朱序3  北方要将

丁零ていれい翟遼てきりょうが反旗を翻すと、朱序しゅじょは將軍の秦膺しんよう童斌どうひんと、淮水わいすい泗水しすいまわりの諸郡の兵に討伐に向かわせた。

かん兗青えんせい二州にしゅう諸軍事しょぐんじ二州刺史にしゅうししとなり、將軍号は留め置かれ、彭城ほうじょうに出鎮した。朱序はより最前線に近い淮陰わいいんに駐屯したいと願い出、孝武帝こうぶていもそれを認めた。


翟遼は子の翟釗てきしょうちん潁川えいせんエリアを襲撃させた。そこで朱序は秦膺をいったん呼び戻した上で翟釗を撃退させた。征虜將軍せいりょしょうぐんに任じられた。


朱序は江州こうしゅうの米十万斛、布五千匹を軍資として運び込みたい旨上表、孝武帝も許可した。都督ととく司雍梁秦しようりょうしん四州軍事よんしゅうぐんじとなった。


孝武帝は楊佺期ようせんき趙睦ちょうぼくにそれぞれ千ずつの兵を持たせ、朱序の指揮下につくべく派遣した。朱序はこの頃に死亡したと思われる荊州刺史けいしゅうしし桓石生かんせきせいの刺史府管轄となっていた府田百頃、更にはそこから取れる穀物、八万斛をも欲しいと願い出た。


その後ふたたび洛陽らくように出鎮、山陵さんりょうを守った。




後丁零翟遼反、序遣將軍秦膺・童斌與淮泗諸郡共討之。又監兗青二州諸軍事・二州刺史、將軍如故、進鎮彭城。序求鎮淮陰、帝許焉。翟遼又使其子釗寇陳潁、序還遣秦膺討釗、走之、拜征虜將軍。表求運江州米十萬斛・布五千匹以資軍費、詔聽之。加都督司・雍・梁・秦四州軍事。帝遣廣威將軍・河南太守楊佺期、南陽太守趙睦、各領兵千人隸序。序又表求故荊州刺史桓石生府田百頃、并穀八萬斛、給之。仍戍洛陽、衞山陵也。


(晋書81-14)




このひと、動きがずっと総司令系なんですよね。孝武帝に願い出ている上表とか見ても、それだけどでかい軍を動かしてるのがわかる。どんだけ信頼が置かれていたんでしょうね。なんでこんな人をけいm


とりあえずここからの朱序の動きは、ほんにこの時代のザトップ将という感じがあって良いです。ただなにぶん、向かい合う敵が慕容垂ぼようすいだった訳なんですよ……つらいわね。(西燕せいえんは見えない)

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