012.5 (第三者視点)補助魔導師は不死に興味を得る
不死者の住むダンジョン。
四大国指定禁止ダンジョンに指定されており、今は特別な許可が無い限り入れないダンジョン。
地下数百層にも及ぶ無限回郎と言われており、俺は今仕事で地下40層へといる。
正式に入るには国家クラスではないと入れなく、確か以前はアスカルラ騎士団が非公式に突入した。と噂を聞いた事がある。
「素晴らしい!」
俺は突然嬉しそうに叫ぶ護衛対象を見て、ため息をつく。
長い黒髪を一つにまとめ、白衣を着て歩く変な女。
手足は細く、すぐに折れそうなぐらいだ。
顔はまぁ下地はいい。
化粧でもすれば似合うだろうが、それよりも、叫んだ理由を知りたい。
「何が素晴らしいですかね。学者さんよ」
本名はしらない。
冒険者ギルドで酒を飲んでいた所、自称学者の女が俺の前に立つと、このダンジョン内を案内しろ。と言って来たから。
確かに俺は裏クエストで案内はしたりするが俺のランクはCだ。冒険者カードを見せた所納得すると思ったが『報酬は先払いの一括で金貨1万枚、それと君が一番強いからね』と真顔でいってくる。
からかうなら他所へいきな。とあしらうと、金貨の100倍の価値はある白金貨をテーブルに100枚だしやがった。
酔いも一発で冷めた。最悪の出会いだ。
「君……わからないのかい? 周りを囲まれているよ」
「なっ!?」
慌てて目を凝らすと青白い骨のスケルトンがうじゃうじゃといる。
「ちっ、資料でみた地下79層から出るやつじゃねえか。しかも数が多い……」
「君、アレに触らないほうがいい。あれはマナ食いだね」
「学者さんよ……マナ食いって学のねえ、俺にもわかるように。ちっ!」
迫ってくる一体を剣で薙ぎ払う。
一斉には襲って来なく、先行隊の一人か。
脳みそもねえくせに、人間みたいな戦い方だ。
「過去の冒険者のなれのはてかね。楽しいと思わないかい? 私も君も死んだらああなるんだよ。不老不死とはよく言ったもんだ」
「楽しいわけねえだろ! あんな骨になってどうやって女抱くんだよ!」
俺は剣を構えると、先に攻撃を使用と突進する。
「君ー知らないのかい? アレに触られると体内の魔力を持っていかれる。触った場所に魔力が通らなくなり、いずれは石のようになるだろうね。今の教会では解除も難しい呪いさ……」
慌てて止まると、思いっきり転んだ。
俺の体を起き上がらせてくれるように、青白い骨の手が差し伸べられた。
「冗談じゃねえ」
恰好なんかきにせず、後ろにさがると、俺を助けてくれようとした骨はカッカッカッカッカッカっと骨をならして挑発しているようだ。
「知能はあるのかな? 君笑われてるよ」
「最悪じゃねえか。手持ちの爆弾は3個ある、前に二個。後ろに一個投げ逃げるぞ」
ピンを抜き。火薬と魔石を組み込んだ爆弾を投げる。
一人? のスケルトンがそれを両手の骨で握ると爆弾が爆発しなく沈黙した。
「はぁ!?」
「君、話聞いて無かったかい? あれは魔力を吸い取る。魔石を組み込んだ爆弾であれば魔石の魔力を石にかえる。うん、馬鹿でもわかる説明だ」
「冗談じゃねえ!」
「おや、とうとう語彙力が減ったねぇ」
減った増えたの話じゃねえ!
「ってか、どうして落ち着いてられるんだよ! 死ぬんだぞ!」
「だから好きな事をしてる。もちろん、そう簡単に死にたくはないから抵抗はするよ。人間だからね。さて…………」
学者は俺の肩に手を置いた。
「なんだ? まさか俺を食わせてその間ににげ……」
「おや、それもいい」
「冗談だろ?」
「
俺の体全体に力が沸き起こる。
気分も高まり先ほどの恐怖心が消えていくのがわかった。
それもそのはず。骸骨達が一歩、また一歩と後ろに下がるからだ。
「学者さんあんた……魔導士か!?」
「いいや、しいて言うなら……いや、やめておこう。
残念な事に私の魔力はアレと違って容量がすくないからね。
私一人を担いで逃げた前」
「わ、わかったっ」
学者を背負い片手で剣をふるう。
剣先に触れた骸骨がばらばらに崩れ落ちると破片を踏まない様に上をひたすら目指した。
地上が見えて来て俺は学者の女を外に放り投げて倒れ込む。
「助かった…………れ、礼をいうぜ学者さんよ」
「礼をいうのはこっちのほうだよ。いいサンプルが取れた」
「何を……うがああああああああああ」
全身が、いあっしゃべれ、痛みがああああああああああああああああああ。
「過去に得たサンプルの話を聞くと、爪を全部はがされたうえに手足の先からミンチにされ、それでも失神も気も狂う事が出来ない地獄のような時間だった。と、報告受けているんだ。
命が助かったんだし安いものだろう。
さて、あと4回ほど潜ってもらうよ、お金は渡したんだ」
あ、悪魔が。
悪魔がああああいてえええええええええ。
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