荒野をゆく男 ROUND2

 やっと、G・コングが自身のコーナーへと戻り、場内はゴングが鳴るのを今か今かと固唾を飲んで見守っている。

 G・コングはすでにファイティングポーズをとってウズウズとした闘志を抑えちゃいない。鎖から解き放たれれば、今にも飛び出しかねないだろう。

 対して、雄吾はひたすらにG・コングの喉元を喰らうような目つきでゆったりと構える。実に落ち着いていて、それが気味の悪さを覚えさせていた。

 緊張の一瞬。

 ここまでくると、あれ程熱気沸き立っていた会場も、糸がピンと張ったように静まり返っていた。

 喉がごくりと唸る。

 汗がすうっと落ちていく。

 試合前は乾いていたはずの荒野が、じっとりとした熱気でいっぱいになっていた。


 ゴングが、高らかに鳴った。


 重戦車が音を立てた。

 様子見など不要、G・コングの先制が雄吾目掛けて飛んだのだ。

 ジャブではない、ダウン狙いの左ストレート。

 深い踏み込みから、雄吾の顎先へと軌跡を描く。

 真っ直ぐかつ、豪快。

 驚異的な剛風が、リングに吹く。

 手応えは──無かった。

 雄吾は、頭を振って軌跡を躱していた。

 そのまま小さく構えをとって拳を潜るや、懐へと一気に迫る。

 G・コングも遅れをとるまいと、繰り出さんは右拳。

 その一歩も二歩も先を行って、雄吾のショートストレートが巨躯の腹を打った。

 G・コングは巨躯、ボクサーにとって必要以上に筋肉があるためか、動きは鈍重だ。雄吾のスピードには追いつけない。

 続け様に右フック、左フックがG・コングの腹に波を立てる。

 ラッシュだ。

 スタミナなんて考えちゃいないのではないかと思わせるラッシュが、チャンプの腹を抉り続ける。

 攻めて、攻めて、攻め切って勝ちを獲る。

 何人ものリングチャンプを、この苛烈なインファイトで雄吾は屠ってきたのだ。

 拳が入るたびに、肉が波紋を打った。

 ステップで常に有利なポジションに身を置き、乱打につぐ乱打を絶えず腹に重ねていく。

 リングチャンプに返す拳ひとつ許さない。

 出鼻を見せても、容赦無く雄吾は挫いた。

 開幕早々の苦境──のはずだがどうだ……見てみろ、G・コングは全くみじろぎしちゃいないじゃあないか。

 立て続けに拳が入っているはずなのに、びくともしなければ足を引いている様子もない。

 互いが激突したリング中央で、依然踏みとどまっているのだ。

 顔つきにも苦悶どころか焦りもない。

 余裕たっぷりに端を釣り上げた口からはゴールドコーティングのマウスピースが覗いていた。


「やりたきゃあよ……好きなだけやってみろよォ……?」


 雄吾の耳元で囁くように言葉を溢したかと思えば、腕の構えを解き腹を突き出してのノーガード。

 パフォーマンス極まれり、堂々甚だしい仁王立ちだ。

 酔狂にも程がある行動に雄吾の拳も思わず止まっていた。

 ……いや、単純にパフォーマンスと切って捨てるのは早計だろうか。

 ただのパフォーマンスならば、チャンプのスケールがまた一回り大きくなったかのような錯覚に、説明がつきやしない。

 拳を止めたのは、呆れた訳ではなかった。

 奴のパフォーマンスは、痩せ我慢なんてチャチな代物じゃない。

 ──アレだけの拳も、奴にとっちゃこたえるものなんかではないのだろう。

 笑みを見せた貌には、どこにも嘘は見当たらない。

 正直なことを言えば、この結果はやる前から分かりきっていたことでもある。

 分かっていて買った喧嘩を引けやしないのが、雄吾という男だった。

「……シュッ!」

 息吹を噴いて、地を蹴った。

 わざわざ広げてもらった的に、ど正直なワンツー。

 速く、重く、正確な軌道だった。

 グローブが、腹にめり込む。

 腰を入れ込んだ二発を起点に再びのラッシュで腹が激しい音を喚き散らした。

 怒涛だった。

 絶え間ない拳の嵐が、次々とG・コングの腹を叩き、叩き、叩き尽くす。

 ── G・コングは平然とした顔つきを全く崩しやしなかった。


「そんなもんかよリング荒らし……そんなんじゃあ、俺の喉笛には届かねえなあッ!」


 突如、大ぶりの右スイング。

 拳に身を晒しながらも、それを物ともしない強引な撃ち下ろしだ。

 雄吾は、驚かない。

 咄嗟に腰を落としこれも躱す。

 そして目前に見えたは、大ぶり故にできた丸見えの急所。

 逃す手は無かった。

 レバーブロー。

 それも、捻りこむようなナックルの返しをオマケで叩き込む。

 グローブが右脇腹を抉り刺す。

 喰らえば、どんな手練れだろうと耐えられない地獄の悶絶が待っている。

 例外なく激しい痛みに全身が貫かれるはず、だがこのリングチャンプに苦悶の色はどこにも無かった。

 端が吊り上がった口は、そのままだ。

 ──体格差。

 ウェルター級程度のパンチじゃ、やはりヘビー級の体に芯までインパクトが届き切らないのだ。

 本来、ボクシングが階級制を採用していることを思えば、あまりにも分かりきっていた話である。

 しかも、このG・コングは115キロを超えている。雄吾と比べても50キロ近くの差があるのに加えて、脇腹に脂肪をも蓄えている。

 雄吾がどれだけのパンチ力があろうと、体重差と脂肪で衝撃が吸収されてしまうのだ。

 こうなると、渾身のボディーブローですら急所にも届かない。

 雄吾にとって、この試合はあまりに無茶が過ぎていたのだ。

 試合が始まってしまった今となっては、何を言おうと今更だった。

 機を逃さず、リングチャンプのカウンターが疾る。

 左を戻し切らない雄吾に対し、左ストレートに右フックのコンビネーション。

 辛うじてストレートは身を低くして避けるも、低い軌道からの右フックは腕を固めて受けるしかなかった。

 パワーがもう違っていた。

 ボクサーらしくない無駄に太ましさのある腕だが、当たったとなれば話は別だ。

 ガードをした腕を貫通して、腹にまで衝撃が届く。

 最重量級の中でも最重量なリングチャンプのパンチは、雄吾の足をキャンバスから無理やり引き剥がした。

 雄吾の態勢がさらに崩れる。

 頭部が、ガラ空きだった。


「宣言通りに、いかせてもらおうか……野良犬ゥッ!」


 砲弾轟く。

 対角線上、G・コングの左がテンプルへと駆け抜けた。

 雄吾の髪が振り乱れ、汗が散る。

 膝が崩れ、尻をついた。

 されど、G・コングの顔に喜色は無かった。

「てめ……ッ!」

 目が血走り、ダウンした雄吾にさらに追い討ちをかけようとするが、レフェリーに遮られニュートラルコーナーへと下げられる。

 G・コングがそうなるのも当然だった。

 手応えが薄かったのだ。

 雄吾も尻餅はつけど倒れるまでには至らない。

 スリッピングアウェー。

 反射で頭をパンチに合わせて回転させて威力を殺したのだ。

 超高等テクニック……それも出来なきゃリング荒らしなんてやってもいられまい。

 ついで、敢えてダウンを取らせしきりなおす。

 焦りに乱れた息をゆっくりと整える。

 カウント8までしっかり休んで、ファイティングポーズをとりながら立ち上がった。

 こめかみ近くから、薄く赤が滲んでいた。

 威力を殺しても、奴のパワーを完全には防ぎきれはしなかったらしい。

 それに、ダウンを利用した仕切り直しは何度もできるわけではない。

 3回取られた時点で敗北なのだ。それ以前に、自らダウンを取るという選択事態が雄吾にとって不本意極まりなかった。

 だが、雄吾にもどうしたって譲れないものがある。

 時には見苦しい様を晒してでも、掴み取りたいものがあるのだ。

 試合が再開される。

 G・コングが構えを取り、ジリジリと間合いを詰める。

「下手な小細工を打ちやがってよ!」

 相変わらず、口が煩い言葉をがなりたてた。

「野良犬が……次はんなことさせる前に、沈めてやろうかあッ!」

「吠えるなよ、弱く見えるぜ」

「んだとォッ?!」

「安心しろよ、俺だってもうダウンをするつもりも、なんだったらとられるつもりも毛頭ねェ。倒れるのは……お前だけだ」

「なぁにをォッ! 口を開けば調子に乗ったことを……この俺様をそうやすやすと倒せると思うなよ……野良犬があッ!」

 リングチャンプが、一気に間合いを詰めた。

 自慢の剛腕が、雄吾の息の根を止めんと振り抜かれる。

 1ラウンドはもう1分近くしか残されていなかった。

 宣言を果たすために、リングチャンプはただただ剛腕を奮い続ける。

 フック。

 アッパー。

 ストレート。

 一度喰らってしまった拳の威圧感は、素直にものすごかった。

 どれも一発一発に空気が弾け飛ぶような重みがあった。

 下手に当たっても隙がどう足掻いたって生まれるに違いなく、クリーンヒットなどしたら目も当てられまい。

 風圧で頬肉が揺れ、威力を当たらずとも物語る。

 脅威だ。

 脅威だが、当たらなければどうということもないのもまた事実。

 フックは身を落とし、アッパーは上背を反らし、ストレートは首を振って躱す。

 狙い、視線で軌道を見切り、暴雨風の如き拳を潜り抜けていく。

 攻勢から一転してステップワークと上体の動きを駆使し、右に左にとリングを広く使ったディフェンシブなボクシングだった。

 コーナーにでも追い詰められてみろ、奴の自慢の筋肉が繰り出すハードパンチの餌食になり、グロッキーな未来が容易に想像できた。

 仮に攻めたとしても、奴の体に雄吾の拳は通用しまい。G・コングにとってはただのチャンスそのものとなってしまう。

 ……術はある、糸口が開く時まで耐えやがれッ

 己にそう言い聞かせても、雄吾の胸には焦れったさが胸の中でぶすぶすと燻っていた。

 見苦しいのはまだいいが、ひたすら守りに徹するというのは肌に合わなくてしょうがなかった。

 果敢に攻めて、ひたすら突っ込み拳を打ってなきゃ、雄吾はボクシングをやっている気になれなかった。それが自身のボクシングスタイルでもあった。


『本気で勝ちを取りたいのならな、攻めるだけじゃあダメなんだよッ! 身を固めろ、防御を選べ! そして、虎視眈々とチャンスを伺うんだッ!』


 懐かしい声が、脳髄の奥の奥からこだまする。

 分かっている。

 頭では分かっているが、胸は焦れったくて仕方がなかった。

 望むものを考えて抑えるのが、精一杯だった。

 ただ、燻っているのは雄吾だけではない。

 G・コングも同様だった。

 奴にもタイムリミットが近づいている。

 1ラウンドKO。

 やると言ったからにはやらねば、リングチャンプとして立つ瀬がない。


 どうやったってコイツには勝てるんだ…

 だったら1ラウンドで倒せなきゃ、箔もつかねえじゃねえかッ!


 攻勢に勢いはあるがどれも雄吾の身体を擦りもしない。

 パワーはあるが体格に任せたパンチは、鈍重で読みやすいテレフォンパンチ。

 恵まれた体格に胡座をかき続けた結果、技術が雄吾に比べると圧倒的に足りなかった。

 さらには焦り、読みやすいパンチが余計に動きに雑味を帯びて、G・コングの隙が大きくなっていく。

 カウントが、30秒を切った。


「〜〜〜〜ッの! 大口叩きやがってテメェは逃げるばっかかぁッ! お前の拳は、俺には通用しねえンだよッ! 大人しく負けを認めて俺の拳の餌食になりやがれよ……ンの臆病野郎がッッ!」


 ぶちん

 と、切れたものがあった。

 頭の中で熱が一気に噴き出す。

 気づけば、勢いよく飛び出したは己が身体。

 拳が吹き荒らす剛風に向かって、雄吾の足が踏み込んで行っていた。

 馬鹿にされるのはいい。

 侮られるのもいい。

 リング荒らしなんて真似をやっていれば、当たり前な話だった。

 でも、それだけは許せない。


『臆病野郎』──勝ちを”軽く”見ている野郎にそう言われる筋合いは、どこにもねェッ!


 怒りが渦を巻いて突進する。

 あまりにも迂闊だった。

 G・コングにとって、雄吾の打った一手はチャンスでしかなかった。

 間合いも、タイミングも、先に先手を取れるはチャンプの拳。

 すかさず右フックが、雄吾の頭蓋を刈らんと唸りを上げた。

 勝利への嗅覚、不意に飛び込んできたチャンスも逃さない。流石、リングチャンプといったところか。

 加えて、たかがフックと言えど、G・コングのパンチはどれも桁が違う。

 一撃必倒。

 轟音が、雄吾の芯を叩く。

 ──ぞくり

 背中が総毛立った。

 ヒヤリとした冷たい汗が額に浮く。

 これ以上は危険だと、けたたましいサイレンのように心臓が拍動する。

 躊躇いも無く地を蹴って全力でリングを駆けた体は、凄まじい風圧を伴って迫る剛弾に気付けても、反応するだけの猶予を自身のスピードに殺されていた。

 衝動に身を任せてしまった雄吾に、逃れる術は無かった。

 ──覚悟を、決めろ

 雄吾は、逃げも退きもしない。

 己に向けられた殺気を見据えて、拳を構える。

 リーチはまだ遠い。

 懐に届く前にチャンプの拳が雄吾を撃ち抜くは自明だった。

 だとしても、勝ちを掴むことを諦められる、そんなわけがなかった。


 やってやろうじゃあねえか……ッ!


