第3話

商業ギルドのギルマスのとある珍しい悪魔のおじさんによればあのエルフのおじさんは登録は本当の年齢でしているんだそうだったんだけども・・・


「けどな、あいつは人間基準の見た目年齢を名乗ってたからな。ここじゃ見た目と歳なんて合うもんじゃないのに珍しくこの辺のサキュバスとかが引っかかってたな」


「え、、、サキュバス、様達ですか?」


「おう、質が悪いことに本物のサキュバスなんだな」


「それは不味いんじゃないですか!?だってサキュバスって性別を持つ者には勝つことが出来ないじゃないですか!」


「最近では対勇者特別部隊にサキュバスが選ばれたって噂まで出るくらいには、な」


「アワワワ、私、殺人教唆で投獄・・・そして処刑!?」

イイィーーーーーーーヤァアーーーーーー!!


「待て待て、話が飛躍してるぞ。勝手にあいつを殺してやるな。それに嬢ちゃん、嬢ちゃんは何でここに来たんだい?」


「えぇ、えっとーここが安全だと思ったからですかね。一応魔王城直轄の部署じゃないですか」


「そう、てことは、っと。お、そろそろかな」


バタン!


「お、おい、頼む、ここに匿ってくれ。サキュバス達が外で俺を狙ってるんだ」

勢いよく扉を開けた後で間髪入れずにそうまくし立てたのはサバ読み店主のミズリーだった


「あ、あのー、先程はその申し訳ありませんでした、そのお詫びと言っては何ですがうちの店で匿ってもいいですよ」


ミズリーは今気付いた様にビクッとこちらを見ると

「お、女か、嫌、止めろ、来るな、来るなぁぁあーー!」


ムカッ!

「なんですか!その言い様は!」


それでもミズリーはギルドのカウンターの裏でプルプル震えながら

「頼むからおまえは寄るな、喋るな、目を向けるな!あぁ止めろまた襲いかかってくる!」


「あの、これってどういう状況ですか?」

と、流石におかしいと思い、私はおじさんに聞くと


「こりゃぁ手酷くやられたな、これはサキュバスの能力で催眠効果で無限に性を搾られるという地獄を見せられて、いや、実際体験した気にさせられる」


「うわー、エッグいですね」


「まぁでも常備軍として徴発されてない分そこまで魔力はないみたいだしな」


「それでもこんな廃人が出来ちゃうんですね、、、」


「あれあんなところにちょうちょさんだー、わっははーい!」


そんな廃人ミズリーを眺めながらギルマスがいつの間にか持ってきたお茶をすすりながら

「まぁサキュバスの特殊値、というか強さは俺みたいな特級とは違ってちゃんと上級下位悪魔に分類されてるしな」


「いやいや特級もやばいじゃないですか、まぁあの廃じ、、、あれは私が何とかするので後で急行の氷魔法便で送ってください」


「おうよ、今度から気をつけな」


「ふええぇ、今日は災難続きですね、えっとー私は何をしに来たんでしたっけ?

あぁ、そうそう例のを手に入れに来たんでした。でもあの廃人の店は駄目になっちゃいましたし、、、しょうがないから割高でも別の魔族の店に行きますか」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る