を撫で続ける真白。
もたれかかる後輩の、滴と気持ちごと、今は受け止めようと、落ち着くまでそっと、胸を貸し続けた。
目元の赤みを、交流会終わりの佳菜美に心配されつつも、直ぐに察した親友は、そっと真白から玲奈を託されると、精一杯頑張った友達に肩を貸して、共に歩いて、帰っていった。
ーーーーーーーーーー
「……ゴメン待たせた」
「いやいや!なんか最後は裕美子さんに任せてしまって」
「ううん。刃物と火の最後のチェックはアタシがしときたかったから」
小走りで、階段を駆け上がって来たから、ちょっと息が荒い。
いつもはアタシ達が昼飯で壱正を連れ込んじゃってる屋上に、今日は、壱正が来て欲しいって言って。
普段通りに階段を登るだけなのに、一段ずつ上がる度に、ドキドキ心臓が高鳴っていくのが、止められなかった。
「中学生のみんな、喜んで貰えて良かったですね」
「うん。なんか、やったらやったで、やっぱり良いもんだよな。好きなコト、やりたい事、みんなで共有出来んのって」
「はい」
微笑む壱正。
不器用なりに手伝ってくれたのも、成功出来た理由の一つなんだよって、言わなくても分かって……るかな。
「キャベツ、間に合わせてくれてありがと。なんか、毎回壱正とバイクに世話になってるよな。こういう時」
「そうですかね?」
「なってるよ。すっごいなってる」
やっぱり…どっかヒーロー染みてるんだよな。壱正。
チリコンカンもよくわかって無いのに、誰かの為に一生懸命なのが、本当に、よく似合う。
だから今日は、この間の、その続きな訳で。
「……あの、さ「すいません。先に、裕美子さんにお伝えしておきたい話があって」?」
「実はこの間……玲奈ちゃんから、裕美子さん達の、中学時代の話を、教えてもらいました」
「!……あー…そっか。そうなんだ…」
聞いた…んだ。
ううん。今更隠す物でも無いし、いずれは壱正の耳にも入ってたかもしれないもの。
寧ろ、玲奈にその役目をさせちゃったのが、良くない先輩だよな。
「壱正、どう思った?」
「……やっぱり、昔っから、不器用で優しいんですね。裕美子さん」
「!…なんだよそれ。壱正に言われたくないぞ」
「僕でもそう思えるくらいですよ」
「壱正だって、無理したり無茶するじゃん。それで…心配かけてさ」
「だから、お互いに、そうし合ってるのかなって」
「!」
ちょっと、強い風が吹いた。
真夏の夕方にしては、結構冷たい風が。
火照った身体が急に冷まされた気がして、漸く、まともに壱正の目を見られた気がしたんだ。
「裕美子さんに気にかけてもらって、優しさを沢山くれて、時々本気で心配かけて…だけど、それでも、裕美子さんに、僕も本気で、貴女から受け取ったものを、返したいって思うから、無茶するんだろうなって気がして」
「壱正……?」
「すいません。上手く言葉に出来なくて。だけどこんな感情……初めてだったんです。今まで、友達も居なくて。だから、せめて皆に親切にするのが、良いのかなって思ってたのに、いつの間にか、僕には、誰よりも一番に、想ってる人が出来てたんです」
顔が、めっちゃ真っ赤。
だけど、こんなに真剣に喋るこの男の子の顔を見るのは、初めてな気がして。
アタシの料理食べてる時とも違う。
バイク乗って、アタシの為に走って来てくれた時とも違う。
ただ、一人の結城壱正って男の子が、ホント、すっごい童顔の可愛い顔なんだけど、マジな顔で、ずっと見つめてくれてる。
「そっか……アタシもさ、初めてなんだ。家族とか、友達とかに料理食べてもらって、美味しいって言われて、嬉しいって思うのとは違う。たった一人の為に、美味しいって言ってもらいたくて、料理作ったの……壱正が、初めてなんだ」
最初は、ただのお礼。
だけど、段々、作る料理に、気持ちが籠ってって。
この人に、この男の子に、美味しそうな顔で、自分の手料理を食べてもらえる事が、凄く、幸せになってって。
ううん。違うな。
多分最初から、壱正に、美味しいって言ってもらいたくて、作ってたんだ。
