第36話
今日は、仕事終わりに
優香とご飯に行く事になっている。
良太は、
楽しみな気持ちを抑えきれていなかった。
顔がニヤついていたのだ。
同期や先輩からも
「良太?なんか良い事あったのか?」
と、聞かれるくらいだった。
良太は単純だったので顔にでてしまっていた。
だが、思い返してみると
優香に彼氏がいるのかどうかを
聞いた事がなかったことに
今更ながら気付き、
「彼氏がいたら、俺なんかと
ご飯なんてたべにいかなだろう!」
と、思うようにしたのだが
だんだんと不安になっていき
さっきのニコニコ顔がなくなり
急に強張った顔になっていたのだ。
喜怒哀楽の激しさに
周りのみんなは引いていた。
仕事は、そんな事を気にしていられない。
しっかりと気持ちを切り替えて
営業周りをしていた良太だった。
なんとか無事に
仕事を終える事ができた良太は、
帰り支度を済ませ
優香に連絡してから
会社のを後にした。
会社の外に出て
優香の会社の前のビルまで向かいながら
良太は緊張し始めていた。
「やはり彼氏がいるか聞かないとまずいよな?」
一人考えながらいると
優香から連絡が来て
今、会社を出て
こちらに向かって歩いていると
言っていた。
優香の姿を見つけ
良太が手を振り合図した。
「お疲れ様です!熊谷さん!」
と、いつも通りの優香だった。
良太も少し緊張が解けが
「おつかれさま!」
と、片言になってしまった。
「何で片言なんですか?笑」
優香が笑ってくれたおかげで
緊張も完全に解け
結果往来だった。
「今日は、何を食べに行くんですか?」
優香が聞いてきたので
「高級イタリアンを予約したんだ!」
良太は、前に話した事を思い出し
イタリア料理のお店を予約していたのだ。
「高級イタリアンですか!?
めっちゃ楽しみです!!!
早く行きましょう!!!」
と、優香は良太の腕を引っ張り
歩き始めそのまま店に向かったのだ。
店まではそんなに遠くなかったので
仕事の話などをしていたら
すぐに着いた。
早速、店内に入り
席に座った。
店の雰囲気もすごくオシャレで
良いお店だったので
良太は、安心した。
お互いに好きなものを頼み
料理が運ばれるまで
待つことになったので
良太は、気になっていた事を
優香に聞いてにたのだ。
「あのさ、今更なんだけど
岸谷さんって彼氏いたりするの?」
優香に尋ねると
「彼氏ですか?いないですよ!
いたら流石に断ってますよ!!!」
良太がほっとしていると
優香はニヤニヤし始めて
「彼氏がいるか気になるんですか!?笑」
と、聞いてきたので
良太は焦ったが
「彼氏がいたら誘ってしまって
申し訳ないなと思ってだよ!」
何とか答える事ができた。
優香は良太のそんな反応を楽しんでいた。
タイミングよく
最初の料理が運ばれてきたので
まずは、食べることにしたのだ。
良太はほっとした為
すごく食べた。
いつもより沢山食べてしまった。
料理も美味しく頂き
「はぁ、めっちゃおいしかったですね!!!」
優香が満足そうに言ってくれたので
良太も嬉しくなった。
「熊谷さんめっちゃ食べましたね!
相変わらず大食いですね!!!」
優香も驚いていた。
「話は変わるんですけど、
熊谷さんこそ彼女いないんですか?」
と、聞かれたので
「いないよ!いたら誘ってないでしょ!」
と、優香と同じように答えた。
優香は、
「熊谷さんモテなさそうだけど
モテそうですよね!!!笑」
良太をいじってきたのだ。
良太もいじられて嬉しいような
嬉しくないような感じだったが
二人で笑い合って
いい雰囲気だった。
そのまま少し話した後に
電車の電車の時間も迫っていたので
帰ることにし会計の話になった。
「今回は私がおごりますからね!!!」
優香がそう言ってきたが
良太は、結城部長の作戦を
実行に移そうと
「俺が誘ったんだから奢らせて!
女の子はお金が掛かるんだから
ご飯代くらいはださせてよ!」
言葉足らず過ぎて
優香には全く伝わっていなかった。
「よくわからないですけど
約束だったから私が出します!!!」
譲ろうとはしなかったので
昨日、結城部長に言われた言葉を
丸々自分が考えましたって顔をしながら伝えた。
すると優香は、
「そこまで考えてくれているなら
お言葉に甘えさせて頂きます!」
と、折れてくれたのだ。
良太は会計をの金額を見て
一瞬動揺した。
良太は調子に乗って食べ過ぎたのだ。
だが、ここはカッコつけなければいけない、
スマートに会計を済ませたのだ。
店を出てすぐに優香が
「ご馳走様でした!
ありがとうございます!!!」
と、言ってきたので
良太もカッコつけて
「俺が誘ったんだし、全然大丈夫だよ!!!」
と、答え駅まで二人で歩き始めた。
歩きながら優香が
「熊谷さんって女性のこと
そこまで考えてくれるなんて
すごいですよね!!!
そんなこと言われたの初めてでした!!!」
と、褒めてくれたのだが
結城部長の
手柄を横取りしたみたいな気分になり
良太は正直に話すことにした。
「昨日、うちの部長が言ってた事を
そのまま言いました。
すいません!」
優香はニヤニヤしながら
「そうだったんですね!
俺が考えてる事だよって顔してましたね!笑
でも、その部長さんはモテるんでしょうね!
正直に言ってしまう熊谷さんも
すごくいいと思いますよ!!!」
優香は笑いながら言ってくれた。
良太は、正直に言って良かったと思ったし
優香の印象も前よりも、もっとよくなったのだ。
駅に着くまで結城部長の話などをして
帰っていったのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます