第3話 祭り

祭り当日。私は那奈と念入りに準備をしていた。髪の毛は今美容師をしている那奈が、浴衣はモデルをしている陽翔に選んでもらった。二人とも本当にセンスがいい。そしてついに決戦の時。那奈と二人で神社へ向かう。

「あっ」

神社の前には二人が待っていた。だけど椿咲は浮かない顔をしていた。

「やっほー元気?」

「元気って昨日あったばっかりだろ」

やっぱり椿咲元気だな。

「華奈浴衣かわいい」

そう椿咲が言ってくれた。私は赤面しながらありがととつぶやくように言った。

そのあとみんなで金魚すくいや焼きそばなどを食べ高校時代に戻ったかのように遊びまくった。

「うちら二人でちょっと回ってきていい?」

そう気を利かせて那奈が言ってくれた。

「わかった。」

そういう私に那奈と陽翔はウインクをしていった。本当に優しい二人だな。


「あのね。椿咲」

「どうした?」

「私、ずっと言いたかったことがあって。でもなかなか勇気が出なくて言えてなかったんだけど、6年越しに椿咲にあえて私本当に嬉しかった。高校生の時からずっと椿咲のことが好きでした。」

言いたいことは全部言えたかわからない。だけど好きということを伝えられてとても嬉しかった。そんな私に椿咲はこう言った。

「ごめん。」

「そう、、だよね。ごめんね、私も急に。何言ってるんだろ。今日はもう帰るね。」

私は足早にその場を去った。

(那奈、陽翔、私言えたよ。)

そう送ると私は泣きながら寝てしまっていた。

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