第3話 悪の手下となったあの頃。
霊界での事。
まだ転生する前、りおと他の神々と一緒に過ごしていた。
りおはとある、神様に育てられていた。
いつもの平穏な日々。
ある時、りおの転生が決まる。
りおの転生する時、俺は守護神として側についている。
毎回、短命での転生だ。
りおは不安そうだ。
「大丈夫だ。俺が側にいるから。」
そう、彼女に言い、落ち着かせていた。
ある日、父である神が俺を呼びに来る。
どうやら、神仏様達に呼ばれたようだ。
父とある屋敷に行き部屋に通される。
そこには、俺を管轄する神仏様達が集まっていた。
「そこに座りなさい」
素直にすわり、話を聞く事に。
「りおを転生させる話は聞いているな。」
俺は頷く。
すると、神仏様達は、とんでもない提案を話し始めてきた。
「りおを目的の中心となる家系に転生させる際、お前には下から、りおを守護してもらいたい。」
俺「な、、あの家系の中心だと!?
危険すぎます!
悪霊達に命を取られでもしたら!」
「だから、下から守護してもらいたいのだ。」
下とは、、、?
「因縁、悪霊達がいる世界からだ。」
俺「な、、悪霊、、、!?」
父さんを見るが渋い顔をしながら話を聞いている。
仏様「お前ならば、できるだろう。」
俺「・・・・」
その帰り、俺は父さんに話す。
俺に因縁、悪霊になれと。。。?
そんな事ができるのか?
もしも、自分の身がおかしくなり、りおに手を掛けたら、、、。
その不安が拭えない。。。
父さんは、「必ず護る。」
とだけ言ってくれた。
本格的にりおの転生が決まり、いよいよ、俺の決断を迫られる。
俺は、その世界にいく事にした。
下から必ず守ってやる!
りお達には言わないでほしいと、父さんに頼み、
まずは、俺の中にある、負の感情を餌にその悪霊達をおびき寄せた。
まんまと、奴らは俺に食らいつき、精神に入り込もうとする。
りおを守りたい、ただそれだけだった。
段々と自分自身が自分でなくなっていくのがわかる。
取り憑かれると、こんな風になるのかと、まだ冷静な自分が考える。
形相は、見る見るうちに鬼化していくのに、俺の一部の心は、ただ1つだけだった。
「彼女を守りたい。」
りおは、俺がどんどんと変わり果てていくさまを見て、何度も泣いているのがわかる。
ごめん。。。泣かしたくないのに。。
こうして、最期、その世界に落ちる直前に俺はりおを襲った。。。
りおは泣きながら
「かえってきて、、、お願い。。。」
その顔は今でも忘れない。。。
そうして、その世界へと俺は自ら落ちていった。。。
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