第37話 死を忘れることなかれ

その存在と真正面に相対した時、最早耳慣れた通知音が鳴った。

『終焉外理との遭遇エンカウントを確認。仮想外理を適応します……視線を外さないでお待ち下さい』

(仮想外理……?)

何だそれ。

あぁいや、待てよ?

仮想ゲームの理って事か?

そうなると、外理ってのはそとことわり……つまり、世界元来のものではない、別の理って事か?

……って事は、ある意味目の前の顔の整ってる気に入らねぇ顔の黒服こと黒葬は、ある意味俺と同類って事か……。

めんどっ。

まぁ、それはそれとして、「終焉」、ね。

……何か強そう(脳死)。

いやいや、ふざけてる場合じゃ無かったわ。

(おっ…見えそう)

ナニがって?レベルが。

見えた見えた……んん?

黒葬レべル86(侵蝕理率0.32%)

わぁお。

うっそだろ。

今でも十分強そうだぞ?

「おい、そろそろ待てん。始めるぞ」

黒葬が決定事項の如く一方的に告げた。

「待っててくれるたぁ、お優しい事で」

とは言え、欠月も今の今まで棒立ちで考え事だけしてた訳ではない。しっかり警戒もしていた。

「貴様が受ける最後の慈悲だ。泣いて喜べよ?少年」

「アホかテメェ。俺はんな事頼んでねぇよ」

まだレイラとの罵倒合戦の熱が抜けきっていないのか、中指を立てながら毒を吐く。

「ふん、生意気な小僧だ。…失望させてくれるなよ?」

(─────)

何を想ったか、

そして、

「──当たり前だ」

そこには、先程までの罵倒スイッチの入った治安の悪そうな欠月はいない。

まるで、楽しむような。

そんな欠月『彼』がいた。


◆◆◆


「ククッ…新たな理がこの地を訪れたか」

本来、それは自分の世界を侵略されているも同然の行為であり、通常の感性ならば九割九部が不快に感じるだろう。

しかし、この黒龍災厄は、それすらも嗤う。

それは、自らへの絶対的信頼か、それとも何か思惑があるのか…それは誰も知りえない事だ。

「にしても…「死」の理とは、これまた面白そうな者が訪れた…」

死……それは、森羅万象全てにある概念だ。

どんな英雄だろうと、どんな巨悪だろうと、どうな意志だろうと、カタチあるものは全てがいずれ無に帰す……たえとそれが世界であろうと。

故に、「死」またはそれに類似する理は似たような理が必ずあり、あらゆる世界との親和性が高い。

だからこそ──

「───其奴は強いぞ、挑戦者よ」

黒龍は、久方ぶりに心が踊るとでも言いたげに笑みを浮かべる。

「挑戦者よ──速く我の元まで辿り着け…さも無くば───我が身が堪えられぬ」

今の世界において、世界最古の戦闘狂は誰も見ていない深淵の底で牙を磨ぐ。

────来るべき日は、そう遠くない。




作中時間「遠くない」

現実時間「くっそ遠いやろな」


Q黒龍どうしよ?

1.女体化(幼女)

2.女体化(美女)

3.男体化(少年)

4.男体化(青年)

5.チビ龍化(ペット)

6.誰かが正規ルートで行くまで大人しくさせとく



コメントに書いてくれぇ。

ってかコメントくれ(土下座)。

あ、1~5は、欠月君と合流想定です。

まぁその間に誰かと合流する可能性はある。

ってか、今絶賛期末テストなんで書いてる暇無いんですけどね。

え?手応え。

………………。

スヤァ

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