第9話 領地村を巡って
「6村の領地!まるで、城主になった様だ」
「頭!!ようでは無く、領地領民が居る、小国とは言え立派な城主ですぞ!夢みたいだが!」
親父に着いて苦労してきたハンゾが、嬉しそうに笑てる。
何か凄く偉くなった様で、自然と顔がニマニマにやけるぞ!
予定よりかなり早く、待望だった、モウリ城が完成した。
外観は純白の漆喰で固められ、実際よりデカク立派に見える、パット見城だ。
眺めて居ると、ニマニマが止まらんぞ。
「親父が生きて居れば、誉めてくれたか?『身の丈に合った生活をせよ!』と説教されるか?親父はずっと貧乏だったから」
「殿?」
新しく家臣になった、11人の大将が声を掛けて来た。
「アケミツ、何だ?」
「領地になった6村は、
「村長達?」
「村長達に挨拶させます!殿は年貢や賦役を命じて下さい」
「アケミツ!タケ٠ツヨリは年貢いくら取って居た?」
「6割り5分でした、賦役は農繁期を避け年2回です」
「そうか…呼びつける前に、村の現状を視察したい、アケミツ案内せよ!」
「はっ!これから参りますか?6村は、ほぼ纏まって居ます、夕方迄に視察なら終わります」
気前良く、ツヨリが手離した訳だ、ユウリ村以外タグサ村ミツゴ3村は、ミズクサ村と良い勝負、何れ劣らぬ貧農振りだった。
ミズクサ村と同じで、米が育たず、実りの悪い小米とワラしか無い貧農を豊かにする方法は無いものか。
「ヨリちゃん、何か用?」
「タキさん…六村が俺達モウリの領地になっただろ、視察してビックリ!貧農のミズクサ村と同じ位貧しい村だった」
「うん、うん!で?」
「豊かにとは行かなくても、普通に暮らせる様にするには、何をすれば良いか、農作物米に拘る必要無いと思うが、では、何を栽培させるか!俺には良い案が浮かばん」
「そんな事?先ずワラを利用して、
次は、ミズクサ村に豊富にある竹で、六村の手透きの者に笠作りさせる。
小米を粉にして、お煎餅とか、みたらし団子のお菓子作りね。
米作に向かない痩せ地で栽培するのは、唐芋や糖キビが良いね!」
「ヨリちゃん、もうお米に拘らず、カボチャや芋豆とか、簡単で手間要らずの野菜や豆栽培に変更させれば」
「ヨリちゃん、お米が悪くて濁酒が出来なくても、芋や麦でお酒作れるよ!」
「ヨリちゃん!水飴作りさせましょ!このトメさんが指導しにゆくよ!!」
思い悩んで居たのが、何だったと気が抜ける程、女衆から有意義な案が次々出てきた。
「水飴にお菓子作り!甘味これは売れる!!米は産地から買えば良い、米作りに拘る必要無かった」
何か、希望が出てきたぞ!!
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