第34話 明かされし過去
私の本名は、
姉の
間宮寺家は、昔からお金持ちの家系で、家である屋敷は、当然大きく、敷地も広いと言う言葉じゃ、表せないほど広大です。
もちろん、その分広い屋敷は、掃除や移動するだけで、相当な時間を取られてしまいます。なので、家にはメイドやボディーガードマンを合わせれば、数百人は軽く越えてると思います。
間宮司家当主であるお父様と、その後継ぎをする男性の子供以外、誰も入ることの出来ない、厳重に守られた金庫もあるようです。
そして、間宮寺家に産まれてきた子供には、とある2つの特徴があるのです。
1つ目は、髪色。間宮寺家に産まれてくる人は、皆髪の色が灰色なの。産まれた当初は濃いめの灰色が普通なのだけど、成長するに応じて、濃かった灰色の髪は、だんだん薄くなっていきます。
間宮寺家には、『髪色の薄さこそ、成長の証なり』と言う言葉が、昔からあるみたいです。
また、姉様は今まで間宮寺家に産まれた女性の中で、1番の美貌を持っていると聞きました。
2つ目は、間宮寺家の遺伝子を持った人には、何かしらの特技、または才能があること。
少しだけ聞いた話だと、姉様はとにかく頭が良かったらしいです。
間宮寺家は、産まれた子供の特技や才能の使って、資金を稼いだり、物作りも得意とするため、部品の製作や修復等でも、たくさん稼いでいます。
実際、総資産量とかは分かりませんが、少なくとも、莫大な額があることは間違えないと思います。
間宮寺家に産まれてくる子供の性別に対しても、かなり徹底されています。
産まれきた子供は女性よりも男性の方が、はるかに優遇されるのです。代の引き継ぎや、屋敷の当主、資産の引き継ぎなど、あらゆる役目があるからです。
しかし、女性は優遇されないのか?と言うと、そうでもありません。
もちろん男性は、様々な役割を持つ間宮寺家の後継ぎとなるので、男性より優遇されないのは当然です。しかし、女性の場合は、才能を持っているのです。姉様が頭良いみたいに。
間宮寺家では、当主……今で言うとお父様が絶対の存在です。その中で、お金を稼ぐというのは、お父様に対して、アピールとなるのです。
ですので、産まれきた女性は、皆お父様に認めてもらえるよう、必死にお金を稼ぐのです。自分が持っている特技や才能を見つけて。
ですが、私にはなぜか……その才能が無かったのです。もしくは、発揮できていないのか。
当然、間宮寺家の娘として産まれた私は、なんの才能も発揮できず、ただのお荷物状態でした。
いつもお父様や姉様に迷惑をかけてばっかり。物心がついた頃から、間宮寺家の基本を学び始めましたが、毎日怒られるばかり。怒られなかった日は、おそらく1日も無いと思います。
ここからは、私が産まれてから、捨てられるまでの過去を、お話します。
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