謝琰3 フラグ回収
やがて謝琰のすぐ側にまで五斗米道軍が迫ってくる。謝琰は未だ食事を取っていなかったことから「優先的に討伐せねばならんな。そのあとに食事をしようか」と言い、馬にまたがり出陣した。
後に
ともあれ謝琰死後詔勅が下る。内容は以下の通りだ。
「謝琰親子は君主のため、あるいは父親のために散った。そうした忠心孝心の持ち主が一門に揃っている」
謝琰には
子は三人。謝肇、謝峻、謝混である。謝肇は
恩後果復寇浹口,入余姚,破上虞,進及邢浦,去山陰北三十五里。琰遣參軍劉宣之距破恩。既而上党太守張虔碩戰敗,群賊銳進,人情震駭,咸以宜持重嚴備,且列水軍于南湖,分兵設伏以待之。琰不聽。賊既至,尚未食,琰曰:「要當先滅此寇而後食也。」跨馬而出。廣武將軍桓寶為前鋒,摧鋒陷陣,殺賊甚多,而塘路迮狹,琰軍魚貫而前,賊於艦中傍射之,前後斷絕。琰至千秋亭,敗績。琰帳下都督張猛于後斫琰馬,琰墮地,與二子肇、峻俱被害,寶亦死之。後劉裕左裏之捷,生擒猛,送琰小子混,混刳肝生食之。詔以琰父子隕于君親,忠孝萃於一門,贈琰侍中、司空,諡曰忠肅。
三子:肇、峻、混。肇曆驃騎參軍,峻以琰勳封建昌侯。及沒於賊,詔贈肇散騎常侍,峻散騎侍郎。
(晋書79-11)
ぼく「いや謝混のエピソード別に謝混伝で良くない?」
それにしてもこれ、どうも張猛が五斗米道軍に通じていたとか裏切った、みたいな文脈に取れる感じの話だけど、自分がもし張猛みたいな立場だったら「こんな窮地、お前の不明が招いたんだろうが! ほんといい加減にしろ!」って切れるよなーと思いまんた。そうしたら総大将の首手土産に投降してしまうのも人情ですよね。
ただまぁ、ここも結局謝琰が五斗米道軍に敗北したという結果からしか言えないわけでして、結局のところ「あなたが小説を書くときに、より面白くなる解釈で書け」しか言えなさそうなんだよなあ。こういう所に、頼むから「史学的観点から張猛の行動を分析する」みたいなことはやめてね、と思うのでした。
――とか、思ったら。
■斠注
後斫琰馬、琰墮地、
『
御覧、と言うか續晉陽秋の著者である
そうね、帳下都督なんて官名まったく聞いたことなかったし。この説採用するしかありませんわ。あああああ、謝琰の配下だとしたらめっちゃ萌えたのに張猛さん……けどこの萌えは捨てるしかないのだ……。
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