だって。
『一目惚れ……だったから』
「!」
「っ!……あはは…被っちゃい…ましたね」
「うん…」
「でも、本当です。裕美子さん」
「アタシも…かな」
多分、よくいう一目惚れとは、違うとは思うんだけど。
でも、やっぱりあの日、引ったくりに会った日、壱正が追いかけた日。
ほんの一瞬、たった1秒くらい合っただけの視線から、アタシはもう、この男の子から、目が離せなかった気がする。
「黒井、裕美子さん」
「…はい」
目が、自然と合う。
そのまま、動かせなくなって、ずっと、見つめ合い続けてる。
「あなたが、好きです。僕の、彼女さんになって下さい」
「……彼女さんなんて、かしこまった女には、なれないかもよ」
「じゃあ僕も、そんなに畏まらずに、裕美子さんの、男、になりますね」
「っ……ばか。大好き。壱正の、彼女にしてよ」
「はい。僕も、大好きです」
恥ずかしさもあったかもしれないけど、身体がスッと、壱正を抱き締めてた。
初めてちゃんと抱きしめる、男の子の身体。
見かけより、結構がっしりしてて、それでいて、あったかい、アタシを受け止めてくれる身体。
好きな人の温もりが、真夏の暑さなんかどっかやっちゃう位に、スーッと、自分の中に染み入って来るのが、心地良かった。
「……いちまさ」
「裕美子さん」
恋人同士になってから、初めて呼び合うお互いの名前は、今までと違う気がして。
名前に、好きって気持ちが籠るんだなって、恥ずかしいけど、気づいてしまって。
「……」
「っ…」
あ、どうしよう。多分、この間の続きっていうか、キス…する流れだよねコレ。
えっと…大丈夫、大丈夫。
待ってれば…アレ、アタシから行った方が良いのかな?
キスって……どういうタイミングですれば、良いんだろ?
わかんないから、とりあえず、最初に、してみればーーー。
「行けーーーーーーっ!!!!」
『!!!???』
「ちょい!センセー声デケェよぉ!!!」
「仕方ないだろ黄山!!最近出番無かったんだから!ボリューム忘れた!」
「強行偵察型の強行が過ぎるんよ〜」
「あはは…皆さん…」
「っ〜〜〜見てんなよぉぉぉ!!!!!!」
屋上の入り口から雪崩れ込むように出て来た三人。
結局、こうなるのかと、呆れる壱正とアタシ。
だけどやっぱり、アタシがアタシの好きな人と付き合えたのは、みんなのお陰なのも変わりないから、今日だけは、許しておくことにする。
マジで、今日だけね。
「裕美子さん」
「?」
「……今度、ちゃんとしますね」
「!……う、うん」
こういう二人だけの約束も…悪くはない、かな。
第二部 完
第二部あとがき
第二部にもお付き合い頂き大変ありがとうございました。
第一部で完結していたつもりではあったのですが、閲覧してくださる方も多く(2500PVありがとうございます)、続きも書いてみたい気持ちもあったので、執筆してみました。
今回の主役は実質的に玲奈であったとも思います。
壱正と裕美子達を繋げるキャラクターが欲しかったので、便利な立ち位置としての彼女でしたが、所謂の当て馬という枠にだけするのもやはり不憫であり、彼女をピックアップしつつ、壱正と裕美子、両方に別々の想いを持っている、思春期の悩める女の子としての側面を出してみよう、という運びになりました。
シンプルに言えば、ただ告白して玉砕してしまう子にはしたくなかったんだと思います。
とはいえこういう子も自分でちゃんと考えなければならないのが、一次創作の辛さであり面白さでもありますね。
さて、本シリーズは2部を始めた時点で3部構成にするつもりなので、次の第三部で完結予定です。一応今部にも伏線的な物は所々に散りばめたので、その回収を適宜行いつつ、大団円に持っていけたら良いかなと思います。
残り一部、基本週一更新にはなると思いますが、お付き合いいただければ幸いです。
閲覧ありがとうございました
川崎そう
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