第10話 外の世界
結局。
悩んだ挙句。瀬尾さんに、お手伝いをお願いすることを決めた。
そのことを、長瀬さんにも伝える。
「そういえば、あの人看護師だったわよね。男の人のことだからと、佐藤くんにお願いすることしか、思い浮かばなかったわ。じゃあ、私も一緒に、お願いをしに行く」
と、いうことで、瀬尾さんに会いに行く。
探すと。
彼女は裏で洗濯をしていた。
終わったら、長瀬さんたちの部屋。
4.5帖の部屋へ、来てもらうようお願いする。
無論相談したいことがあるとは、伝えた。
試しで作った、折り畳み式の小さな机を持ち込む。
お茶と、余ったご飯で焼いた。
せんべいを準備。試食会でもある。
「……と言うことで、お願いします」
部屋に来て。説明という名の、一方的なお願いをされた瀬尾さん。
非常に困惑である。
「と言うことでと、言われても。確かに知識は、あるけれど。わたし、実際の体験はないんで」
「まあ。子供がいきなり大きくなること自体。普通じゃないし。大きくなった隆君自身も、10年以上の成長を、一足飛びに飛ばされて、困惑しているでしょうし」
おれが、そういうと。
「そうだよね。隆君。本当は、成長に必要な10年以上を、飛ばされたのだもんね」
瀬尾さんも、納得したようだ。
「それなら。とりあえず、性教育全般。教えてみましょうか」
せんべいをかじりながら、教育の方向が決まった。
部屋の隅っこで、与えた積み木で、遊ばせていたが、隆君を呼ぶ。
それから小一時間。
座学でおしべとめしべから始まり、お父さんとお母さんがね……と、説明を行った。
それで、大きくなった時の対象方法としてと、俺が説明し実践しているのだが。
なぜか、母親である長瀬さんと、瀬尾さんが見ている前で。
隆君は、させられている。
説明前に、トイレへ連れて行こうとしたが、2人に却下されたからである。
ただ。
隆君が照れる様子を見せているので。
これは、よかったのかもしれない。
ざっと、少し俺が説明すると、自分で感覚が分かったのか。
すこすこと、自分でしているが。
じっと見られている状況で、恥ずかしくなったらしい。
意識は体に引っ張られるのか?
そこで、隆君が爆弾発言。
「僕だけ見られるのは嫌。お母さんたちも、見せてよ。大人になったら、みんなするんでしょう」と言い出した。
そうだね。さっき説明するのに、言ったよね。
顔を見合わせる。瀬尾さんと長瀬さん。
「じゃあ」
隆君をトイレにでもと。連れて行こうとしたら。
いきなり、瀬尾さんと長瀬さんに。
ズボンを下ろされた。
「はいっ? なななんで、俺が脱がされるんですか?」
そう聞くと、二人はそろって。
「いやきっと、隆ちゃんだけだから、恥ずかしいのよ」
といって来た。長瀬さんが、多少躊躇しながらだが、人の物を刺激し始める。
「お母さん達は、しないの?」
またも爆弾。
だが俺は、自分が脱がされたし、興味は有ったし躊躇しなかった。
いや興奮状態で、ちょっとおかしかったのかも。
先に手を出してきたのは、長瀬さんだし。
脱がすのは躊躇したので、手を入れてみる。
そうか、こんな感じで濡れるのか。
そう思ったら、自分で脱ぎ出す。
それを見ていた、瀬尾さんも自分で始める。
そこからは、結局。
ちょっとぶっ飛び。
4人とも。
自分でするのを見せ合う。
混とんとなった。
まあ。見ていて、各自。好きな刺激方法がある様だ。
非常に、勉強になったとだけ。言っておこう。
私は、瀬尾佳代27歳。看護師。
あの日は、深夜勤の為。
少し買い物に出てきていた。
その時。突き飛ばされた。としか、分からなかった。
後で、皆の話を聞くと、車にはねられたらしい。
村で生活が始まり、色々が結構新鮮で驚く日々。
佐藤君から、隆君の教育をとお願いされたが、患者さんの世話とも違い。
抜く方法とかって。
どこかの企画ものAVじゃあるまいし、得意なわけもない。
大学の時から付き合っていた彼もいて、したこともあるが。
勤務の関係で、お互いに時間が合わず疎遠だ。
こちらに来る前には、彼と同じ病棟の女と、付き合っていると噂も出ていた。
私はこっちに来る前。
ストレスからか、お酒と一人上手が増えていた。
隆君の教育で、佐藤君と二人の物を間近で見て。
私も。そしてきっと。
長瀬さんも、女の部分に火がついちゃったみたいね。
それは、突然やって来た。
非日常な世界のせいよ。……きっと。
ただあれ以降。
僕の部屋に、長瀬さんと瀬尾さんが、何かと理由をつけ。夜になると忍びながら来るようになった。
状況が状況だから、バースコントロールが必須の為。
試行錯誤が必要だ。ただ村長さんが行っていた言葉。
この村では、子供ができない。と言っていた。
生活の不安定さなのか、栄養か。それとも、くそ女神が何かをしたのか。
あとは、一気に、隆君の行動がしっかりしてきた。
3歳児の感じから一気にお兄ちゃんぽくなった。
小学校の高学年くらいの感じかな? 理由は、瀬尾さんについて回っているから。
異性を意識して初恋かな?
妙に仲が良くなった俺たちを、広瀬さんがいぶかしんでいる。
そんなことをしていたら、季節も初夏に入ったのだろう。
暑くなりかけた時期に、見慣れない人たち15人ほどが村にやって来た。
いや、探査に出ていた人たちだから、帰って来たが正解か。
村長さんが、迎えに出る。
「おお。帰ってきたか。外はどうだった?」
疲れた感じで、隊長さんらしい男は首を横に振る。
「これで。後は海を渡ってみる事になるが、地図がない以上。命がけになるな」
その晩は、村長さんの家で宴会となった。
その話を聞き、みんなの顔は沈む。
後は。
俺たちと、知らなかったが。
俺たちの3か月ほど前に、村へ来た3人。
立ち上がって、自己紹介をする。
村では、まだ。
北の山を越えるために、一団が探査に出ているようだ。
何年も調査には出ているが、切り開かれていない道なき道を進むため。
活動範囲は広くない。
それに、調査団の人的損耗も馬鹿にできない。
今回帰って来た人たちも、7人ほどが、事故や病気。
モンスターにより、うしなわれたようだ。
村長が、立ち上がり。
話を、始める。
「やはり懸念していた通り。あの女神は、まだ知的生命体が発生していない世界に我々を放り込んだと思える。まあ、まだ調査できた範囲は少ないが、やはりこの地で。そこそこ生活基盤を発展させ。その後、安定したら調査へ出るとした方がいいと思うのだが。どうだろう? みんなの意見を、聞かせてくれ」
「時間をおいて、発展させても。探査はどうせ歩きだろう。今でも一緒だろ」
「調査で失う。人的被害が、馬鹿にならんというのだよ」
「そりゃそうだが。ほら、人の補充も来ているじゃないか。俺は好きにさせてもらう。村で畑仕事なんぞ。うんざりだ」
「そりゃ、初期の人間は。みんなそうじゃないか。それのおかげで、みんな飢えずにやっていけている。人間の歴史だって、習っただろう。狩猟から農耕への変化は、正しい選択だろうが。違うか?」
「そんなことは、わかっている。それでも、俺は嫌なんだ。人と、なれ合う気持ちはない。以上だ」
そう言い残し、調査団の団長、山崎さんは出て行ってしまった。
しっかり、酒の壺を抱えて。
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