第7話 魔王、試験を受けるのじゃ

「貴方には試験を受けてもらうわ」


 冒険者になる為ギルドにやって来たわらわじゃったが、その為には試験を受けろと言われたのじゃった。


「ほう、試験とな」


「ええ。戦えない子に魔物退治や町の外での採取をさせる訳にはいかないからね。と言っても失敗したら冒険者になれない訳じゃないわ。戦闘技術に不安の残る子は見習いとして街中での依頼のみ受ける事が許されるの」


 ふむふむ、幼い子供への救済措置の救済措置という訳じゃな。

 恐らくこれは冒険者になれなんだ孤児が犯罪を犯さないようにする為じゃろうて。


「それに年に一回、再挑戦が出来るから、今回墜ちても焦る必要も無いわよ」


 至れり尽くせりじゃのう。まぁ無理やり冒険者になっても実力が足りなんだら死んでしまうんじゃから、じっくり実力を身に着けてから改めて挑めと言う事じゃな。


「試験はあのドアの向こうにある訓練場で行うわ。そこで試験管が来るのを待ってて」


「承知したのじゃ」


「頑張ってねー」


 受付のおなごに見送られて、わらわは訓練場へとやって来る。


「ほう、意外と広いの」


 訓練場と行っておったが、これは単に冒険者ギルドの裏手の土地に壁を張っただけの空き地じゃの。

 わらわが訓練場を見回していると、同じように訓練場のそこかしこからわらわに集まる視線を感じる。くくっ、値踏みされておるのう。


「子供? ああ、冒険者試験か」


 場違いなわらわの姿に一瞬訝しんだ冒険者達じゃったが、すぐに冒険者になる為の試験を受けにきた新人だと気付いたようじゃ。


「おう嬢ちゃん、試験に受かるといいな!」


「まぁ失敗してもまた来年受けれるから心配すんな!」


「うむ、声援感謝するのじゃ」


 こやつら、顔は厳ついが気の良い連中じゃの。


「ほう、緊張する様子が全く見られないな。なかなか肝の据わった嬢ちゃんだ」


「甘く見てるだけじゃねぇの?」


 と、その時じゃッた。何やらギルドの建物の方から何者かが言い合う声が聞こえてきたのじゃ。


「何じゃ?」


「ですから、貴方が出張る程の相手では!」


「そうだよ父さん!!」


「まぁまぁ良いから良いから」


 その声と共に、訓練場の扉が開く。


「おう、試験をするぞー!」


 入ってきたのは数人の冒険者達じゃった。

 おっと、先ほどの受付のおなごもおるの。

 そして戦闘の男が周囲をキョロキョロと見回すと、わらわに視線を合わせる。


「おお、いたいた。お前さんが試験を受けに来た期待の新人だな!」


 どうやらわらわに用があるようじゃ。

 ふむ、受付のおなごがおるという事はこやつが試験管という訳か。


「いかにも、リンド=ソーダじゃ」


「よし、それじゃあリンド、さっそく試験をするか」


 やはりそうであったか。

 その時じゃった。突然周囲の冒険者達がざわめきだしたのじゃ。


「シルバーのグラントが試験をするのか!?」


「なんじゃ? あ奴、有名人なのか?」


 近くに居た冒険者に尋ねてみると、男は当たり前だろと息を荒くしながら答える。


「知らねぇのか!? シルバー級のグラントさんだぞ! この町の、いや近隣でも最強の冒険者、大地の剛剣のリーダーだぞ!」


 ふむ、どうやらなかなかの実力者のようじゃの。

 確かに気配はなかなかのものじゃ。というかこの気配、さっきわらわをずっと見続けておった者の一人ではないかの?


「待ってくださいグラントさん!」


 と、そこで受付のおなごがグラントを止める。


「どうしたよエミリーちゃん? 冒険者の試験じゃ格上の冒険者が試験をするもんだろ?」


「だからって新人の試験にシルバーランクの冒険者を呼べるわけないじゃないですか! 実力が違いすぎて試験になりませんよ!」


 なんじゃ? こやつを相手にするのではないのか?


「大丈夫だ。有望な新人に怪我なんてさせたりしないさ」


 グラントの方はやる気満々なんじゃがのう。


「やめろって父さん。あんなガキ父さんが相手をする価値なんてないよ。時間の無駄だって」


 ふむ、こやつはグラントの息子か。こっちは父親に比べてまだまだひよっこじゃの。


「ロレンツ、それを決めるのは俺だ。それに新人の実力を測り導くのも先輩冒険者として大事な仕事だぞ。上位ランクの冒険者は自分だけじゃなく、冒険者全体の未来も考えなくちゃいけないからな」


