第20話 命の洗濯

 良い湯だったなぁ。

 

 お風呂は広くて、長旅で疲れた身体を癒してくれた。お風呂から出た後に自分の部屋で涼んでいると、ノックが鳴る。


 「せんぱーい、開けてください」


 「楓か? じゃあダメだな」


 「なんでですか!?」


 前科持ちと2人きりは危険だ。それに部屋で2人きりだと、どうしてもあの日見た身体がチラつく。


 「私たちもいるからさー」


 「水野が居るなら大丈夫か」


 「ひどいです!!」


 「夏樹先輩お邪魔しまーす」


 寝巻きに着替えた、麗華ちゃん、楓、水野がそこには居た。


 「じゃじゃーん。愛しの姫さまも居るよー」


 「寝巻きの麗華ちゃん、夢にまで見た光景だよ」


 「夏樹先輩気持ち悪いです、何言ってるんですか」


 麗華ちゃんが顔を赤らめながら悪態をついてくる。


 「夏樹先輩、私は!?!?」


 「恥ずかしいから言わないー」


 「意地悪です!」


 楓がピーピー言っているが無視して中に招き入れる。


 「それでどうしたの?」


 「せっかくの合宿だよ? 何もしないとかありえないよ! そこで、楓さんが持ってきてたこの罰ゲームカードを使ってゲームをしましょう!」


 なんかピンク色の怪しいカードの束が出てくる。


 「どれどれ」


 一枚試しに引いてみる。


 「1位とビリがラップ越しにちゅー……よしっやろう!」


 これは絶対に負けなくてはならない!!!


 「わ、わ、わ、私は嫌だったんですけどね!? でも夏樹先輩からみんなを守るために仕方なくですね?!」


 聞いても居ないのに弁明しだす麗華ちゃん。


 「むっつり麗華は置いておいて、ゲームはババ抜きでいいですか?」


 「うん、それで良いんじゃないかな?」


 水野も楓もやる気だな。麗華ちゃんは渡さないぞ!!


 

 こうして酒池肉林のババ抜き対決は幕を開けたのであった。


 


✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎


ここまで読んで頂きありがとうございました!


合宿は夜が本番だと思います!


コメントやレビュー頂けると嬉しいです!


またよろしくお願い致します!


いぬお

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