第18話 アメリカ
「アイハブアスマートブック」
「なんだいきなり」
「アイラブ…ラブ…スマートブックファック。
スマートブックファック!」
「………………………」
「無視しないでちょうだい」
「
「あらあら、常識人枠のツッコミキャラともあろう者が情けない。
英会話よ。
そんな事じゃティーオーイーティーシーに合格できないわ」
「そもそも歩行者は高速道路に合格しようがねえんだよ。
TOEICな」
「そう、そのコーエーの2Pみたいなやつ」
「コーエーの2Pはテクモなのでは…?
なにからなにまでさっぱりなんだが、いい加減目的くらい教えてくれ」
「ユーチューブ見てると実感するのよ。
日本は地球の小さな一部分なのだと。
海外勢にウケて海外コメントが打たれてる動画はやはり再生数が圧倒的だわ。
そこで」
「あやかりたくて英会話ごっこか。
他人の万馬券見て競馬始めるような奴だなお前は」
「レッツアイハブイングリッシュ」
「持つなよ」
「ひとまず自他ともに認める大国のアメリカに狙いをつけるとして、カクヨムのアメリカ人読者に響く英会話を心がけていきましょう」
「カクヨムのアメリカ人読者って言葉がすでに失敗を約束してると思うが」
「オゥジャパニーズイキリ!!
ロングセンテンスタイトルフゥゥゥゥ!!
とかなってないかしら?」
「なるならないの前にカクヨムを開かないんじゃね?
だって完全に日本人向けだし」
「わかったわ。
アメリカを日本にしましょう」
「は?」
「計画を説明するわ。
まずハワイを買収しハワイ県に改める。
すると鬼畜アメリカップ共が真珠湾を奇襲してくるのでこれを返り討ちにし、なんやかんやで日本が世界征服するのよ」
「なんかトップを狙いそうな話になってきた」
「世界の公用語は日本語となり、日本語対応した人類によってカクヨムユーザーもわんさか増え、おこぼれでわたしたちのPV数も稼げるというわけ」
「頭ジュラル星人か。
風吹かす前に桶の品質上げろや」
「売りようがないものを売る時は売る相手を増やすのがコツよ」
「発想が完全に詐欺師。
まあ一万歩譲ってお前のシナリオ通り事が運ぶとしよう。
どうやってハワイを買収する?」
「アメリカ国籍を取得しましょう。
そして無能そうな大統領候補に投票しアメリカを弱体化させ、閉国セールでハワイを買い叩くのよ」
「頭ジュラル星人かっての!
セールのハワイ買える財力あったらカクヨムの英訳版くらい余裕で作れるだろ!」
「本末転倒ね。
いやブック末スリップダウンね。
止むを得ないわ。
当初の予定通り英会話で惹きつけましょう」
「末で英訳断念する奴に何ができるというのか…」
「アイハブアおっぱい」
「なぜ何かを手に持つところから始めようとするのかわからん」
「アイハブアペン」
「まさか持つしかできんのかこいつは…?
どうでもいいけど、おっぱい持ってんのかペン持ってんのかどっち?」
「ペンは乳首よ」
「じゃあおっぱい持ってるだけじゃねーか!」
「こうやって乳首を墨汁に漬けて。
くっ…むっ…HGじゃなくMGにすべきだったわ。
太さが全然合わない」
「ペンじゃねーしガンダムマーカーだし!
乳首に合う太さの墨入れってもう実物大だよ!」
「どうかしら」
「なにが」
「これでアメリカ人も総立ち…あっオールエレクションよね」
「あのな…そもそも英訳以前の問題として、話が面白くなきゃ論外だからな?
お前ただ乳首でプラモの墨入れしただけだからな?
まあ海外だとウケそうな気もしなくはないけど」
「んもう、さっきも言ったでしょう?
売りようがないものを売ってるんだから数撃ちが唯一にして最善の手なの。
今は間違えてカクヨムに入ってきたアメリカ人の誤クリックを誘うために頑張ってるのよ。
英語であれば中身は問わないわ」
「中身問わないのに全勃起期待するってアメリカ人嘗めすぎだろ…。
あともうひとつそもそも論で言うと、カタカナは英語じゃない」
「万策尽きたわ」
「急に潔い!」
「アイハブノットイングリッシュ。
某歌い手の事も最近までアボだと思ってたし。
あの浣腸みたいなやつらがわたしを惑わすのよ」
「bとdのこと浣腸って呼ぶな!
しかしこの2つの区別つかないってよし一本時代の野球かよ。
どうりで何でも持つわけだ」
「甘く見られたものね。
持つ以外もできるわ。
ユーハブボストロール」
「変なもん持たすな」
「英語はダメ、ハワイは買えない。
結局わたしたちは話の質で勝負するしかないのね」
「ま、餌無し針無しの糸釣りなのは元からだ。
漁場無視で気楽にいこうや」
「せめてアメリカ人好みの話をしていきましょう。
おいおい聞いてくれよスラム!
うちのワイフが突然ピッチピチの全身タイツ着てニンジャヒーローになるって言い出したんだ!
どうやらハッパをやり過ぎちまったらしい…タイマだけにね!
HA!HA!HA!HA!」
「色々言いたいが、まず手始めにスラムって誰だよ」
「あなたよスラムキング」
「まだその設定生きてたの!?
んじゃワイフは」
「わたしの一人二役よ」
「悲しい」
「趣味と実益を兼ねて対魔忍になった…つもりで全身タイツ着た…というお話」
「頭悪過ぎんだろ…確かにハッパをやり過ぎてしまった感ある」
「素よ」
「法に勝って人生に負けてる!
ていうかせめてアメリカ人好みの話をしましょうからのこの流れはなに?」
「アメリカ人の好きなものと言えばそりゃあやっぱり自分よね。
全身タイツ、ニンジャ、ブラックジョーク、あとゾンビと離婚と差別みたいなザ・アメリカ!ってものをやっていけば自然とアメリカ人は喜ぶはずよ。
どれがいい?」
「ニンジャやゾンビはともかく離婚と差別はアメリカ人の好きなものかねえ…」
「好きじゃなきゃやらないわ」
「すっごい嫌味」
「この際全部乗せしましょう。
バツイチのゾンビ対魔忍になって軽口で差別していくのよ」
「普通に面白そうだけどあたしらのやる話じゃないな」
「食べられて悦ぶなんてさすが白豚。
聖書の記述通りちゃーんと管理してあげるから神に感謝なさい。
食べてるのはゾンビの下の口だけどね!
HA!HA!HA!HA!」
「手遅れだった。
これ何してんの?」
『HELP…HELP…』
「屁オプ?
ふふ、いい子いい子…ハワイを売りますって言えたらしてあげる」
「ハワイの偉い人っぽい人が大変な事にっ!
おい対ハワイ忍止まれ!」
「でもこのままハワイからバツイチゾンビウイルスをばらまいて世界中をバツイチだらけにすれば独身の夜を慰めようとカクヨムを開く人が増えるかもしれないし…」
「ええいそのジュラル星人スピリッツ捨てろ!
勝てるものも勝てなくなる!」
「失礼ね。
わたしをジュラル星人扱いするなんて。
そうかわかったわ。
あなたの武者鎧の中にピチピチハイレグがあるのね」
「え?え?
なにいきなり」
「脱いで脱いで早く早く」
「いやマジで武者鎧設定なの…?
そんで中身対魔忍なの…?
まあ脱ぐけど。
…脱ぎ方わかんね〜」
「お許しください!」
「ア゛ア゛ーーーーーーッ!!」
「今回は以上よ」
カクヨムィッター ハタラカン @hatarakan
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