第2話 祭り前日

家に帰った来て最初に口を開いたのは陽翔だった。

「椿咲、どうしてあそこにいたんだ?」

「約束を、、果たしに来た。俺はもうここにいるべき人間じゃないけど。てか人間じゃないっか」

椿咲は皆をもり立てるように笑って言った。

「椿咲、、」

「あのさ、お盆休み最終日にやってる祭り今年もやるのかな?よかったら皆で行かない?」

「あーやるっぽいよ。私はいいけど陽翔と華奈はいける?」

椿咲の問いかけに対し、今まで黙っていた那奈が初めて口を開いた。

「うん」

「あぁ」

それぞれの返事に那奈は

「じゃあ決まりだね!」

と明るく言った。椿咲はとても嬉しそうに笑った。

「俺さ、母さんにも会いに行きたいんだよね。」

そっか、そうだよね。

「わかった。それで今日の夜はどうするつもり?私は華奈の家に泊まるつもりだったけど」

今日は那奈とのお泊り会の予定を立てていた。

「じゃあ俺の家来る?」

陽翔がそういったのを合図に決まった。

「じゃあ明日の夜神社集合でいいかな?」

「「「うん」」」

「じゃあ俺は母さんに会ってくるよ」

そういい椿咲は家を出てった。


椿咲が家から出ていった後、私達はしばらく黙っていた。その沈黙を破るかのように私は言った。

「私、実はね。高校生の時椿咲のこと好きだったんだよね。もう無理なのはわかってるけどやっぱり思い出したらさ、好きになっちゃうよ。」

「知ってるぞ、華奈。」

「椿咲モテモテだったもんねー」

二人はそれぞれ言う。

「え?知ってたの?」

まさか二人に知られていたなんて。

「おいおい幼馴染なめるなよ。何年見てきたと思ってるんだ。」

「それに華奈すぐ赤面しちゃうしね。」

口々に言う。

「華奈、このままでいいの?」

「え?」

「せっかく、椿咲に会えたのに気持ち伝えなくていいの?」

「でも、、、」

「でもじゃない!もういつ椿咲に会えなくなるかわかんないんだよ?」

「そうだね。そうだよね!私告白する。」

そう宣言した私に二人は応援するよと言ってくれた。やっぱり二人と友達で良かったな。とっても心強い。

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