第127話 旅行の準備
この世界には無い文化らしいが、せっかくなので、ムツキは4人で新婚旅行に行かないかとエレノア達に提案した。
エレノア、シャーリー、アインの3人は新婚旅行に興味津々であった。
夫婦の絆を深める為に旅行をする。
この世界では旅行と言う習慣はない。
旅人が旅をするのは旅行では無いだろうし、行商人も違うだろう。
1番近いものは貴族が自らの領から王都に来たりする事や、王都に住む法衣貴族に嫁いだ者達が帰郷する事だろうか。
それでも、日本でいうバカンスのようなものはない。
せっかくなので、ムツキはこの世界に来てから行った事がない海へ行くのはどうだろうかと提案してみると、アインは勿論、エレノアやシャーリーも海がどこにあるのか知らなかった。
ムツキはこの世界の地図を見た事がないので、どのようになっているのか分からない。
もしかしたらパンゲアのような一つの大陸になっており、ここはその中心辺りで、だいぶ遠くにいかないと無いのだろうか?
とりあえず、シュナイゼルに聞いて、それでも分からなければボロネ達に聞いてみよう。
ムツキはエレノア達を連れてシュナイゼルを訪ねた。
「ほう、海か。エクリアには無いな。グルトニカ王国の端にあるのが人の領域では唯一だな。私は行った事がないが、グルトニカ王が言うには素晴らしい景色だそうだ」
シュナイゼルが言うには、グルトニカ王国はエクリアから4つの国を跨いでいく必要があるようだ。
長旅になるが、せっかくの新婚旅行なので、それも良いかも知れない。
勿論、エレノア達が苦じゃなければだが。
「長旅になるだろうけど、海を見にいくのはどうかな?」
「はい。私も素晴らしい景色を見に行きたいです!」
「私も見てみたい」
「海か、
ムツキの提案に、エレノア達も興味ありげに頷いた。
ムツキの作った馬車なら疲れは少ないし、快適な旅ができるだろう。
長旅の為に、クローゼットごとムツキの収納スキルに入れていく必要もあるかも知れない。
そうしてムツキ達は、海に行く為、新婚旅行の為の準備に取り掛かるのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます