第6話 線路は続くよど――どんつきあった。
大自然の中に突然現れた線路の上をしばらく歩くと、建物。やっと線路以外の人工物が見えてきたのだった。
そして巨木は……近くに行けばいくほどその大きさに圧倒された。高さは――どうだろうか30メートルくらいあるかもしれない。とにかくどでかい木がドーンとそびえ立っていた。圧巻だった。いや、ホント大きかった。頼むから倒れてくるなよである。
そして建物の方は――駅?みたいな感じだった。あっ、駅だ。ホームの高さが低くわかりにくかったが。よく見れば短いがホームもあるみたいなので、この建物は駅で間違いなさそうだ。ってことは、駅名がわかればこの場所がどこなのかわかるかもしれない。などと俺は思いながら。さらに巨木と駅に近づいていくと、駅の手前にはポイントがあった。あと、何故か駅近くまで来ると駅近くの線路とホームの前だけは、線路が4本もあった。普通線路と言えば2本なのに。今までも2本だったが突然増えた。って、俺は巨木があったからと、駅舎の影になっていて気が付かなかったが。駅手前のポイントから分かれていた線路の先には、もう1つ。人工物があった。それは車両だ。見た目からして寝台車?だろうか。ちょっと古い感じの車両が1両だけポツンと停まっていた。今はもうほとんど走っていないというか――もう走っていないんだったか?ちょっとそのあたりの事はわからないが。でもテレビとかで見たことのある寝台車というものが1両ポツンと置かれていた。ちなみにサイズは普通の車両だ。俺が今まで見て来た車両と同じくらいで――そしてその先が線路の終点。どんつきで、車止めの代わりなのかちょうど俺が目指してきた巨木があった。ちなみに駅の方の線路は伸びて……ないわ。こちらもどんつきが少し先にあった。こちらは土が盛ってあるだけのどんつきだった。
「っか、線路幅がなんで駅の近くだけ違うんだ?」
再度俺は足元を見る。先程まで歩いてきた線路よりかなり広い線路幅に外側の線路はなっていた。というか。なんて説明したらいいのだろうか。
とりあえず今のところは線路が4本。あと、状況を整理すると、巨木があり。車両が止まっているところの線路は幅が広いく。そうそう、なんかこっちがよく見る線路幅な気がする。そして、その線路と俺が歩いてきた線路が駅手前のポイントでくっつき。そこから駅のホームまでは線路が4本。駅の先にはどんつき。車止めがあった。つまりここは終点の駅らしい。って、線路が駅のところに4本あった理由は今わかった。
今まで俺が歩いてきた線路にあのサイズの車両。寝台車は走れない。だからあの車両を置くために。走らすため?かは微妙だが。とりあえずあの車両のために線路が4本あるのだろう。
って、今まで歩いてきた線路幅は狭く。あの車両は走れないと思うので、どうやってここまであの車両を持ってきた?になるんだよな。駅と木のところまでしか伸びていない短い線路があるだけじゃ……まるで寝台車を個人が買って家の敷地に置いたみたいじゃん。って、まあ線路が4本の事はとりあえず置いておいて。
駅へと到着して、なんかいろいろ気になるが。駅舎の中へと俺は向かう。誰か居ればここがどこかわかる。または誰も居なくても駅目がわかれば、自分の居る場所がわかるかもしれない。
だが。そんなことを思いつつ駅舎に入った瞬間だった。
「ワン!」
「ひっ!?」
駅の中に入った俺。犬。多分柴犬に吠えられてましたとさ。
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