おまけ6 4年後、女子会開きます♡
グラン侯爵の反乱から1年、今20歳のミウは3歳の息子と2歳の娘を連れて、王宮に招かれている。
指定された中庭で、27歳のサチとその子供達が待っていた。
今日はガーデンパーティーだ。
ちなみに双方の旦那は、反乱から1年経ってなお、グラン元侯爵領に振り回されている。
北西の山が未発見の鉱山だった。
貴重な鉱石がザラザラ出て、本当に地位に胡坐をかいていただけのグランに呪いの言葉を吐きながら、それでも地域、ひいては国のためになる。
魔法を使いこなすイオが調査、ハルトが最終決定や手配を行い、新しい王領の発展に努めていた。
お陰でご婦人方は暇なのだ。
ミウとイオの子は、長男が黒髪青目、長女が銀髪金目で、両親がかなり派手であるため、こちらも派手。
性格は長男がおとなしめでミウ似、長女が活発でイオ似。
サチとハルトの子は、3歳の長女がクリーム色の髪と緑目で母親の生き写し、2歳の長男が金髪緑目で父親似だ。
で、8か月の次男がうまく2人を合わせた感じ、サチほど白くない、ハルトほど金じゃない、明るめの金髪と緑目で……
そう、王家には3人目がいる。
「ねえ、王妃様。」
「普通に呼べ。」
「姉さん、さすがにほぼほぼ年子で3人連続はきつくない?」
思わず言ってしまった。
ここはヒールがある世界だが、子供が安全に生まれるために陣痛はある。そのあとの『産後の肥立ち』とか『体形の崩れ』とかは気にしないでいいのだが、やっぱり妊娠出産は大変だと思う。
痛いところを突かれたのか、
「しょうがないじゃん‼サルみたいなのがいるんだから‼」と、完全に地が出ている、サチが叫んだ。
うん、王様、サル扱い。
さすが姉さん。
「で?そっちはどうなの?あのドS旦那?」
切り返された。
プライベートに突っ込んだことを、早速後悔するミウだった。
「いや……そっちは、優しいからダイジョブ……」
「でも、3人目出来てないじゃんか?」
「いや、まあ……」
「身長差ありすぎてやりにくいとか?」
「それなら最初から無理だって‼️」
「?」
「その、私もイオも気を付けてるし。」
元々が日本のJKだった2人だし、知識はばっちりあるのである。
家族計画くらい、しっかりする。
ただここは異世界で、避妊の概念がない世界だ。
「待て、ミウ‼気を付けてるって‼」
さらなる突っ込み。
結局説明させられるミウだった。
異世界でオギノ式とか、その他いろいろ、語ることになるとは思わなかったよ。
「よし‼さすがに連続4人目とか、絶対無理だし‼これで大丈夫だ‼」
派手に喜ぶサチを見て、少しだけ口元が緩む。
ミウは知っている。
5歳と12歳から一緒にいた。
その悲しい過去からサチが、本音では男性を苦手としていることも、知っている。
でも、今はたぶん?
「姉さん。」
「ん?」
「真面目に大好きなんだね、ハルトさんの事。」
当たり前にさらりと言われ、虚を突かれた、サチの顔が真っ赤になる。
ミウ、『姉さんに初勝利‼』の瞬間だった。
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