第3話 名前 (表)

私は、赤ちゃんを家の中に連れて行き、赤ちゃんの容態を鑑定する


しかし、鑑定が弾かれる


「あれ?」


もう一度試みる


だが、弾かれる


魔法抵抗力が高いとは思えない


赤ちゃんの意思とは関係なく、自動でマジックキャンセルの付与を受けてるようだった


「そう言う事ね」


この赤ちゃんは、意図的に私の前に捨てた・・・


いや、置いた


S級魔導師の存在を知りながら、故意に置いたのだ


・・・やっぱりギルドに連絡して渡した方が賢明かもしれない


これ絶対、厄介ごと起きるでしょ


そんな事を思いながら赤ちゃんを見つめる


私に必死にしがみつきながら、離れたくないと思いが伝わって来て、私の母性本能をくすぐる


「これは卑怯よ」


なぜだか分からないけど、この子と離れたら後悔する様な気がした



【病院】


朝早くから、小児科の病院に来ていた


私に赤ちゃんの育児知識がない


その為、赤ちゃんの容態をと育児の育て方を覚える事にした


看護士が声を掛ける


「ミリスさん、診察室にどうぞ」


「・・・あっ ハイ」


私は、反応が遅れた


名前で呼ばれたの何年ぶりかしら


少し焦りながら中に入る


医師が私にキツい目線を送りながら、赤ちゃんを診察する


「極めて健康だが、成長率が高すぎる」


「自分の足で歩こうとしている」


「そして、言葉の判断を理解している」


「普通は、言葉を理解するのに3年かかる」


「しかもこの赤ちゃんに、強力な付与を受けている」


「こんな強力な付与をすると、赤ちゃんの身体が耐えきれず、身体に影響がでる」


「何をした?」


医師はさらにミリスを睨み付けた


「えっ?」


ミリスは困惑していた


「私は何もしていません」


「元から付与されてました」


医師がさらに言ってきた


「こんな強力な付与をできる人は、S級のあんた以外存在しない」


「赤ちゃんを拾って、実験でもしたのか?」


そんな事を言われてミリスは、半泣きになった


「・・・もういいです」


赤ちゃんを受け取り、ゆっくりと出ていく


看護士が先生に呟く


「先生言い過ぎなのでは?」


それ対して返答する


「君は若いから知らないと思うが、あの女性には、あだ名がある」


「それは、破壊の魔女」


「S級に昇格直後、伯爵の邸宅を破壊して、町から追い出されたのだ」


【ミリスの家】


私は診察前に、育児の本を看護士から受けっとていた本を読んでいる


その時、赤ちゃんがしゃべっていた


「・・・リス」


「ミ・・・リス」


「ミリス」


ミリスは驚くが、にっこりと笑いながら話す


「そこは、ママと言うべきでしょ」


「あっ!」


「この子の名前どうしよう」


ミリスは赤ちゃんを見つめていると、不思議に名前が浮かんで来る


「あなたの名前は、ケンゴ」


赤ちゃんが凄い笑顔になる

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