第10話殺人鬼守口

「さて、守口、私を校庭の真ん中に連れていき、公開処刑の振りをして、集まったクラスメイトを殺せ」

守口は、例のタバコを吸いながら。

「はい」

と、答えた。

10分後、校庭のど真ん中に、田辺先生を座らせ、ギャラリーを待った。

ポツリポツリと生徒が集まる。

青木、細江、柴垣、明石、丸目。

「守口君、早く田辺を殺してよ!」

と、唯一の女子丸目が言った。

「田辺先生の両足を銃で撃った。逃げられねえよ」

「守口、動画に撮っていいかな?」

「もちろんだ。殺人鬼の最期を撮してやれ」

5人は守口のそばに近付いた。


守口はショットガンを構えた。いよいよ、田

辺の最期だ。

丸目は、田辺に向かって唾を吐いた。

守口は銃口を丸目に向け、撃った。

丸目の頭部は吹っ飛んだ。

青木が、ひぃっといいダッシュで逃げたが、背中に3発喰らって即死した。

身体が恐怖のため動かない細江は守口に

「何故、お前がこんな事するんだ!殺人鬼!」

「黙れっ」


ズドンッ


細江は胸を撃たれ即死した。

すると、残りの柴垣、青木は守口に掴みかかった。死に物狂いの二人は守口を取り押さえた。

「はぁはぁ、も、守口。裏切りやがって、オレたちがお前らを殺してやる」

と、柴垣が言うと明石は、銃口を守口の頭に向けた。


パンッパンッパンッ


守口は目を閉じていた。

自分が死んでいない事に気づく。

柴垣、明石は、田辺先生が射殺した。

「危なかったな、守口君」

「は、はい。た、助かりました」

守口の様子がおかしい。

「せ、先生、タバコかウイスキーを」

「薬が切れたか?ウイスキーはスキットルの中身は空だし、タバコ職員室」

守口はふと我に帰った。

「せ、先生。なぜ、僕はショットガン持っているんですか?」

「君が、5人を殺したんだよ」

「う、ウソだ!」


守口の顔色が青ざめていく。殺人強壮剤の効果が薄れてきたのだ。

「ぼ、僕は殺人鬼ではない」

田辺は脳が飛び散る姿で転がっている丸目のスマホの動画を守口に見せた。

動画にショットガンを構え、丸目を撃つ動画が撮されていた。

守口は制服のズボンに隠していたナイフを取り出すと、自分自身の喉にナイフを突き刺した。

しばらく、苦しんでいると、田辺は見かねて、頭をショットガンで吹っ飛ばした。


6体の死体を見ながら、スキットルをあおった。そして、タバコを吸った。

ゴメンナ、守口。君を利用させてもらったよ!

残り9人だな。現在、22時。宿直室で田辺は仮眠を取った。

全員殺さなくても、3500万円はもらえるので、張り切ることはない。

ゲームスタートから10時間経過している。

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