 次の瞬間だった、チャンプの拳が容赦なく雄吾の頬を抉り打ったのは。

 そのまま、全身の肉が弾き出す力を拳に伝え込んで、頭を彼方へと吹っ飛ばした。

 今度は、頬骨を打つ感触がグローブ通して素手へと生々しいほど伝わってきた。

 汗に混じり、雄吾の口から血が散った。

 俺の、勝ちだ──ッ!

 確信すら覚える手応えだった。

 場内が沸いた。

 G・コングだけでなく観客らも数秒後に雄吾がリングに沈む姿を脳内に思い描いていた。


 ──力強く踏み出された一歩に、誰も気づいちゃいなかった。

 

 刹那、G・コングの顎が弾けた。

 ゴールドコーティングのマウスピースがライトに向かって飛んでいた。

 大きな頭が派手に上向く。

 トレードマークに逆立てた金髪が揺れ、巨躯が膝から崩れる。

 体が軸を失って、尻からどうと音を立ててリングについた。

 呆然と見上げた先には、口元を汚らしい赤で染め上げながらも拳を振り上げた野良犬の姿。

 沈めたはずのリング荒らしが、まだ立っていた。

 G・コングは、勝利の余韻に一足早く浸かってしまったが為に気づかなかったのだ。

 あくまで吹っ飛ばしたのは、頭だけだったということも。

 構えられた拳は、一瞬たりとも外さず狙いを自身に定めていたということも。

 奴は、何も見えちゃいなかった。

 アッパーカット。

 撃たれた勢いを跳ね返し、懐へと飛んで力強く撃ち抜き切った。

 余韻に浸り切った顎を野良犬の拳は1ミリのブレも無く捉えていた。

 顎という急所は重量なんて関係がない、打たれればどんなボクサーでもダメージは深刻だ。

 何せ衝撃が脳まで一線に伝わる。実際、G・コングの思考は脳を揺らされたことで何もかもがぐちゃぐちゃになっていた。

 瞳の焦点もまるで合っちゃいない。

 カウントが1、2と進んで行っても、G・コングは気づいていないようだった。

「……立てよ、リングチャンプ」


 虚な脳髄に声がこだました。

 野良犬だ。

 己を見下ろす──いや、真っ直ぐに見据える野良犬の声だ。

 カウントも、自身を必死に応援する観衆の声はまばらにしか聞こえないのに、奴の言葉だけがやたらとはっきりしていた。

「勝ちを軽く見てる野郎にこのまま勝ったってしょうがねえんだよ……立てよ。立って、全力で勝ちを取りに来やがれよ──リングチャンプ」

 奴の言っている言葉の意味なんて、G・コングにはいっぺんも理解できちゃいなかった。

 なのに、妙に胸に突き刺さって抜けてくれない声音だった。


 なんだってんだ一体……

 勝ちを軽く見ているだと?

 勝ちに重いも軽いもないだろうが

 勝ちは勝ちだ

 それ以外になんの意味があるってんだよ

 この俺様に勝ったってしょうがねえとか、言うんじゃあねえよ……ッ

 ……でも、ここで立てなかったら、俺は負けちまうのか

 最強のリングチャンプだぞ、俺は

 ……負けるなんて、違うだろ


 こんなやつに勝てないなんてあるかよ……この、俺様が──ッ


 焦点を失っていた碧眼に、力強い光が戻る。

 呆けたように開いていた口が、力強く噛み締められた。

 奴の言葉なんぞ理解する必要なんてのは、どこにもない。

 分かるのは、奴がここでまだ終わらせるつもりなんてさらさらないということ。


 そして、このリングチャンプである俺様を、奴は馬鹿にし切っているということだ──ッ!


 カウントが9を超えるか超えないかのギリギリ、雄叫びを上げて巨躯が再び迫り上がった。

 リングに再び圧倒感溢れるスケールが蘇った。

 リングチャンプの復活に、観衆は惜しげもない拍手と歓声に湧く。

 ファイティングポーズ、肩の息は上がっているが足はしっかりと大地を踏んでいた。

 首元の筋肉も奴は発達している、そのおかげで常人よりもダメージは抑えられたというところか。

 はめ直したゴールドコーティングのマウスピースがよく輝いている。

 もう、そこにダウンを取られる前のG・コングはどこにもいなかった。

 見栄もへったくれもなく自身のプライドに掛けて野良犬から勝ちを取ろうとする、リングチャンプの姿がそこにあった。

「やるからには、そうでなくちゃ困るんだよ」

 雄吾は満足げに笑むと、グローブをこめかみ近くまで上げてファイティングポーズ。


 試合、再開──

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