西部劇は好きなんですけど、モチーフが好きなだけで実際はあまり読んだことも見たこともなかったなぁ、と改めて思いました。
埃っぽい乾いた風とどこまでも続く荒野、開拓時代の風景が手触りのような実感を伴って眼前に展開されました。前半の緊張感漂う駅馬車内の描写が圧巻ですね。実は、保安官とアルトンの対決になるのではないかと想像していただけに、王道のハッピーエンドとはある意味で意表を突かれましたw 後半の、文章が勢いと熱を帯びていくのがびしびしと感じられ、朝吹さんこういうのも書くんだぁ✨ と新鮮な感動もしております。
公証人が加勢を買って出てあっさり却下されたりそれを山師が慰めたりw さりげなくユーモア(コメディ?)も挟んでくるところが心憎い演出でしたねw
解釈違いかもしれませんが、アルトンは文字が書けないのかしら?フェイがいつも宿帳を書いている所とかと相まって、名作レオンをちょっと思い出しました。
つくづく……カクヨムはこういう作品が不遇だなぁと、残念だったり、その中でこの物語に出会えて良かったと思ったり……
上のコメントにもありましたけど、確かにジャンルが行方不明になりますねwこの作品。
現代でもファンタジーでもないけど、時代物……というのも微妙に中心を外してるような…もちろん異世界ドラマではないけれど、恋愛でもないw
あたしみたいにいっそSFにしてもいいかもw
久しぶりに最初から最後まで駆け抜けるような爽快感を味わいました✨
あっという間の読後です、ありがとうございました✨
作者からの返信
天川さん
ありがとうございます~。
思い切って自己推薦して良かったです~涙
カクヨムに登録してすぐの頃、ほぼ読者ゼロで書いていた作品です。懐かしい。
いろんな自主企画に出してみてもスルーの嵐でした。今確認したら30以上も自主企画にエントリした履歴がありますね。
そのくらい、スルーの大吹雪。
星一桁台に完全に沈んでいた作品です。
ネットの異世界ファンタジーしか読んできてない人からは「なんだこれ」と批評企画で酷評もされちゃったりして、まあそれもご愛敬で。
そんな感じで、不遇の上にも不遇を重ねてきた作品なのでよりいっそう作者の愛着は深いのです。
きっとどこかには楽しんでくれる人がいるだろう、と。
アルトンも簡単な読み書きくらいは出来るのでしょうが、基本は港湾の肉体労働者なので、日々活字に触れているフェイにそのあたりはお任せなんじゃないでしょうか。
本当にジャンルに困りまして。
わたしの書くものは現行のジャンル分けではジャンル迷子になりやすいのですが、これも顕著な例でした。
ファンタジーかといえば違うし、恋愛かといえば違うし。
歴史のところを覗くと、そこに並ぶのは、戦史(ミリタリー)や戦国武将だったんですよね。
ジャンルは『冒険活劇』としかいえません。
常々、物語の醍醐味とは冒険活劇にありと考えているので、そういう面からも書いていて楽しかったです。
もともとネット小説はなろう系からばっと人口が増えたので異世界ファンタジーとラブコメと恋愛が強いのは分かるんですけど、そろそろそのあたりから入った人たちもいい年齢になっているでしょうし、ここらで「別館カクヨム」でも立ち上げて転移転生ものとは分けて欲しいな~なんて夢みちゃいます。
レビューもありがとうございました。お蔭さまで一名の方がおそらく天川さんのレビューをみて訪れてくれました。御礼。
西武の乾燥した空気と乾いた土、砂埃で少し煙った風と、土の匂いまで感じる様な描写。アルトンの頭の中を覗いているかのような場面の流れ。主人公ふたりはもちろん、場面場面の魅力的な登場人物達の心情。
読み終えたにもかかわらず、これから物語が始まるようなワクワク感。
本当に素敵でした。
作者からの返信
@tamtam1029さん
わあ、嬉しいです。
この作品は不遇の上にも不遇を重ね着しているような目立たない作品なのですが、わたしの好きが沢山詰まっているのです。
だから読んで、気に入ってくれる人がいると、本当に嬉しい作品のうちの一つです。
映画の西部劇好きだったんです。それとイギリスの香りがまだ濃厚だった頃のアメリカ東部。
突然、西部劇なんか書き出したりして、どうかと想ったのですが、読んでくれた人の中にはちらほらと気に入って下さる人がいて、嬉しい限りです。
他にもたくさん読んで下さっていますよね。
本当にありがとうございます。
節操なく、あちこちのジャンルを飛び回っています……(笑)
朝吹さま、今回も愉しい佳篇をお寄せ頂き、ありがとうございました。前二作以上にハードボイルド風味の利いたお話でしたが、朝吹さま同様、友未もちょっと気に入りました。文体やプロットに隙がなく、文章を読むこと自体が楽しくなる作品でした。渋いハッピーエンドが決っていますね。友未の企画でも、これまで一作しかお寄せ頂いたことのなかった西部劇でした。
そやけど(突然関西弁)、このどこが「現代」「ファンタジー」やねん⁉多分、「歴史・時代・伝奇」ジャンルが正解です。まぁ、特に読者の年令層を選ぶ作品ではありませんので、「どこがジュヴナイルやねん」とまでは申しませんが。
作者からの返信
いつもお世話になっております!
