第119話 ドレス制作
「ムツキ君の考えるデザインは斬新で面白いわ」
「ええ、シャーリーがパーティーで来てたドレスなんてシャーリーの為にある様なドレスだったもの」
そうムツキを褒めるのはエリザベートとシャーリーの母。名前をシャルノアと言う。
ムツキとしては、日本のテレビで見たドレス、ニュースで流れるレッドカーペットの映像や、それこそ漫画やアニメなどの媒体で見たドレスのイメージの方が、自分の妻達に似合うと思って話しているだけである。
自分が考えた斬新な発想と言うわけでは無い為、褒められても素直に喜べないのであるが。
この世界のドレスは、地球で言う中世のタイプなので、ムツキの目からすると芋っぽい。
「エリザベート様が今来ている物もムツキ様のデザインでしょう? 羨ましいわぁ」
シャルニアがそう言ってムツキをチラリと見た。
「シャルニアお義母様にも一つデザインさせてもらいますね」
「あら、ありがとうムツキ君。結婚式の日に着るのが楽しみだわ」
やはり、エレノアやシャーリーがいない時に義母2人と一緒に居るのは緊張すると、ムツキは思う。
ドレスは錬金術で簡単にできるし、デザインを描くのも自分のイメージをスキルで書き出すだけなので直ぐだ。
身内であれば、プレゼントするのはやぶさかではない。
勿論、優先順位という物は存在するが。
なので今はエレノア、シャーリー、アインのドレスに集中してデザインする。
妻達一人一人に似合うデザインはどんな物がいいのか。
エレノアは年齢は高校生くらいである為、可愛らしい印象で、胸が大きい為、胸元やデコルテラインが見える物が似合う。
シャーリーは身長が高く、スラリとした体型なので、モデルの様なカッコいいドレスが似合うだろう。
アインは、シャーリーと似た様な身長である。しかし、普段は締め付けて隠しているが立派なお胸をしている。なので、アインにはゴージャスなドレスが似合うのではと思っている。
ムツキは3人を思いながらデザインをするのだが、今回は、それと共に合わせる物が決まっている。
エレノアとシャーリーは、エリザベートとシャルノアが親から受け継いだアクセサリーをつける事になっている。
その為、そのアクセサリーと合わせた時のことを考えてデザインしなければならない。
デザインを描き上げてはエリザベートとシャルノアのチェックを受けて修正をして、妻達の為に最高のウェディングドレスを作る為の作業をしては遅くまで続く。
全ては、一度しかない結婚式を最高の日にする為、ムツキは自分の全てを賭けて尽力するのであった。
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