蝶が雨やどり

第1話

雨が

ザーッと降って

少し止み

また

ザーッと降ってを

繰り返しています。

部屋で

用事を

していたら

外が

静かになりました。

雨が

落ち着いたのだろうと

思い

窓の外に

目をやると

なんだか

違和感が。

乱視の目を

凝らしてみると

物干し竿に

蝶が1羽

とまっています。

しかも

逆さです。

竿には

大きめの

洗濯バサミが

挟まっています。

その下に

蝶は

とまっているのです。

そして

時より

扇ぐように

羽を動かしています。

雨やどりを

している？

もしかしたら

急な雨に当たり

慌てて

少しでも

濡れない場所を

探したのかもしれません。

見つけたのが

洗濯バサミの下。

完璧では

ないけれど

多少の雨は

しのげます。

そして

雨が

落ち着いている間に

急いで

羽を乾かして

より

安全な場所へ

飛んで

いくのだろうな。

気になります。

出来れば

飛んでいくまで

見守りたかったのですが

私が

蝶の立場なら

羽を乾かすのに

必死な時に

熱視線を浴びたら

集中出来ず

迷惑です。

気になりつつも

自分の

手元に

集中しました。

用事が終わり

もう一度

窓の外を

見てみると

蝶はもう

いませんでした。

無事に

飛んで行けたかな。

今日は

人間にとっても

その他の

生き物にとっても

大変な日です。

台風が

無事に

去りますように。