 ほほう、中々長期的な視野でものを考える事の出来る男のようじゃの。

 是非ともわらわの部下に欲しいものじゃ……っていかんいかん、わらわは魔王を引退したのじゃった。

 有望な者を見るとつい勧誘したくなるのは悪い癖じゃのう。


「それはそうかもしれないけど……」


「まぁまぁ、ロレンツ君も落ち着いて。グラントも小さい子を相手に本気を出したりはしないだろうから……しないよね?」


「するわけないだろ!? そこは信じろよ!」


 なんか面白い集団じゃのう。

 しかし後から姿を見せたこの男……


「ほらほら、あの子を放っておいていいのかい? ごめんね待たせちゃって」


「いや、気にしないで良いのじゃ。わらわは気が長い方じゃからの」


 と、わらわはそっと立礼の姿勢を取る。

 そう言えば人族の礼はこれで良いのかの? まぁ良いか。


「……そうか、ありがとう」


 などと言っている間にもグラントがわらわの前にやって来る。


「新人、試験の内容は簡単だ。時間まで俺の攻撃を避け続ける事が出来れば合格だ。もしくは俺に攻撃を当てればその時点で合格だ」


「シンプルじゃの」


「おう。冒険者は生き残ってなんぼだからな!」


 ふむ、分かりやすくて良いのう。


「ところで攻撃を当てるのは良いが、魔法を当てても大丈夫なのかの?」


「おお、お前さんは魔法使いなのか! なおさら有望だな! だが杖はどうした?」


「そんなもの無くても使えるわい」


「ほう、杖無しで魔法を使えるのか。そりゃホントに有望だ」


 そう言えば人族の魔法使いは魔法を使う際に呪文の詠唱やら術を強化する杖が必要なんじゃったな。

 わらわもそれっぽく偽装する為に杖を用意しておいた方が良かったかの?


「よし、それじゃあ行くぞ!」


「来るが良い!」


「おおっ!!」


 言うなりいきなりグラントは突撃してきた。

 わらわは慌てずグラントの攻撃を大きく体を捻って回避する。


「今のを避けた!?」


「グラントさぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」


 受付のおなごが悲鳴をあげる。


 おいおい、今の攻撃わらわが本当に普通の新人じゃったら壁まで吹っ飛んでおったぞ。

 こやつ殺す気か。


「うむ、そうでなくてはな! では続けて行くぞ!」


 今度は剣を小刻みに振るっての連撃が来た。

 いやこれも新人が受けたら剣を吹っ飛ばされるか最悪真っ二つにされるじゃろ。

 わらわは攻撃をやや大げさに避ける。

 あまりギリギリで避けるのも危険じゃからの。

 わらわは必要でもない限り余裕を見せてギリギリ回避とか危ない事はしないのじゃ。


「アイツグラントの連撃を避けてるぞ!」


「さて、そろそろ反撃といくかの」


 と言っても下手な魔法を放ってもこ奴なら避けるか剣で弾いてしまいそうじゃの。

 と言ってもこんな所で本気を出したら町を壊滅させてしまうしのぅ。手加減って大変じゃわい。


「ならば!」


 わらわは魔力を練り上げ魔法を放つ。


「ファイアラッシュ!!」


 接近してくるグラントに対し、わらわは人族の魔法を模した無数の炎の弾をばらまく。


「むぅっ!?」


 わらわの放った魔法を見た冒険者達からどよめきが上がる。


「うぉぉ、なんて数だ!」


「ファイアラッシュは術者の実力に応じて離れる玉の数が増える。あの娘ただ者じゃないぞ!」


 説明ご苦労。戦場でもたまにああいうやたらと説明したがるヤツがおるんじゃよなぁ。

 さぁ、どう回避する?


「はは、これは堪らんな。むぅん!!」


 じゃがグラントはわらわの放った弾幕を手にした剣で切り裂いていく。


「ほう、魔剣か」


「その通り! ダンジョンの戦利品だ!」


 魔剣、それは魔力を宿す特別な金属を鍛える事で作られた魔力を宿した剣の事じゃ。

 魔剣はグラントがやって見せたように攻撃魔法を切り裂いたり、剣に込められた力を魔法のように放つことも出来るのじゃ。


「やれやれ、魔剣が相手では下手な魔法は無意味じゃの」


「そぉれ!」


 グラントは剣を振りかぶりながらわらわの懐に足を踏み入れる。


「じゃがそれは囮じゃ」


「っ!?」


 その瞬間、踏み込んできたグラントの右足が地面に沈んだ。


「おおおっ!?」


 驚きつつもグラントはわらわに向かって剣を振り下ろす。

 ふふっ、そんな腰の入っておらぬ剣なぞ怖くはないぞ。


 わらは余裕でグラントの剣を避けると、バランスを崩して倒れたグラントの頭にふわりと降りる。

 そして指先から放った小さな炎の弾をグラントの鼻先スレスレに放つと、地面に小さな焦げ目が出来上がる。


「これで終わりじゃな」 


「「「「……」」」」


 訓練場が沈黙に包まれるなかグラントが起き上がり、埋まった右足を地面から引っこ抜く。


「魔法の弾幕を目くらましにして、その隙に俺が来るだろう場所に罠を仕掛けたのか。こりゃ見事だ」


 グラントは、泥だらけになった右足をじっと見つめるとニヤリと笑みを浮かべて剣を収めた。

 つまり試験は終了したと言う事じゃの。


「「「「おおおおおおおおおっ!!」」」」


 そしてグラントが剣を収めると同時に、訓練場が歓声に包まれる。


「すっげぇ! アイツグラントさんに攻撃を当てたぞ!」


「それよりも攻撃を連続で回避した事の方がおかしいだろ! 魔法使いじゃないのか!?」


「嘘だろ、父さんが……」


「合格だ。おめでとう。まさか訓練場の地面を見た目はそのままに泥沼に変えるとは驚いたよ」


「うむ、お主の中々のものじゃった。あとよく見れば他の地面との違いに気付けたと思うぞ」


 わらわは泥沼にした地面を元に戻しながらグラントにアドバイスをする。


「肝に銘じておくよ。それにしても良い腕をしているな。呪文の詠唱短縮も出来るとはウチのパーティに勧誘したいくらいだ」


「と、父さん!?」


 突然の勧誘にわらわではなくロレンツの方が驚きの声を上げる。


「それは遠慮させてもらおうかの。わらわも色々やる事があるでの」


「そうか、残念だ」


「父さんの勧誘を断るのか!?」


 この小僧さっきから落ち着きがないのう。勧誘されて欲しいのかして欲しくないのかどっちなんじゃ?

 父親はどっしりと落ち着いておるが、こやつはまだまだじゃの。


「だがウチに来たくなったらいつでも声をかけてくれよ。お前さんなら大歓迎だ」


「考えておくとしよう」


「お話は終わったようですね」


「ああ、コイツは文句なしに合……格だ」


「ええ、しっかり拝見させて頂きました。と言う訳で」


 ずらりと、グラントの周りにギルドの職員達が立ち並ぶ。


「お説教のお時間です」


 ガシリと職員達がグラントの腕を掴んで引っ張っていく。


「まったく! 新人の、それも女の子相手にシルバー級の冒険者が試験をするとか何考えてるんですか! しかも手加減もせずに!」


「い、いやちゃんと手加減はしてたって!」


「嘘おっしゃい! 最後の方は明らかに本気になってたでしょ! 大人げないんですよ! 今度という今度はギルド長にお説教してもらいますからね!」


「げげっ! それは勘弁~っ!!」


 悲鳴をあげながら、グラントはギルドの奥へと引きずられて言ったのじゃった。


「まぁ、甘んじて説教をうけるんじゃの」


「リンドさん、それでは冒険者としての手続きをしますのでこちらへ」


 そんな光景などなかったかのように残った職員がわらわを呼ぶ。

 

「うむ」


 訓練場を出ようとしたその時じゃった。わらわは背中に強い敵意を感じたのじゃ。


「む?」


 振り向けば、取り残されたロレンツがわらわを不機嫌そうな眼差しで睨んでおった。


「……」


 わらわ、恨まれるような事した覚えはないんじゃがのう。


 ◆


「リンドさんですが、ブロンズ級冒険者として登録させてもらう事になったわ」


「む? 新人はストーン級なのではないのか?」


「実力のないものはそうです。しかし試験で大きく実力を示したものはその限りではありません。貴方は上位冒険者であるグラントさんを相手に攻撃を避け、あまつさえ攻撃を当てる事が出来ました。彼も手加減こそしていましたが、それでも下位の冒険者では相手をする事すら出来ません。そこで貴方には中級下位であるブロンズ級からのスタートとさせて頂きます」


「それにあなた程の実力者を下位に置いておくと、本当の意味で下位の実力しか持たない者の仕事が無くなってしまうので」


 過去に実力者を馬鹿正直に最下位のランクから始めさせた事で、その者がランクを上げる為に近隣の薬草を大量に採取したり弱い魔物を狩りまくった事で新人の仕事が無くなってしまったのだと説明してくれた。