この作品はふしぎと作者のお気に入り度に反比例して受難な作品で、なかなか陽があたらないので、エントリーできそうな機会がある度に細々と小出しにしているものになります。
実に細々と……、ぽつんぽつんと☆の数を単発で増やしていっている、『幻の作品』めいた一品です。
読んでいて楽しかったと云ってもらえて本当に嬉しいです~!
さっぱりした青春小説風でわたしもとても気に入っている作品なのです。
「現代ファンタジー」の解釈がちょっとおかしかったですね。
「異世界ファンタジー」が異世界に飛んでいくやつで、そうじゃない作品はだいたい「現代ファンタジー」に突っ込んでおけばいいのかな~そんな感じで初期の頃に、迷いながら登録しておりました。
「歴史・時代・伝奇」だと、順位の上に戦史ものがずらりとあって、場違いに想えたのです。
完全に登録ジャンル迷子でした。せめて恋愛ジャンルですよね。
せっかくお言葉をいただいたので、変更しておきます。
読んで下さってありがとうございました。
完成度の高い作品ですね。
場面が目に浮かぶようです。
ストーリー的にも保安官になるという最後が綺麗にまとまっていました。
その上でいくつか気になったところがあります。
>最初の一人が倒れる前に
「最後の一人が倒れる前に」でしょうか?
>「殺ったのは正しいが、全員は死んでない」
> 気が付くと俺の周りには駅馬車の同乗人の山師と公証人と保安官補がいた。
ここも場面が切り替わっているので、行が空いていて欲しいと思います。
私の画面では行が空いていないように見えますが、カクヨムのソフトのバグなのでしょうか?
作者からの返信
前篇に引き続き、丁寧に読んで下さってありがとうございます~!
一年前の作品なので内容がすっかり記憶の彼方で、ご指摘箇所がすぐには分からず、探しながら読む羽目になりました。
>最初の一人が倒れる前に
ここは、それだけ早く全弾を撃ってホルダーに銃を戻したという意味があったのです。
意味が通らないのは問題なので少し書き替えておきました。
場面が切り替わっているところも空行を入れました。バグではありません。
前篇でご注意いただいた箇所においても、けっこうはっきり意識的に続けて書いていた憶えがあります。
これは、意識の流れのままに書くという、こじゃれたフランス文学だの新・世界の文学だの、そういうものに一時期耽溺していた癖です。
が、多くの人にとって読書の躓きになるのは大問題です。
どうしてもこのようにして書きたかったというような、こだわりの手法でも何でもないので、さくさくと変更しておきました。
場面転換においては今後は意識的に空行で示すようにしていきます。
オーソドックスでシンプルな話なのですが、個人的にとっても気に入っているお話です。
読んで下さってありがとうございました♡
読ませて頂きました!西部劇、というのはあまり読んだことがないのですが、この作品は読んでて場面がはっきりと想像できました。オシャレな言い回しも世界観を引き立てているように感じます。
ゲイリー保安官補、カッコイイですね。惚れました。他の登場人物もキャラが立っていていいなぁと思いました。素敵な作品をありがとうございます。
作者からの返信
玄米さん
読んで下さってありがとうございます! 気に入っている作品なのですが西部劇がとっつきにくいのか中々人の眼に触れないので、自主企画に地味に応募して細々と読者を増やしている作品になります。
少ない文字数に凝縮していますが西部劇をお楽しみ頂けたのなら嬉しいです。
コメントありがとうございました(^^)
朝吹様
近況ノートで教えていただき『西の風が吹く』にたどり着けました。
海外ドラマを一本観終わった後のような満足感です。
さすがの朝吹様です。この長さを一気に読ませる筆力。
(ヘタレの読み専の私は一話が5,000字以上あると二の足を踏みます💦)
ダグラス……彼の生き様に共感を覚えます。
>悪党に生まれて悪党として死ぬ人生を短く生きた。――このまま太陽に照らされて風葬にしておくのがこの男には相応しく思えた。
風葬が相応しい男、ダグラス。西の風は彼のために吹くのでしょうか。
素晴らしかったです。
読ませていただき、ありがとうございました!
作者からの返信
ブロッコリー食べましたさん
ありがとうございます~。
実に実に、✨登録直後の作品✨感がばしばし漂っておりますが、処女作には作者の全てが入っていると俗に云われているように、わたしらしいな~と思ってる作品の一つです。
きりがいいのならそれでいいのですが、そうではないのに二千文字程度で細切れに切れるほうが、わたしは読みにくいのです。
でも、今なら三分割で前中後にするかも(;´Д`)
まあスルーされるされる。酷評される。
でも何処かにはこれを楽しんでくれる人がいるだろうの一念で、取り下げることもなくじわじわと星を積み上げてきた執念の作品なのです(笑)
ブロ子さんが読んでくれたなんて、本当に嬉しいです♡
楽しんでくれてありがとうございました。