第三章 月を纒い、楔を祓う

第51話 東キターン!

それは、一体の物語だっただろう。

いや、それは、と呼称するには、あまりにも完全過ぎた。

故に、と呼称すべきなのかもしれない。

人間、と言うより、意思ある個としてあまりにも超越的で完全だったが、完全な存在としてはあまりにも不完全で人間的だった。

運悪くか運良くか、は人のカタチを持って生まれたのだから。

まぁ、ただ一つ確かな事はそれが主役を務める物語に、はいなかった。


◆◆◆


「東、来たァァァーー!!!」

東の国、大戸港郊外のワープポイントで、欠月がその体を伸ばして叫ぶ。

「ちょっ。何よいきなり!黙りなさい!」

レイラがすかさず欠月の脛を蹴った。

「ってぇ!何しやがるお前!」

「うっさいのよ!もう少し音量下げなさい!」

聖地実地巡礼でテンション上がるのは仕方ないだろ!」

そんな二人の言い合いを脇目に、ステラと葉月は辺りを確認していた。

「ここは……大戸港郊外ですかね?すぐそこの道に出れば街に入れたと記憶しています」

「そうなんですね……。大陸から出たことは無かったので、何だかワクワクします」

「それは良かった。是非私の故郷を楽しんで下さい。……欠月殿!レイラ殿!喧嘩はその辺りにして、速く街へ向かいましょう。早めに宿を確保しないと、野宿する羽目になりますよ!」

「え?マジで?さっさと行こうぜ!レイラ、続きは街についてからな」

「まぁ、良いでしょう。物事には優先順位ってものがあるわ……。それに、ショーユーの輸出国の料理…早く食べてみたいしね」

「……?お、おう。そうだな。飯は美味いだろうよ」

(こいつ、こんな腹ペコキャラだったっけ…?)

そんな欠月の疑問を残して、一行は大戸港へと出発した。






欠月「えぇ?なんでぇ…?腹ペコキャラなんでぇ……?」

欠月くん、ガチ困惑。

まぁ、元々ゲロインゲロぶっかけられた女だし、今さら腹ペコキャラついても大差ないっしょ。

年明けそうそうなのでボリューム少なめ。

ぼざろろすと宿題に忙殺されてるの……許して……。

あと、原神の武器ガチャにまた一万円吸われました!クソが!

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