第14話 ヤンデレ (裏)

ミリスさんが学生だった頃、魔導士としてはポンコツでワースト最下位だったと言っていた


そんな時、生徒からヒントを得てスキルの開発をする事で、威力を高めることができた


だが最下位の人が急に上位になれば、元からいる上位生徒から嫌がらせを受ける事になり、人間不信になった


本当ならば、上位で卒業した人は、上位貴族と結婚出来たり、身分の高い役職に付いたりするのだが、人間不信の影響で卒業後、ギルドにソロ登録をした


そして今は先生となり、生徒にスキルの技術を教える事で、生徒が上位になれる可能性が出てきた


先ほどまでは恐怖の対象だったのが、今は尊敬の対象になっている


そんな時、フィナとプリエルに挟まれながら、フィナが質問してきた


「ケンゴの技を見た時、あれは魔法なの?」


「あれは魔法と技の複合スキルだよ」


「俺が体術の技を使いながら魔法を使い分けてたら、ミリスが開発してくれたんだよ」


フィナが複合スキルに興味深く聞く「なら私も複合スキル使えば強くなれるのかな?」


「ミリスさんが試してみたけど適正能力が無いと、威力を発揮しないみたい」


フィナが残念な表情で「そうなの?・・・」


「なら剣術の技に専念した方が良いのかも」


そこにプリエルが会話に入る


「そうなると私の得意分野は回復士なので、やはり戦闘には不向きなのでしょうか?」


そんな会話をしてると、ミリスが返答してきた


「回復術士が戦闘に不向きなのは確かです」


プリエルが落ち込む


「ですが、戦士の基本は訓練はしてて下さい」


「スキルの方は考えときますが、戦士の基本は他の先生に頼んでありますのでお願いします」


「では教室に戻りましょう」

俺は移動中にミリスの顔を見ると少し不機嫌だった

フィナとプリエルが俺の手つないでいた



【廊下】


戦士部は奥にあるため、魔導部の教室の前を通ることになる


子供のころに、適性診断を受けて魔力が高いほど、魔法の勉強を早くする


その為か魔法の知識が高く、プライドが高い生徒が多くいる


逆に魔力が低い人は一般人になるか、戦士になるのか将来のことを考える


だから戦闘の技術や訓練が遅れることがあり、魔導士から見下されることがある


そんな時、魔道部の部屋から出てきた人がいる


その人物は金髪の30代の男と思われる


男性が話してくる「まさか教師として来るとは思いませんでしたよ、ミリス」


なんだこいつ、凄くなれなれしい態度で話してきた


「ミリスこの人は誰?」


ミリスが青ざめた表情でつぶやく「この人はルガール」

「昔、私の日記に書てあった人物よ・・・」


昔の日記?


ドラゴンを倒してS級になって・・・


伯爵の息子と強制結婚されそうに・・・


あ~ 思い出した


俺はルガールを鑑定する


ルガール35歳

体調:良好

感情:欲望

愛情:-300.000


愛情マイナス30万は初めて見た


俺とミリスさんが一緒に暮らしてるのが影響してるのか?


そしてミリスを鑑定する


感情:汚物


・・・これは、ルガールの事を人として認識してないな


ルガールがミリスに話す「ここの学園に来たってことは俺の復縁に来たのかい?」


ミリスが、ゾワゾワした表情で返答する「違います!私はケンゴの為に教師になりました」


ルガールが俺のほうに向き、鼻で笑いながら話す「こんな野良犬を拾って育てるなんてナンセンスだよw」


「こんな野良犬なんか捨てて俺の所に来れば、暮らすのに困らないのにw」


確かに今は家もない


卒業後の事を考えると宿屋生活になり、暮らすのに困るかもしれない


その時、後ろでフィナとプリエルがムスッとした表情で怒っている


そして、後ろのミリスは青ざめた表情でありながらうっすらと笑ている?


その状況をミリスが急に技を放つ


先ほど使った技を、ルガールに直撃させたのだ


魔法と違って技は素早く発動する


さらには、近距離なのでよける暇もなくルガールが吹っ飛ぶ


「・・・やっぱり、破壊の魔女だ」生徒がつぶやいた

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