第32話 鬼が来た!
「サヨ様、鬼が配下に当用されたいと、登城お目通りを願って居ります!いかが致します?」
「鬼だと?」
なにかと便利な伝令係りのセタが
「鬼か……言葉は理解できるのか?」
「はっ、流暢に受け答え出来て居りました」
「面白そうだ目通り許す!連れて来い」
***
オウナガ勢に平定されたカガ▪イケイケ宗に先導されたイケイケ一揆衆は
オウナガがモウリ城に登城し、冷や汗をかいていた頃、オウナガ軍はエッチュウイケイケ宗討伐に向かった。
オウナガが疲れを癒して居るうちに、勢いに乗ったオウナガ軍はカガ▪エッチュウ連合イケイケ宗を壊滅させ富山城を降伏させ占拠した。
ここまでは上出来オウナガも満足の結果だったが、戦禍のどさくさ紛れにスギ▪ケンシンの勢力が天神山城、魚住城、松倉城等を滅ぼし占拠していた。
貸し与えた銃弾を使い果たしたオウナガ軍はエッチュウを二分したスギ勢力とにらみ合い状態だそうだ。
戦禍を逃れヒダを越え、遙々モウリ国に逃げて来たコウモウ▪マルコと名乗る赤い頭髪に青い目をした、自称薬師から聞いた話だ。
コウモウ▪マルコは一報が鬼と告げられたのがもっともと
※
紅毛人は後に白人全体を呼ぶ言葉になります。
(昔話の鬼とは、かく在らんと思わせる容姿だな)
「エッチュウから来たそうだが、
「フンドシ?の事は知りませんが、私は薬を特産品にすべく活動してまいりました」
※それまで6尺のサラシを巻き付ける、難儀で面倒な
「コウモウ▪マルコとやら、薬師ならばヨリ大殿の病を完治させてみよ!
ヨリ大殿は毒を塗った懐剣で刺された!
解毒は間に合い傷も心の臓には届いて居なかったが、毒の影響と深い傷で未だに意識が朦朧として居られる」
「状態を診させて頂き、薬を調合したいと思います」
「完治させる自信があるのか」
「お話を伺い予想するに、萬金丹と強壮剤液を服用すれば経ち処に回復するものと思われます」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます