001.5 (第三者視点)とある冒険者と恋人と
「グィンどうしたの? ため息なんてついて」
「すまない、起こしたか?」
一緒に寝ていたはずの裸のサーリアが俺の胸に手をついて聞いて来た。
女性らしい体型で何度見てもその姿に見とれてしまう。
「怒ってくると思ったんだけどな」
いくら馬鹿でもそこまで馬鹿じゃない奴だ。
あの借金が仕組まれた奴ぐらいは判っただろうに。
「追放した男の話なんてもう飽きちゃった。彼、昔から努力は凄かったけど気弱かったし、まさか追放した私達が悪かったって言うの!?」
「そうだな悪くない。どの道あの実力じゃ足手まといだ。でもサーリア借金はだめだぞ、ツヴァイにも迷惑がかかる」
「ツヴァイなら平気よ、元から補助魔法なんて軟弱な魔法は嫌い。って言ってたし、それよりも。いまさらグィンだって補助魔法欲しいなんて思ってないわよね」
それもそうだな、あくまでかけた人間の限界値に近づく魔法とラックから聞いたし、掛けてもらってももう違いすらわからん。
やれやれ。
俺は辛気臭い男の顔を忘れる事にしてサーリアに抱きついた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます