第20話 再戦 (裏)
プリエルが勝った
これで黒貨4枚とミリスの婚約が解消される
「何だこれは!」
「私は納得しないぞ」
ルガールが不満を言ってきてるみたいだ
「姫のランクはDとして登録されてるのに、あの強さはAランクを超えている」
「これはSランクでもおかしくない強さ、ランク偽証の罪に問われる事になるぞ?」
無茶苦茶な事を言っている
各職業にはランクDから始まり、そこから成長過程でランクが上昇する形になる
プリエルの回復士のランクはAランクだったが、戦士のクラス変更になった際、ランクは抹消される
なのでプリエルの戦士としては、初心者と変わらないからDランクは妥当なのである
ただし偽装してAランクと名乗るのは問題がある
偽装した人が、Aランクの依頼を受けて、見合った対処ができない可能性が高くなり、国に大きな被害を起こしかねない状況になるため、重罪の罪に問われる
なのでプリエル場合は罪に問われず、近いうちにランク昇格試験を受ける事になるだろう
忘れてるのかそれとも知らないのかわからないが、クラス昇格試験の際、教わる事なので普通は誰でもが知ってるはずなのだ
ルガールが言葉を発した事に周りが不思議がる
「何だ? 私の言ってることがわからんのか?」
その事にハイナムが話す
「兄、ほんとに言ってるのですか?」
「クラス変更をするとDランクからやり直すことになるんですよ?」
ルガールが何か変な態度になる
「・・・そうだった」
「うっかり忘れてた」
「そうか・・・仕方がない」
「だが! 最後の試合はやり直しをしてもらう」
「Dランクと思ってたが、Sランクの強さを隠すのは卑怯である!」
いやいや、何を言ってるのだろうか
あんたの後出し順番をしてきたのに卑怯とは言われたくない
それになかなか良い試合だったと思うが
「ザウナ、再試合だ準備しろ」ルガールが促すが
「申し訳ありません、もう魔力が消耗しすぎて再試合に出れる状況ではありません」
ザウナが拒否したので、ルガールがリリスに顔を向ける
「では、リリスはどうだ?」
リリスが返答する「私はもっと消耗してますよ立ってるのやっとなのに・・・」
「今このメンバーで、まともに戦えるのはチャウスだけですよ?」
ルガールがチャウスを見つめる「ならチャウス頼んだぞ」
まだ再戦もOKを出してないのに、試合をかってに進めてる
「ミリス、再試合を申し込んでるが良いのか?」ハイナムが聞いてきた
するとため息を吐きながら「いいですよ、ではこちらからケンゴを出します」
ミリスが言ってくるとルガールが言い返す
「それはだめだ!」
「それだと先ほどと同じではないか!」
「Aランクが、Bランクと釣り合うわけがない」
本当に無茶苦茶な人である
CランクのファルトンとBランクのチャウスで戦わせてたくせに、自分が不利だと拒否るとは人間性を疑うレベルだ
そんな事を考えてたらチャウスが話してきた
「僕は棄権をします」
ルガールが驚く
「僕の対戦相手がケンゴ君だと勝てる気がしません」
「ミリス先生と同等の強さを持ってると聞きました」
「それに、ルガール先生には付いていけません」
「周りの観客を見てください」
チャウスが言い終えると、ルガールが観客席を見る
観客は、ルガールを
「先生、僕の代わりに代表として戦ってください」
チャウスが言った後に、観客からも(そうだ!お前が行け!)聞こえてくる
「ケンゴ君、それでも良いか?」ハイナムが言ってきた
「それでもかまいません」俺は返答をする
ルガールが、歯ぎしりが聞こえそうなほど睨みながら歩き進む
俺とルガールが試合台に前に立つと「試合開始」
ルガールが不気味なほど動かない
なぜか近寄りがたいオーラを出している
これがAランク上位の気迫なのか?
俺が戸惑ってるとルガールが動き出した
「キェーい」
不気味な声を出しながら走ってくる!
さらに走ってくる!
・・・魔法は打たないのか?
あまりにも意表を突く行動に俺は、力が抜けきったグーパンをしてしまう
だがルガールに当たり、ものすごい勢いで吹っ飛ぶ
前にも見た光景だ・・・
俺は思わず口にする
「めちゃくちゃ弱いぞ?」
「本当にAランクなのか?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます