袁悦之他 名望家たち

ここでは、太原王氏列伝にて存在感が大きかった人物を紹介する。


袁悅之えんえつし、字は元禮げんれい陳郡ちんぐん陽夏県ようかけんの人だ。父は袁朗えんろう給事中きゅうじちゅうであった。

袁悅之は人々の長所短所を、極めて精密な論旨にて述べるのを得意とした。はじめ謝玄しゃげんに幹部として取り立てられ、尊重もされたが、間もなく親の不幸があったため職を去った。喪が明けると建康に復帰したが、このとき手元には『戰國策せんごくさく』を握るのみであった。そして言う。

「天下に求むらるべきは、ただこの書のみよ」

後に司馬道子しばどうしからの多大な寵愛を受け、袁悦之もまた司馬道子に専権を握るべきと唆した。司馬道子もご満悦であった。とはいえまもなくして処刑された。



祖台之そだいし、字は元辰げんしん范陽はんようの人だ。官位は侍中じちゅう光祿大夫こうろくたいふにまで至った。『志怪しかい』を撰じ、その筆跡は後世にも伝わった。ちなみに、中国南北朝時代の大数学者、祖沖之そちゅうしが彼の孫である。




袁悅之,字元禮,陳郡陽夏人也。父朗,給事中。悅之能長短說,甚有精理。始為謝玄參軍,為玄所遇,丁憂去職。服闋還都,止齎戰國策,言天下要惟此書。後甚為會稽王道子所親愛,每勸道子專覽朝權,道子頗納其說。俄而見誅。

祖台之,字元辰,范陽人也。官至侍中、光祿大夫。志怪,書行於世。


(晋書75-9)




あっやべえ一緒にまとめてた范寧がめっちゃぶ厚かった。なのでここはこれでおしまいにします。あぶないあぶない。




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