【うさぎと蛇】 🔵初心者用 2-3人 性別不問
【うさぎと蛇】
配信・録音自由。名前・性別・セリフの改変OK。
ただし、変えた状態で自作発言して配布するのはやめてください。
録音してメディアとして投稿する場合はこのページのリンクをお願いします。
初心者が読んで楽しむために作りました。
常識の範囲でご利用ください。
🔵初心者用 2-3人
■不問3
ナレーション:読まなくても問題ありません。
うさぎ :石橋を渡れない性格。臆病
蛇 :うさぎおいしいよね。
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●省略表記
ナレーション→ナレ
うさぎ→う
蛇→省略無し
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ナレ :のどかな昼下がり、うさぎは右と左を一歩ずつ確認していた。
目の前には石橋。あと一歩で橋に足を乗せるところだ。
う :右良し。左良し。
ナレ :うさぎは慎重すぎて橋まで来るのに3日もかけてしまっていた。
空腹でお腹が鳴る。
う :おなかすいた。あとはこの橋を渡ればうさぎ好きな村人がいっぱい
いるらしいからな。慎重にわたるぞー。
ナレ :最後の確認で足を乗せようとしたところで、うさぎは急に
不安になった。
う :待てよ。本当にそれは確かなのか?
確かに巣穴に戻ってきた家族は口をそろえて村人を褒めていた。
それに毎日無事に行き来しているし、この距離からでも家族が
おいしそうに食べているのが見える。
怪しげな会話も…ずっと耳をそばだてているが聞こえてこないな。
蛇 :随分美味しそうなうさぎだ。
最近はうさぎ好きな村人がうさぎを守るせいで
ずっと虫しか食べてない。
ああ、お肉。うまそうだ。かぶりつきたい。
でも橋の傍に居たら村人に気づかれてしまうな。
蛇皮サイフにされちゃうかも。
ナレ :蛇もうさぎも橋のそばで頭を悩ませていた。
う :一度巣穴に戻ろうかな。
いや、家族からもう自分で来ないと
食べ物分けてくれないっていわれてるんだよなぁ。
ナレ :ウサギは少しだけ足を進めた。
蛇 :待ってくれ!お前は騙されている!
う :だれ?うわ!蛇だ!
蛇 :違うんだ。俺は蛇にされたうさぎだ。
あそこの村人たちのごはんをずっと食べると蛇になってしまうんだ。
う :僕の家族はずっと食べ物を貰っているけどうさぎのままだよ。
蛇 :はたして本当にそうかな。
(見切り発車しちまった。こんなんに騙されてくれるわけ)
う :何!?
蛇 :(こいつ馬鹿だ!いけるぞ!)
思い出してみろ。怪しい所があっただろう。
う :そうだ。怪しかった。みんなお腹いっぱいで幸せそうで。
ふわふわの毛がさらに艶が良くなっていたぞ。
いい匂いさせていたし、
3日前に急にごはんわけてくれなくなったのは僕を来させるため!?
蛇 :そ、そうだ。(騙されやすすぎて心配になってきた)
う :ありがとう、キミもうさぎだったんだよね。
どのくらいで蛇にされたの?キミもうさぎにもどってだますの?
蛇 :騙さないよ。蛇になってから虫しか食べられなくて。
俺みたいなのを増やさないように聞いてくれそうなヤツに
声をかけているんだ。
う :そうなんだ。でももう僕、お腹すきすぎて…
今日食べられないと死んじゃうかも。
蛇 :それはいけない。俺の巣穴においでよ。助けてあげる。
う :わかった。右見て、左見て。
蛇 :何をしているんだ。
う :左右確認。いつも一歩ずつこうしているんだ。
蛇 :それじゃあ俺の巣穴につくのが明日になっちゃうよ。
う :そんな!じゃあ僕は死ぬしかないんだね。
蛇 :あきらめるな。少しは信用してまっすぐ進んでみるんだ。
まずは3歩だけ、俺を信じて確認なしで進んでみてくれ。
う :3歩!?いやだよ。なんて恐ろしいことを言うんだ。
お前は本当は普通の蛇なんじゃないのか!?
蛇 :ギク!そんな変な嘘をつく蛇がいるものか!
