10年後あの丘で

伊吹いつか。

第1話 再会

ミーンミンミンミンミーン

「実家ひまだなー」

今日はお盆休みの8月13日。私は日差しぶりに実家に帰ってきてた。

「そうだ、那奈と陽翔はどうしてるかなー」

幼馴染の那奈と陽翔は高校生から付き合っている。そして今も本当ラブラブすぎて見ているこっちが恥ずかしいくらいだ。

「あっ那奈からだ」

那奈からlimeが届いた。

(華奈帰ってる?)

(うん。那奈は?)

(明日陽翔と一緒に帰るつもり。また皆で遊ぼう)

(でも二人で遊ばなくていいの?)

(いいよーいつも遊んでるもん私は華奈と遊びたいな)

(じゃあ明日家来てね)

(りょー)


次の日

「久しぶりー!華奈!」

那奈が家に来るなり抱きついてきた。

「久しぶり。皆変わんないね」

そう言い2人を中に招き入れた。

「…もう6年立つんだな」

そう陽翔が言った。そうだ高1のとき椿咲が事故で死んでからもう6年もたったんだ。今日はお墓参りもかねてみんなで集まった。早速お墓参りに行こうと準備を始める。


そうしてお墓参りに行くと椿咲のお墓の前に誰かがうずくまっていた。

「あれ?俺らが通ってた高校の制服じゃね?」

「本当だ。声かけてみよっか」

それにしてもお墓の前でうずくまっているなんてどうしたんだろう。

「ねぇちょっとまって」

那奈が私達を止めた。

「どうしたの那奈?」

「私達の学校の制服もう変わってるはずだよ」

「え?」

「私の弟が高校に通ってるときは制服がリニューアルされて別のデザインになってるはず」

え?どういうこと?私は混乱していた。

「おい、あれ椿咲に似てないか?」

急に陽翔が言い始めた。

「や、やめてよ」

混乱して、少し怖さもあった。

「じゃあなんで椿咲の墓の前にいるんだ?」

そう言われるともう椿咲にしか見えない。髪型も雰囲気も

「やっぱり話しかけてみよう」

そう那奈が言ったのをきっかけに私達は男子高校生に話しかけた。

「君、、、大丈夫?」

その声を聞き男子高校生は顔を上げた。

「えっ…椿咲?」

やっぱり椿咲だ。

「華奈?那奈?陽翔?やっぱり会えた。ここに来たら絶対に会えると思って来ちゃった。」

そう椿咲が陽気に言う

「椿咲?やっぱり椿咲なの?」

「うんそうだよ。久しぶり。元気だった?」

そう笑顔に椿咲は問いかけると大きく腕を広げた。

「椿咲っ…」

私は椿咲の胸に飛び込み6年ぶりの椿咲との再会を分かち合った。

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