第7話 ロビンとの関係
俺は権現の手下となってからは、自分の自由はおろか、常に見張りやら、権現の目からは監視されていた。
ロビンと話そうにも、近くに行こうものなら
「何をしにいくつもりだ」
となり、ろくに話もできない。
内々の話は勿論だが、権現達が何を目的としているのかをロビンと探りたかったのだ。
仕方なく、ちょっとした空きを見ては、俺はロビンの懐に入り、二人で話す事に。
俺の来た目的は話せないが、俺とロビンの目的は1つだった。
りおの安全と、りおの役目が果されるように動く事だった。
俺とロビンは遥か昔、まだ、ロビンが因縁の世界に落ちる前に一緒に過ごした事があった。
その頃は、俺は父である神の分身として、父の魂の一部とし、出たり入ったりしていた。
父は、よく俺を遣いに出しており、決まってロビンが相手だった。
なぜか、ロビンとは気が合い一緒に仕事をする仲だった。
だから、余計に父はロビンに俺を遣わせたのかもしれない。
勿論、俺はまだ、りおとは出逢っておらず、存在すら知らなかった。
今でこそ、どんっと鎮座するようなロビンだが、若い頃は、かなりの気性の荒い、また感情の起伏のある男。
怒らせると、一溜りもなく怒りを爆発させていた。
それを俺が落ち着かせるのが、父さんからの司令だったのだ。
それが、今こんな世界にいるわけだ。
俺とりおは、このロビンを神々の元に還す事を役目とし、転生する度に取り組んできた。
しかし、上手くはいかず、今に至る。。。
そして、ラストチャンスとし、りおはこの家系のど真ん中に転生していると言うわけだ。
どれだけ、この家系の子供として転生する事が危険な事か。
今までは、この家系に近い家系に転生し、関わってきた、つまりは、
「〇〇家の親戚」というポジションだ。
ロビンはりおが転生する度に必ず、りおの前に姿を現し、側にいる。
そんな姿を俺は毎回見てきた。
俺「ロビンは、りおに何か想いがあるのか?」
ロビン「なんだ?いきなり。」
もしかしたら、ロビンも、りおに特別な感情を抱いているのかと。。
そんな事を考え、尋ねてみたのだ。
ロビン「別に。。。」
只一言、そう言っただけだった。
そう言えば、昔ロビンには想いを寄せていた女性がいた事を思い出し、その女性とは結ばれたのかを尋ねてみたが。
ロビン「結ばれるどころか、恐がられ傷つけた。。。」
そう、話してくれ、寂しげな表情だった。
後にそれが、りおだったと知るところに。
りおに、俺より先に出逢っていたなんてな。。。
そんな事も全く知らない俺。
ロビンとりおの間に何があったのか。。。
ロビン「そんなことはいい。
りおは、お前とお似合いだ。」
未だにロビンはそう言うのだ。。。
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