第9話 山菜取りと相談
村長さんにろうそくを大小一本ずつ献上。
ざっと、作り方を説明する。
必要なものだから、みんなに作り方と、ヌルデの場所を教える。
ついでに、漆やハゼノキの特徴を教える。
ヌルデの場所を教えるときに、山菜もあったので、教えますと伝えたため、ぞろぞろと手の空いた方々がついてきた。
川へ降りる途中。
椎の木を教える。
スダジイの、葉っぱの色と樹皮の亀裂を説明。
同じようなどんぐりだけど、がくの部分が、お椀じゃなく3つに裂けたものは、スダジイ。わからないのなら、かじって苦いのはだめと説明した。
タラノキやウドは、新芽が食べられます。
説明し、タラノキは枝を折って、放っておくと。
いくらでも増えるので、注意してくださいと教える。
栽培農家は、春先に芽のある部分を5cm位に切って、水耕栽培していると聞いた気がする。
よく見ると、木肌にはじめから、切り取り線があるのだからおもしろい。
川の近く。
小さな支流脇に、フキとミョウガの群生地があり、それを教える。
フキは固いのはだめで、柔らかいのを取る事。
ミョウガは、根元にぽこっと出てくるつぼみを食べます。花が咲いても食べられますが、いまいちと説明。
川に降りて、みんなで瀬を渡る。
反対側の法面で、ノビルやヨモギ。
時期によって、いたどりとかゼンマイ、ワラビが採れることを説明。
ちょうどよさそうなサイズの、いたどりは摘んだ。
途中で、細長のハート形の葉っぱは、山芋だと説明。
秋ごろに、むかごができて、食べれること。
植えれば増えること、葉っぱが枯れたら、根元を掘ると、山芋があることを説明する。
エゴノキを指さし、あの実は石鹸になります。
ですが、毒性がありますので、きちっと洗い流してくださいと説明する。
目的地となるヌルデを教える。
葉っぱと葉っぱの間、茎の部分にも葉っぱがあるでしょう。
そう説明しながら見せて、これが特徴だと説明する。
そして、軸が赤く。
毛が生えているのが漆やハゼノキ。
ヌルデこの近縁種の特徴だと説明。
「さわると、かぶれる方が居るので、気を付けてください」
と、注意を促す。
説明した後、みんなで実を拾い集めた。
帰りには、エゴノキの実も拾う。
少しのフキとタラの芽、ウドを採取して帰った。
「やはり、新しい人が来ると、知識の幅が広がる」
と、誰かが言いだし、
「だけど都会暮らしだと、あまり役に立つものはないね」
誰かがぼやく。
「企業経営の、コンサルティングならまかせて」
誰かが言って、
「必要になったら頼むよ」
とまた誰かが、茶化す。
全員から、笑いが出てくる。
いい雰囲気だ。
でも、過去には。
町や村を探して、そこで暮らそうと意見する者や、友好的かまた文明レベルもわからず無策に接近するのは危ないという慎重派。
次に来る人たちのために、この村は残すべきという保守派? とまあ方針の違いから対立が起こり、騒動もあったようだ。
結局。探索班を作り、その人たちは年に一度くらいは帰ってきて、違う方向へ探査に出る。だが、いまだに町どころか、村も発見できていないようだ。
あの女神が言った言葉。
管理する世界で『なかなか発展しないし。時間を置くと、モンスターが出始めちゃってね。困っているの』と言っていた。
発展には、種族も入っているのかもしれない。
そんなことをしていた、3日目。
長瀬さんから、俺にお願いがやって来た。
「佐藤くん。お願いがあるの」
「長瀬さん。何か困りごとですか?」
「うーん……」
長瀬さんは、言い難そうに、もじもじしている。
「トイレ関係ですか? 今のところ、手すりは付けようかと、考えていますけれど」
「ちがう。……事もないわね。うちの隆のことなんだけど。お風呂とか、トイレを、佐藤くんに、お願いできないかと思って」
「ええ。それは良いですが、それはまた。何かあったのでしょうか?」
長瀬さんから、察してよという雰囲気が出ている。
隆君が大きくなったので、力的にも、長瀬さんだとつらいのは分かるが、齟齬があるといけないので、しっかり説明してもらう。
