第12話 裁判の果てに……(タイトル重めですがギャグ多めです)

「被告人 新田 翠氏。前へ」


 俺が今いるここは学校である。みんな知っていると思うが学校というのは、学業を学び、友情を育み、努力することを覚え、何事にも全力で取り組み、様々なものに精を出す場所である。色んな事を学ぶ場所なのだ。(俺調べ)


 しかし、そんな学校で今。


「これより、翠被告の二股疑惑による裁判を行う」


 裁判が行われようとしていた……。


「ってなんでだよ!? なんで、朝入ったら教室が裁判所になって俺が裁判にかけられてんだよ! 意味が分からないだけど!?」

「まぁまぁ、落ち着きたまえ。翠被告人」


 そう言って俺の目の前でメガネをクイッと上げたのは……。


「お前駿太じゃねぇか!! なんだその伊達メガネ!」

「裁判では(メガネクイッ)、メガネが(メガネクイッ)、必要だと聞いてな(メガネクイッ)」

「そんな決まりはねぇ!!」

「な、そうなのか!?」

「「「「「「チッ、バレたか」」」」」」

「お、お前ら」


 どうやら、クラスメイトの悪ノリに騙されたみたいだ。……俺よりこいつらを裁判にかけるべきなんじゃ?


「と、とにかく翠被告人、何かこの事に対して異論はあるか?」

「異論も何もそもそもなんで俺が疑いにかけられているか分からないから、答えようがないんだけど……」

「はぁ、しょうがない。翠被告人これを例えばS君とする」

「しなくていいよ! もう、翠って割れてんだから今更隠す必要微塵もねぇよ!

 あと、S君だと違う意味に聞こえるからやめろ」


 あ、アホすぎる。


「ええっとM君は……」

「そういうことじゃねえよ!? お前、俺にどんなイメージ抱いてるわけ!?」

「S M君」

「俺、救いようがねぇじゃないか!」


 まさかの両属性持ちだと思われていたとは……全く嬉しくないけどなんか謎に強そうだな。


「時と場合で変える臨機応変な奴だと……」

「さっきから単体で聞くと俺めっちゃ凄そうだな!!」

「まぁ、それは良いとしてS君は最近N子ちゃんという学校で1番といって過言でもない、我がクラスのアイドルに愛されています。異論はありませんね?」

「ありまくりだわ!! 最近不気味なだけだわ! 夏樹もうずくまって顔を抱えて煙だしてないで反論してくれ!」


 夏樹は最近異常ではあるが俺を好きになったとかではないだろう。だって、理由がないんだから。


「そして、今朝絶世の美少女と腕を絡めて歩く姿が目撃された。つまり、S君はN子ちゃんというものがありながら、あんな可愛い子に手を出したということだ。異論はないか?」


 そういや、駿太に見られたんだっけ? だから、こんなことになってんのか……このクラスこういうの大好きだもんなぁ。ノリがいいと言うかなんというか。


「まぁ、異論しかない」

「ほう?」

「まず俺と腕を絡めてた女子は俺の妹だ」

「な、なんだとぉぉ」

「「「「「「そういうことか!」」」」」」


 うん、うるせぇわ。しかし、駿太が納得のいってない表情をしている。どうした?


「し、しかし、あれは南田女子高等学校の制服だったはず……もしや、双子なのか?」

「いや、義理の妹」

「「「「「「てめぇぇぇぇ」」」」」」


 なんでだよ。義理だろうがなんだろうが妹だろうが。それ以上でもそれ以下でもねぇよ。


 あと、駿太。なんでお前一目みただけで分かるんだよ! 女子専門学校なんだから絶対行く機会ないのにどこで調べたんだよ。変態すぎるだろ。


「いや、待て義理の妹だからってラブコメと現実は違うんだ。付き合うとかあり得んし、俺と翼も兄妹として好きでそれ以上はねぇよ」

「む、そうか。……みんな集まれ」


 そう言うと俺を囲んでいた奴らが一斉に駿太の元へと集まっていってなにか話始めた。

 そして数分ほどすると駿太がにこやかな顔をしてやってきた。


「分かった。お前は今誰とも付き合ってないってことでオッケーだな?」

「さっきからそう言ってんだけど?」

「そうか」


 すると駿太は更にニッコリ微笑んだ。不気味というかキモいんだけど?


「じゃあ、来週の土曜日俺と瑞穂みずほと夏樹とお前で遊園地でもいかないか? あの子と付き合ってるなら、流石に彼女いるやつを女子も行く遊園地に誘うわけにはいかんし代役を探すしかないと思ってたんだが」

「じゃあ、最初から普通に話せよ。……でも、夏樹も来るんだろ? 俺と夏樹が一緒に行くのはマズくないか?」


 しかし、駿太はニヤニヤと笑っている。

 キモい。


「いや〜最近の様子だと別にいい気もするけどなぁ? 夏樹はどうだ? S君がいてもいいか?」

「もうそれヤメろ。あと、いいわけないだろ?」


 俺はすぐに断るだろうと夏樹を見る。だが、返ってきたのは予想外の返事だった。


「……わ、私はいいよ?」

「えっ!!?」

「だそうだ。んで、翠お前はどうんすんだ?」


 ニヤニヤとこっちを見ながら聞いてくる駿太。いや、駿太どころではなくクラスの奴らほぼ全員だ。なにこのクラス。気持ち悪すぎるだろ。


 俺は雰囲気に呑まれつつ気持ちを伝えることとする。


「お、俺は_____」



 →→→→→→→→→→→→→→→→→→→→


 次回 主人公が出した答えとは……?

 遊園地デート……出来るといいよね。


 じゃあ最後にいつもの! 星をくだせぇ。(もう、口調は諦めました)


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