う :確かに。胡散臭すぎて逆に真実味があるんだよな。
蛇 :(馬鹿で助かった)じゃあゆっくりでいいから、巣穴はこっちだよ。
ナレ :蛇は村人の目が届かない一番近い木の陰に案内した。
うさぎは恐ろしく慎重に、ゆっくり木に近づいた。
辿りついた時にはもう夕方になってしまっている。
蛇 :なんてゆっくりなんだ。でもあと一歩だ。あの木の裏で
(あの裏なら村人にバレないでこいつを食べられるぞ)
ナレ :そこでうさぎの足は止まってしまいました。
蛇 :どうして?もう少しだよ。
う :信じられない。騙されている気がする。
蛇 :じゃあ橋を渡るかい?お前も蛇になれば信じてくれるもんな。
ナレ :蛇も面倒になってしまいました。
蛇 :(もう面倒だ。今日も虫を食べて我慢しよう。
食えないうさぎより食える虫だ。)
う :蛇うさぎさん…。やっぱり君が正しい気がしてきた。
蛇 :もういいよ。橋を渡りな。
う :ううん。僕はキミを信じる。
蛇 :うさぎ…!
う :まずここまでご飯を持って来てくれ。
実はお腹がすきすぎてもう動けないんだ。
蛇 :(襲えるチャンスだけど、ここはまだ橋が近すぎる。
バレたら村人に
やわらかな草があるよ。それでもいい?
う :いいよ!ありがとう。
ナレ :蛇は木の裏に素早く移動し、持てるだけの草を持ってきた。
う :(むしゃむしゃしている風に)ありがとうありがとう。生き返るよ。
蛇 :もう歩ける?
う :うん!今日はもう巣穴に戻れるぎりぎりの時間だから
明日また来るね!
蛇 :え、帰っちゃうの?
う :うん!蛇うさぎのおかげで生き延びられたからね。
蛇 :君の巣穴は危ないよ!俺の巣穴に帰ろうよ。
う :そもそも、巣穴が本当にあるか怪しいな。
蛇 :本当に面倒なやつだ。じゃあ来なくていいよ。
う :お?来てほしくない。怪しいな。
蛇 :どっちでもいい。
う :わかった!とりあえずまた明日来るよ。
ナレ :こうしてうさぎは次の日も、
その次の日も蛇からご飯を貰えるようになった。
蛇 :え?俺たかられてる?
う :こんなにやさしくご飯をずっとくれるなんて、
やっぱり蛇うさぎさんは本当にうさぎなんだね!
蛇 :ま、まあな!
う :いつもありがとう。家族にも話したら
全然信じてもらえなかったよ。今度うちに来る?
蛇 :本当か!?…でもうさぎの数が多すぎたら
逆に殺されそうだ。
う :いつもくれるあの草を持っていけばいいよ。
蛇 :わかった!
ナレ :蛇はおいしい柔らかい草をもってうさぎの巣穴にいきました。
うさぎ家族は蛇を歓迎し、蛇も一緒に村人の元に
行くようになりました。
うさぎ家族のおかげで、蛇はサイフにされないで済みました。
蛇 :虫じゃない美味しいごはんがたくさんもらえる。
あの面倒なうさぎのおかげだ。感謝しないとな。
う :蛇うさぎさん、大丈夫?村人にいじめられてない?
ナレ :まだ橋を渡れないうさぎは、心配そうに蛇に聞いた。
蛇 :大丈夫だよ。ゆっくりおいで。
アンタのおかげで俺もおいしいご飯を安全に
食べられるようになった。
う :そうなんだ。でも村人のごはんをたべていると
蛇になってしまうんだろ。
蛇 :ああ、それは。体質があるみたいだ。
君の家族はだいじょうぶみたいだったよ。
だから君も大丈夫だ。
う :そうとは限らないよ。絶対なんてないもん。
蛇 :その橋を渡れないと絶対お腹すくよ。
う :本当だ。絶対があった。やっぱり蛇うさぎさんはすごいな。
蛇 :だろ。だから信じてみろよ。ゆっくりでいいからさ。
う :わかった。右見て、左見て。大丈夫かな。橋落ちないかな。
蛇 :落ちないよ。
ナレ :うさぎもゆっくり蛇のもとに行けるようになりました。
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