第17話 迸る性と滾る愛

 この第17話は露骨に性的です。自己責任でお願いします。

 ―――――――――――――――――――――――――


 前回、俺が可愛い娘を産んだと言ったが、原因はやっぱり男性体との交配によってだ。


 その男性体は、何時も一緒にいたエーシローことシロちゃんで間違いない。

 他の男性体とは、一切近付いてもいないから当たり前だ。


 俺がシロちゃんを補佐に選んだ時、もしかしたらこうなるかもしれないと言う予感めいたものを感じていたんだけど、全くその通りになってしまったので、直ぐに納得してしまった。

 子供が出来た経緯を皆に説明するのはちょっと恥ずかしいが、まあ一応晒して置く。


 前提として、俺とシロちゃんは何時も一緒に寝ていた。


 シロちゃんを補佐にした時凄く驚いたんだが、もろに俺の急所を突いてくる容姿をしていた。

 つまり、前世の姪っ子にそっくりな容姿だったんだ。

 まあ、性別は逆だったけど。


 だから俺は、シロちゃんを自分の欲望に任せて【男の娘】として育てる事にした。

 ただし、本人の承諾は全く得ていない。


 そして、俺は何時でも何処へでもシロちゃんを連れ回して、思い付く限りの方法で超可愛がった。

 寝る時も一緒で、いつも抱き枕にして寝ていた。

 シロちゃんは、最初は良く分かっていない感じで、構って貰えるのが嬉しいのか、いつも笑っていた。


 だからなのか、そんな状況で何年か過ぎて、俺が女として成長してきた時のシロちゃんの態度の変化に気付くのか遅れてしまった。

 俺が成長したという事は、シロちゃんも同じ様に成長していたのに気付けてあげられなかったんだ。


 そんなある日の深夜、仕事が押して二徹した後で凄く眠たかった俺は、シロちゃんを伴って自室に帰ると、服をそこらに脱ぎ散らかしてベッドに倒れ込んでそのまま寝てしまった。


 爆睡中で意識の無い状態の中、なんか下半身に違和感と快感を同時に感じて、「ハッ、やっちまったか? 」と漏らしてしまったかと勘違いして、すぐさま意識を覚醒させてパッと目を開けると、眼前にはシロちゃんの顔があった。

 その顔は辛そうでもあり、幸福そうでもあり何とも言えない表情をしていた。


 次に気が付いたのは、シロちゃんの手が俺のそれなりに膨らんだ両胸を鷲掴みにしている事と、身体を小刻みに打ち付けて来る振動だった。

 そこでようやく、シロちゃんにヤられてるって事に気が付いたんだが、よもやこんな事態が起こるとは思ってもいなかったので、どう対処すれば良いのかしばらく戸惑ってしまっていた。


 ここで激しく拒否してしまうと、シロちゃんを酷く傷つけてしまうんじゃないかという事が頭をよぎったりもした。

 しかも、俺は男となんか絶対に関係を持ちたく無いと思っていた筈なのに、シロちゃんにヤられている現状を、そんなに嫌だと感じていない事にも動揺していた。


 もし、この時されている行為が強い痛みを伴っていたとしたら、状況も変わっていたのかもしれないが、残念なのか幸運なのかとっても気持ちが良かったのも関係しているだろう。


 え? お前男性経験が無かったんじゃないのかって?

 無いよ、そんなの。当然だよ。

 ただし! 俺が元男でもあったからか、自分でヤる事に興味津々で早い段階で試してしまっていて、それがちょっとヤり過ぎたのか、マクはいつの間にか失くなっていたからなぁ。しょうがないよね!


 あ、後はシロちゃんのモチモノが華奢な身体から想像されるように、魚肉ソーセージというよりもロングウインナーという様相だったのもあるかもしれないな。

 何でそんな事を知っているのかと言えば、何時も二体で一緒にシャワーを浴びていたが、たまに性的悪戯をした結果ピンコ立ちしているのを見て笑っていたりしたからだね。アハハハハ。ハァ。


 まあ兎も角、俺が色々考えている内にシロちゃんは限界に達する様だった。


 俺も、ヤっちまっている行為の事はこの際置いておいても、幾ら何でも今子供が出来たら不味いだろうと考え、シロちゃんから身体を離そうと思った。

 そして手を持ち上げようと力を入れたと同時に、シロちゃが声を発したんだ。


「アイちゃん……、アイちゃん……、スキ……、スキィ……。」


 その時、俺とシロちゃんとの距離は、お互いの鼻同士がぶつかりそうな程に凄く近かったから、その言葉は耳から脳に駆け抜けて、心を多いに揺さぶる事になった。


 アイちゃんアイちゃんアイちゃんアイちゃん……。


 スキィスキィスキィスキィ……。


 俺の頭の中で、シロちゃんの言った言葉が繰り返し鳴り響き、心が嬉しさで一杯になり、そして胸が次第に高鳴っていった。


 次の瞬間、俺はシロちゃんの背中に腕を回し思い切り抱き寄せて、その可愛い唇に吸い付いて舌を絡め、足はガッチリと下半身を挟み込んだ。

 それまで、自身の快感に溺れて目をつぶっていたシロちゃんは、俺の急な行動に驚きこちらを凝視したと思ったら、その華奢な身体をビクンビクンと強張らせた後、しばらくして脱力し俺の身体にもたれ掛かって来た。


 身体に感じる重さによって幸せな気持ちが染み込み、お腹の奥にもシロちゃんの想いが溢れて一杯に満たされた辺りで、俺は疲れも有ったからか意識を失ったみたいだ。


 あれからどれくらいの時間が経った後なのかは分からないが、俺が意識を取り戻した時には、シロちゃんは傍にはいなかった。


 寝起きでボーッとする頭で昨夜有った事を思い出し、身体をまさぐりあれが夢などではなかった事を確認した後、シロちゃんの行方が気になり周囲を見回すと、彼は部屋の隅で膝を抱えた状態でうつむき、壁に寄り掛かっていた。

 かすかに泣いている様な、鼻をすすっている音も聞こえてきた。


 えぇ~? 何で泣いてるの~? あ、アレか?

 俺に怒られるとか、嫌われるんじゃないかとか思ってるのか?


 バカだな~。そんな事が有るわけ無いのに、何を心配してるんだよ。

 まあ、ちょっとは驚いたけど、そんなもんだぞ。


 俺はシロちゃんの方に向かう為に、身体を起こし立ち上がった。

 シロちゃんもその音に気が付いたのか、その細い身体を震わせ始めた。


 オイオイ、俺ってそんなに怖い存在なのか?

 なんか、気分がへこむなぁ。


 ちょっと立ち止まって気を入れ直そうとしたら、股の内側を垂れるものに気が付いた。


 あらら、そういえば思いっきり出されちゃったんだった。

 ああ、下着もぐっちょりだ。

 ちょっと気にはなるが、今は取り敢えず我慢するしかないよな。


 あれ? 下着を着けてるって事は、シロちゃんは股の所をずらして入れてたのか?

 じゃあ、俺が自分で真っ裸になって、シロちゃんを誘惑したと言うわけでもないのか。


 あぁ、あれか~。

 いわゆる疲れマラとか言う状態になって、お互いに我慢出来なかったからかもな~。納得納得。


 俺は自己完結して、シロちゃんへの歩みを再開した。

 黙ってシロちゃんの隣に行きそこに腰を下ろし、横から手を伸ばして細い身体を引き寄せた。


 そして、シロちゃんのうつむいた頭に自分の頭を預けて、そのまま何時までも寄り添っていた。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る