「うー。あのね。隆が大きくなって、いろいろ成長もしているのよ。それでね、洗っていたりすると、あれがね、大きくなったりもするのよ。それで、洗うのも躊躇するし。男の人って、……その。旦那が言っていたけれど、定期的に。その抜かないと、いけないのでしょう? そのまま寝ようとしても。おっきくなった状態で、抱きつかれて眠ると、私もこの所あれなんで、毎違いを犯しそうで。朝も大きくて、トイレに連れて行っても。おしっこがでないって言われて」
それを聞かされて、思っていた理由と違い。少し困惑をした。
申し訳ない。そうだよね。
体が大きくなると、生物的に成長して、色々。
3歳とは違のだよ、3歳とは、状態になるよね。
「すいません。言いにくいことを言わせてしまいました。もっと力。体力的問題かと勘違いしました。そうですよね。大きくなると、確かにおしっこ出づらいです」
「そうよね。旦那とも、まじまじとそんなことなんか、話したこともないし。その。……抜く方法なども、私が教えていて、親子でなんて……なるとあれだし。実は急に、体がおっきくなっちゃって。私の方も。意識的に、この人は私の子供。隆よって思っていないと、同じようにスキンシップしてくるから、ちょっと、私の精神的にも来るものがあって。それで。ね」
「さすがにそれは。隆君もお母さんと分かっているし」
「いや、ここだけの話にしてくれる? 私も、こっちへ来て。その、していないから。私の方も、あれをね、見たり触ると反応しちゃうのよ。この子は隆と思っていないと、精神的だけじゃなく、肉体的に私も危ないの……」
長瀬さんが、真っ赤になって教えてくれた。
「それは。色々すみません」
と、謝まる。
僕は経験したことがないが、女の人もしたくなったりするのか。
「まあ。できることは、教えてみます」
ひとまず。そう言っておくが、さてどうしよう?
私は、長瀬みゆき28歳。
この子は、隆で3歳。
あの日。
受け入れてくれると、回答してくれた保育園へ伺い。
面接と保育風景を見学して、その帰り道。
突然、後ろから突き飛ばされた。
と、思ったら。
今度は、雲の上に居て。変な女が高笑いをしていた。
その後、目が覚めると森の中。
周りを見ると、全員高校生くらい?
話を聞く。
佐藤君は、現役らしいけれど。他は、けばい女神の力で、若返らせられたみたい。
ただ。私に向かい飛びついてきた。もう一人の男の子。
それが、さっきまで手を引いていた隆だとわかり、成長した姿にびっくりした。よく。成長した子供の姿を見るのは、親の喜びと言うけれど。いきなりはさすがに、戸惑うしかない。
森から出て、村で家をもらい。
共同生活を始めたけれど、まるで昭和の初め。
おじいちゃんが語っていた、子供の頃の話と同レベル。
でも。私は、いつものように。
隆ちゃんの世話は、私がしないといけないと思った。
実際しようとしたが、まるで勝手が違う。
昨日までの、トイレトレーニングと違うの。
洋式と和式が違う。確かにそれも不便だが、そもそも隆ちゃんが、昨日まで土筆のようなかわいかったものが、まるで旦那のみたいにかわいくなくなっている。育って毛まで生えているし。見た瞬間。おもわず引いちゃったわよ。
お父さんと、旦那。そして、隆ちゃん。
旦那のが、一番かわいいかも。
旦那は、子供が生まれてからは、もう家族だとか言って、夜の回数も減っちゃったし。最近は見ることは減っちゃったけど、することはしていたし。ものが気になって、触れることにも躊躇して。もたついていると、私の手による刺激のせいか、隆ちゃんのあれが。大きくなっちゃう。そうなると、もうおしっこがしたいのに、出ないとぐずる。
悩んだ末。男の事は、男に任せようと、佐藤君に相談することに決めた。
きっと男の子なら、私よりは詳しいはず。
長瀬さんからの相談。
俺も少しは知識がある。
だが、普通は。
そう言うことは、友達との会話のなかで、おぼえたりして。
実際してみようかとも、なるのだが。
さて、下手に教えて。
長瀬さんと。……うん。倫理的なことも、併せて教えようか。
ちらっと、思い出す。
そうだ、瀬尾さん。
全部はあれだが、お手伝いをお願いしようかと思いついた。
彼女は、看護師さんだ。
多少は、こう言うことに詳しいかもしれない。
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