11話 試行錯誤~銃ゲット!~

「えっ?」


 ちょっと……なんか下着だけになったんだけど。

 ジャンプスーツを脱いだって事?

 嘘でしょ? 寒いし下着の趣味悪いし。オバサンくさい。


 私はすぐに、Shelterジャンプスーツの項目を指でタッチし、再び着用した。

 もう、なんでこんな所で下着姿にならなきゃなんないのよ。変態じゃないんだから。


 内心、文句を言いながらStayGirlの画面を眺める。


「次は……」


 私はStayGirlのインベントリ欄に、バックの形をしたアイの文字が書いてあるアイコンを見つけた。

 試しにそれを押してみると――


「うわっ! なにこれ?」


 目の前に、半透明の四角い枠のようなものが現れた。

 これにアイテムを入れろって事? 嘘でしょ……。


 私は恐る恐る、半透明の枠に手を近付ける。

 しかし近付けた手は半透明の枠をすり抜け、特に何も起こらなかった。


 そして再び"I"のアイコンを押すと、半透明の枠は消えた。


 これってやっぱり、枠にアイテム入れるって事なの?

 私は半透明の枠を再び出現させ、試しに近くにあったプッカコーラを枠に近付けてみた。


 すると――


「……消えた」


 プッカコーラを枠に近付けた瞬間、プッカコーラは目の前から消えた。


「これで……インベントリに入ったのかな?」


 StayGirlのインベントリ欄を確認してみる。

 すると、ダイヤルを回しインベントリ欄にプッカコーラと書いた項目があった。

 やっぱりこれにアイテムを入れるんだ、と確信した私はとりあえず必要な物をその枠内に入れた。


 まずはブラドパック、それと銃……は、わざわざインベントリに入れなくても、そのまま持てばいいか。


 銃を手に持ち、StayGirlの武器欄を見てみると『10ミリピストル』という名前の横に、⒠マークが付いている。これは装備してるという証の記号だ。

 試しに武器欄の『10ミリピストル』を押してみると⒠マークは消え、手に持っている銃も消えた。

 どうやら装備を外すと勝手にインベントリに入るようだ。

 そして再び装備すると、手に銃が出現した。


「すごっ……勝手に持ったよ」


 慣れない仕様に少し戸惑った、すぐに慣れるだろうか。


 消費アイテムに武器まで手に入れて準備万端! と、プレハブから外に出る。そして、この広大な世界を探検する為に――いや、大輔を探す為に、大地を踏みしめた。

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