第19話 Sクラス (表)
2勝2敗、これは私もルガールも想定内の流れ
だけどここからは先はルガールにとっては予定外の展開になる
「ミリス、もう降参した方が良いのでは?」ルガールが言ってきた
「何故ですか?」私が言い返す
「回復術士が戦闘に不向きなのに、参戦させるとは姫様が可哀想だからです」
ルガールからは、私に勝利はないと思ってるようね
「それは大丈夫です」
「それにあなたが非常な人でよかった」
ルガールが何をいっている?とした表情になる
ルガールはプリエルのランクがDなのに、Aランクのザウナにした
これは確実に倒す事を考えた順番
もしプリエルの対戦相手を配慮して、順番をフィナとザウナとの試合にしてたら間違いなく負けていた
「第5試合、両者前に」ハイナムの声がかかる
「プリエル、全力を出しても良いから」ミリス言うと
「分かりました」プリエルが返答する
両者が前に付く
ザウナがプリエルに話す
「姫だからと言って手は抜かない」
「手加減をしなくても大丈夫です」にっこりと笑う
試合開始前にケンゴが質問してきた
「ミリス、プリエルの装備何だけど」
「左手にすごく小さな盾と右手は素手なんだけど」
「まさかフィナが蹴りで、プリエルが殴りってことはないよね?」
ケンゴが心配していたから返答する
「違うわよ」
「武器を持ってない理由はすぐに分かるから」
プリエルの戦士としての基礎が無いので無理やり剣士ぽいスタイルで、特殊な訓練をさせていた
正直言ってプリエルに、戦士の適性が良くない
だから、プリエルには今までに無い戦士になってもらう
「試合開始」
試合が始まった瞬間に、ザウナが詠唱を唱える
「ビックウェーブ」
波がプリエルに襲いかかる直前に、プリエルが左手を前に出す
波が通過した時、プリエルの回りに光の壁が出来ていた
「マジックバリアか」ザウナが呟く
ザウナがすかさず次の魔法を放つ
「ウィンドクロス」
鋭く大きな魔法がプリエルに襲いかかるが、プリエルはその魔法の方に進む
攻撃魔法の前まで来た時、プリエルが右手を振りかざす
すると風の刃が真っ二つに裂かれ、魔法が消滅する
そしてプリエルはさらに、ザウナに向かって右手を振りかざす
ザウナが反応にする「ウォーターボール」
ザウナが魔法を放ちながら後退すると、ウォーターボールが何かに裂かれ、形が崩れる
「なんだ今のは?」ザウナが戸惑う
ケンゴがすぐに理解する
「なるほど、マジックバリアを応用したのか」
私か返答する「そうね」
「マジックバリアは後方支援の基本スキル」
「物理、魔法を防ぐ事が出来る魔法だから、逆に言えば当てる事も可能」
「だから鋭利の形を保てるなら、身軽な鋭い剣で攻撃が可能になるの」
「でもそれだと軽い剣と変わらない」
「だから付与スキルで、マジックバリアを高める方法は何だと思う?」
「それって攻撃力上昇府よかな?」ケンゴが興味深く聞く
「それは無理なの」
「一応可能だけど、実際の武器に魂がないと付与は不可能」
「しかもそれって魔剣になるから、プリエルと相性が悪くなるの」
「プリエルの相性が良くて、元から強い府よスキルを使えるのは何だと思う?」
「・・・! 聖属性」ケンゴが回答する
「その通り、聖属性のレベルがすでに高いスキルを活かす為に、マジックバリアに聖属性府よの訓練をしてたのよ」
話し終えて、試合の様子を見直す
ザウナが苦戦をしてる、ほとんどの魔法は打ち消され、隙を見せると攻撃されている
「トルネード」
ザウナがプリエルの回りに竜巻で囲む
「ウォーターボール」
そしてプリエルの頭上に巨大な水玉を落下させる
すると水と風が交わる時、ザウナが唱える
「スプラッシュ」
ザウナが合成魔法に変化させた
私は驚く
あれは私が開発した魔法に似ている
なぜ学生が知っているのか分からなかった
だが、スプラッシュの魔法が大きく弾けて霧になる
そして霧が徐々に晴れてきて、プリエルの姿が見えてきた
その姿には、無数の光の剣がプリエルの回りに止まっている
プリエルが右手を前に出し「行け」呟くと光の剣がザウナに向かって行く
「ウィンドウォール」
ザウナが壁を何重にも張るが、光の剣はその壁を突き破り、ザウナの体に刺さる
「うがっ」
ザウナは、意識がもうろうした状態になり、ザウナの所にプリエルが歩く
そしてプリエルが魔法を唱えようとしてるため、制止する
「それ以上攻撃すれば、死んでしまいます!」
するとプリエルがにっこりと笑う
「大丈夫です」
プリエルが魔法を放つ
するとザウナの意識が戻り、ザウナが驚く
「これはいったいどう言う事なんだ」
どうやらプリエルは回復魔法を使った
「まだ戦いますか?」プリエルの言葉に対してザウナが言い返す
「いや、俺の敗けだ」
「勝者プリエル」
魔力だけで言えばケンゴの次に魔力が高い
戦士としてはDランクかも知れないが、魔導戦士としてなら間違いなくSランクかもしれない
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