第57話 やるべき事と努力目標
(一度現状を整理するか)
昼食を終え、お偉方がステラへと群がったことにより、試験が有耶無耶になり暇になった欠月は一度現状を整理することにした。
(まず、魔漏症だが)
これは、ほぼ「呪い」である事が確定した。
そして、恐らくゲーム中に登場したものと同種の呪いであっても術者は別だ。
その根拠はあの模様にある。
あの噛み跡。
あれは、神かそれに近い上位存在が着けた因果だ。
俺の知っているゲームキャラはあの呪いから力を引き出していたが、今回の場合おそらく餌のマーキングだろう。
呑まれる悪夢を見る、と言う証言とも一致する。
そしてゲーム中はこの「呪い」終盤まで不治の病的な扱いだった。
ならばどう治したか?
答えは簡単、
まぁ、勿論それ以外の方法もある。
例えば、ゲーム終盤、聖女ステラが教会に保管された聖女専用聖装「慈愛の豊穣」を使用し、人類全てへとかけた最終魔法「
まぁ、つまり、神聖魔法でもそのレベルのやつじゃないと無理って事だ。
だから、一番手っ取り早いのは水災の主をぶん殴る事だ。
とは言え、今はその水災の主が何かが分からない。
まぁ最低限、神クラスであることは確定的に明らかなのでかなり候補は絞られる。
モチーフが日本である事と水と関係ある事を考えれば、海坊主、八岐大蛇、河童とかそこら辺か?
まぁ、オリジナルって可能性もあるが、それなら考えるだけ無駄だろう。
そして、問題はその術者を殴りに行く方法だ。
神と言うのは、基本的に別の高位次元に存在している。
邪神の場合は最終決戦に際して聖神を呼び水として強引に引っ張って来たが、今回は
媒体の無い一点狙いとか、恒常ガチャ一点狙いと同レベルで無茶だ。
決壊した川と言うのに多かれ少なかれその術者との因果がありそうだし、それを媒体にするのもアリではあるが、そのレベルの大きさだと召喚の準備だけで相当な時間と財を消費するし、川の決壊が気軽に行えるなら、準備段階で邪魔が入りかねない。
患者達ではおそらく因果が足りたい。
術者側からの因果は強めだろうが、こっちから辿るにはまだ弱い。
最低、十年単位であの呪いが定着してないと「縁」と呼べるものにはならず、
仮にあの患者達全てを媒体としても不可能だろう。
うーん。どうしたものか……。
あ、いや待てよ。
いるじゃん、おそらく十年単位で呪いがついてる奴。
「葉月」
「何でしょう?」
「お前の妹が魔漏症になったのって何年前?」
「十年程前です」
勝った!!!
恋愛モノ描きたいなと思ったんだが、私恋愛経験無いから無理だなと思った。
けど、よく考えたら異世界転生経験も無いからいけるか?
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