 その結果、ランクが上の冒険者に若い冒険者を指導する経験を積ませる為に試験管として雇い、実際の実力を見極める事にしたのだとか。


「ふむ、そういう事なら承知した。わらわとしてもその方が話が早くて助かるからの」


「ブロンズ級になると指名依頼も入ってきますが、貴方は冒険者になったばかりなのでまずは幾つか依頼を受けてもらい、慣れてから指名依頼を解禁することにします」


「気遣い感謝するぞ」


「ではこちらがブロンズの冒険者カードです。冒険者カードは身分証にもなるわ。でも無くすと再発行にはペナルティと罰金がかかるから気を付けるのよ」


「うむ、承知した」


「冒険者は依頼を達成していくとランクが上がります。貴方は最下級のストーン級で、ランクが上がるとカッパー、ブロンズ、アイアン、シルバー、ゴールドになります」


「ふむふむ」


「依頼はあそこの依頼ボードに張ってあるものが受けられます。受けれるのは自分のランクの一個上まで。ただしストーン級は初心者なのでストーン級の依頼だけよ。あとアイアン級以上のみと書かれた依頼なんかはそのランク以上しか受けられない危険な依頼ね」


「ふむ、ではストーン級がたまたまブロンズ級の依頼の討伐対象だった魔物と遭遇して倒してしまった場合はどうなるのじゃ? 報酬を受け取ることが出来るのか?」


「そういうケースはまずないと思うけど、その場合は報酬は貰えないわね。功名心に駆られた新人が無茶をするから。でも倒した魔物素材の買取はしてもらえるわよ。あっ、駄目よ、強い魔物に挑もうなんて考えたら! そういう事をする人は例外なく死んじゃうんだから」


「承知した。身の丈に合わぬ敵には挑まぬよ」


「そうそう、人間無理をしないのが一番よ」


「依頼には通常以来と常設依頼があるわ。通常依頼を受ける際は依頼用紙を剥がして持ってきて。私達で適正かどうかを確認したら依頼開始。ただし失敗したら違約金がかかるから注意ね」


「成る程、失敗の危険もあるのか」


「もう一つは常設依頼ね。こちらは星のマークがついてるからすぐわかるわ。常設依頼はいつでも募集してる依頼だから紙を剥がして持ってくる必要はないわ。この依頼は失敗しても違約金はかからないから他の依頼を受けるついでに受ける感じね」


 ◆グラント◆


「まったく、とんでもない新人が入って来たものだな」


「そう珍しい事でもないだろう。元々修練を積んだ者はランクをすっ飛ばして登録する事になるんだからな」


「単純な腕っぷしだけならな。だが例の子供は杖と呪文無しで魔法を操り、お前の攻撃も余裕で回避したんだろう?」


「ちゃんと手加減したっつーの!」


「それに聞けば貴族への対応もしっかりしていたそうじゃないか」


 と、ルギルド長がうちのラルクに視線を向ける。

 一見するとそうは見えないが、ラルクは子爵家の四男だ。


「ええ、多少我が国の作法とは違いますが、明らかに貴族への対応に慣れていますね」


 貴族の男子は後継者かよその貴族家に婿入りする者以外は成人すると平民になってしまう。

 そうなると貴族年金がもらえない為仕事をしないと行けなくなる。

 普通は騎士団か文官になる道を選ぶんだが、ラルクは冒険者になる道を選んだ。

 こういう貴族は少なくない。活躍如何によっては貴族の地位を得る事も出来るからな。


「となると没落貴族の娘か? 言葉遣いもそれらしいしな」


 ギルド長は嬢ちゃんが貴族の娘なのではないかと予想をたてる。

 実際貴族の家は勃興が激しい。

 政争に負ける者、戦争で後継者や当主が死んでしまう家、更には分家に乗っ取られる事だってあるらしい。

 となるとあのお嬢ちゃんも何かの理由で逃げて来た貴族令嬢の可能性がある訳だ。


「もしくは引退した賢者の弟子かもしれんな。知識人なら貴族の作法も知っているだろうし、言葉遣いも師匠の者が移ったのかもしれん」


 それもあるな。実力の高い賢者は貴族との接点も多い。相談役として雇われる者も多いと聞く。


「どちらにしろあれなら貴族からの指名依頼も受けれるだろうね」


「……どうだか」


 それに異を唱えたのは息子のロレンツだ。


「なんだロレンツ、お前嫉妬してんのか?」


「なっ、そんな訳ないだろ!」


「お前はカッパーからスタートだったもんな。自分の上を行かれて悔しいんだろ」


「悔しくなんかない! ただアイツが父さんに対して礼儀の欠片も見せなかったのがムカついただけだ! 父さんはシルバーなんだよ! それをアイツは分かってないんだ!」


「はははっ、そうかそうか」


「だがな、あの嬢ちゃんはそんな事どうでもいいんだろうさ」


「どうでもいいだって!? そんなはずない! 冒険者ならランクを上げる事は何よりも重要な筈だ!」


 やれやれ、ランクに拘るのはまだまだ未熟な証だな。

 他の連中もロレンツの尻の青さに苦笑しているが、本人はそれに気づいていないのだから危なっかしいもんだ。


「ともあれ有望な新人が所属してくれたんだ。ありがたい事じゃないか」


 さてさて、あの嬢ちゃんはどんな冒険を繰り広げることやら……

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